いまミャンマーはどうなっているのか?
2021年の政変から4年。ミャンマーの内戦は激化の一途をたどっています。失業率の上昇や物価の高騰など、経済の悪化と貧困の拡大が深刻化し、国内避難民は350万人を超えました。
さらに今年3月に起こった大地震は、内戦から逃れた人びとが集まる中央部と北西部に大きな被害を出しました。壊れたインフラの復旧の目処は立たず、人びとの生活を一層困難なものにしています。地震と内戦、二つの破壊が、ミャンマーの混迷をさらに深めています。
地震と内戦、それぞれの現場での活動
地震について、BAJは発災翌日から緊急募金を開始しました。緊急支援として、これまでに食糧、水などの物資配布、被災者への現金給付、学校備品の支援などを実施することができました。今後は被災によってストレスを抱えた親子向けのアクティビティを継続実施していき、加えて、被災によってダメージを受けた貯水タンクや井戸といった村の水供給施設の修繕を行なっていく計画です。

一方、内戦について、私たちは紛争被害の当事者となってしまいました。事務所が破壊され、活動を継続することは著しく困難な状態になっています。


内戦は、国軍、少数民族武装グループ、民主派の三つ巴の様相を呈しています。調査機関によれば、国軍が実質統治できているのは国土の半分以下といわれています。私たちが事務所を置くマウンドーはバングラディシュ国境にあるラカイン州北部に位置し、現在は少数民族武装グループが実効支配しています。紛争が終わる気配はなく、平和は訪れていません。
昨年8月、事務所敷地内が激戦地となりました。職員たちは全員退避し、安全な場所を求めて国内避難民となりました。ようやく事務所に戻れたのは今年の4月です。送られてきた写真の変わり果てた惨状に言葉をなくしました。
失ったからこそ、率直に語ろう
内戦の影響でNGOや国際機関の活動が制限されています。政治的な分断に巻き込まれ、対立する双方のグループから厳しく活動をチェックされるためです。情報発信についても細心の注意を払わなければなりません。
しかしながら、こうした葛藤は、じつは政変前からも局所的に存在していました。とくに私たちが活動していたラカイン州北部はその典型です(いわゆる「ロヒンギャ危機」の起こった場所です)。
事務所を破壊された現在だからこそ語れることがあるし、語らなければいけないと思います。私たちはこの地で30年にわたってインフラ支援や教育支援を行なってきました。
破壊された事務所を前にして「私たちの活動は結局なんだったのだろうか」と思います。
このクラウドファンディングを通じて、ラカイン州での歩みをふりかえり、これからの我々の活動について皆さんといっしょに考える機会にしたいと考えています。

寄付金の使いみち
ご支援いただいた寄付を使って、地震の被災村落の水施設改修を行ないます。
費用の内訳は以下のとおりです。
水中ポンプ交換:20万円
貯水タンク補修:10万円
合計 30万円
※30万円以上のご支援が集まった場合は、内戦により半壊状態のマウンドー事務所の補修費に活用させていただきます。活動自体はまだ何かができる状況ではなく中断しています。
・ご寄付いただいた方には、ニュースレター(年4回発行)、年次報告書をお届けします。
・BAJは認定NPO法人です。BAJへの寄付は税額控除の対象となります。

分断に向き合いながら、支援の輪をひろげたい
クラファンでは特別な情報発信をしていきます。
ミャンマーの現状をくわしく学べる機会として、以下イベントを企画中です。
・被災地支援の活動報告会
・ラカイン州北部の現在とこれまでの活動をふりかえるクローズドな報告会
・ミャンマーのことを知らない方にも気軽に親しんでいただく広報(学生インターン企画)
本日は8月15日。奇しくも戦後80年の節目の日がクラファン開始日となりました。
活動のなかで遭遇した、日本の戦争の記憶についてもご紹介できればと思います。
【感謝!】「ケイズハウスNPO助成プログラム」認定
~ 本プロジェクトに協賛いただいているケイズハウス様より~
このプロジェクトは「ケイズハウスNPO助成プログラム」の認定プロジェクトです。
「ケイズハウスNPO助成プログラム」では、寄付決済時に発生する決済手数料を株式会社ケイズハウスが協賛することで、寄付者の想いがこもった大切な寄付金を全額NPOに届けます。さらにクラウドファンディングの目標金額を達成した団体には追加助成を実施予定です。日本国内の難民・在留外国人の生活や日本国外の困難を抱える外国人の生活をサポートし、 世の中が少しでも良くなることに貢献することを目指します。
▼ケイズハウスNPO助成プログラム特設サイト
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