特定非営利活動法人BankART1929

BankARTの活動継続にご支援ください! 創造都市横浜20年間の「都市の経験」を未来につなぐために BankART is Movement !

img-cover
img-cover
img-cover
支援総額
5,224,000
52%
目標金額 10,000,000
サポーター
289
残り
72
2025年03月31日 23時59分 まで
2004年、横浜市の創造都市構想のリーディング事業として始まったBankART1929は、歴史的建造物や港湾倉庫等を文化芸術活動の拠点として活用し、移転を繰り返しつつも、都市とアートを開く活動を継続してきました。しかし2024年11月に横浜市から発表された、2025年度以降のBankART Stationの場所(新高島駅B1F)の運営者公募にBankART1929は採択されず、来年度から市の補助金が打ち切られることが決定、BankART Station 及びKAIKOは今年度末をもって終了することになりました。 20年にわたる横浜市との関係性を変えざるを得なくなった現在の課題として、3月末までに既に決まっている事業を展開しながら2施設を完全撤収するために荷物の移動先と資金を自前で調達しなければならないこと、同時に来年度以降の活動拠点と経済構造を急ピッチで再構築しなければならない、という差し迫った状況があります。 現在のBankARTはこれまで活動を共にしてくれたアーティストやクリエイター、関係者や観客の皆様方とともにつくってきた運動体です。その蓄積を未来につなぎ、さらに自由に拡がっていくため、芸術活動やまちづくりを大切にしている多くの方々と共に活動継続していくために、初のクラウドファンディングに挑戦します。このピンチをチャンスに変えるべく、ご支援の程よろしくお願い致します。

BankART1929について

2004年、横浜市は歴史的建造物等を文化芸術に活用して都心部再生の起点にしていこうと「創造都市構想」を掲げ、そのリーディングプロジェクトとして2つの元銀行の建物を運営する団体を民間から募集したことから「BankART1929」の活動が生まれました。2年と3ヶ月の実験事業を経て2007年にはNPO法人化し、指定管理とは違った「公設民営の新しいあり方とその可能性」を横浜市とともに探ってきました。事業費の約半分は横浜市の補助金(6,000万程度)で賄われ、残りの半分はその補助金を足がかりとして、主催事業、コーディネート事業、カフェ・パブ事業、ショップ事業、コンテンツ(出版)事業、スクール事業、スタジオ事業などをおこない、その集客や会場費、外部の助成金獲得などにより事業費を生み出してきました。また、施設を運営することによって周辺の街ににぎわいをつくる、ということを最終的なミッションとし、都市におけるアートの展開をさまざまな形で実施し、多くの市民、アーティストやクリエイター、専門家などを巻き込みながら、運動体のような活動を継続してきました。さらに、横浜を拠点とするアーティストやクリエイター層の獲得のため「北仲BRICK & WHITE」「本町ビルシゴカイ」「ハンマーヘッドスタジオ」など大型シェアスタジオの開発などにも寄与してきました。
さらに詳しくお知りになりたい方はこちら→ https://bankart1929.com/about/

BankART1929が運営した施設

クラウドファンディングに至る背景について

都市や時代の変遷により、最初に活用していた歴史的建造物の建物から、元港湾倉庫や有休空間など、何度か拠点の移動を余儀なくされてきましたが、数年おきの事業運営者公募を経て、さらに3年前の前代表池田修の急逝も乗り越え、多くの方々に知恵や力をお借りしながら、これまで20年間事業を継続してきました。近年はその拠点がそれまでの関内地区からみなとみらい21地区へと移動したことを受け、周囲企業との連携なども新しくミッションとして加わり、その種まきがやっと芽吹きだしたのが最近の状況でした。

そのような中で2025年度以降5年間の「新高島駅地下1階展示場及び隣接道路区域運営事業者公募」(現在のBankART Stationの場所)の募集要項が2024年8月に発表されました。前回の公募では、みなとみらい21地区にある新高島駅地下1階に加え、関内地区にある一定以上の面積の拠点をもつということが公募の条件となっており、事業費は約6,000万、ここから2施設の家賃や水光熱費も捻出し、使用場所の契約も所有者と直接行うという条件になっていました。この公募通過時には「BankART Station」とあわせて「BankART SILK」と「BankART Home」を運営、のちにSILKとHomeを撤退して新たに旧横浜生糸検査所附属倉庫を復元してオープンした施設内に「BankART KAIKO」を設置して、活動してきました。しかし、今回の公募ではこれまで長く関わってきた関内地区に拠点を持つという条件はなくなり、事業費も4,000万円と減少していたことから、この時点で「BankART KAIKO」の今年度末での撤退を決めました。

先般おこなわれた「第8回横浜トリエンナーレ」は3月15日から6月9日までと、異例の年度跨ぎで開催されました。会場である横浜美術館の改修工事が半導体不足の影響で遅れた影響を受け、当初は前年度開催予定であった開催時期が遅れ、併せて連携事業であるBankART1929主催の「BankART Life7」も同時期に開催することとなり、主に街への広がりの部分を盛り上げてまいりました。来年度以降の事業者公募が今年度行われることはあらかじめわかっていたことですが、その公募時期が全体的に遅くなったことは、このトリエンナーレ開催時期の延期が少なからず影響を与えているかと思います。BankARTの資金的にも、3年に1度の集大成的な大型主催事業の開催年と重なってしまったことから、事業収支的に余裕がなくなることは避けられない状況でした。またあらかじめ市の補助金をいただいて運営していることもあり、基本的に収入を持ち越したりすることはせず、毎年の年度収支は±0となるような収支計画をもって運営してきており、本年も同様の収支計画で運営してまいりました。
そのような状況の中で不採択となった場合、発表からわずか数ヶ月で全てを撤退することは時間的にも経済的にも不可能に近いことは目に見えていました。だからこそ、今回の事業公募はBankART1929にとっても落とすことの許されない公募でありました。

しかしながら、横浜市が11月に発表した公募結果では、BankART1929は採択されませんでした。2025年度からは横浜市からの補助金は打ち切られ、BankART StationとBankART KAIKOの2施設を2025年3月末までのわずか4ヶ月で完全撤退しなければならないという、一番避けたかった状況に陥ってしまいました。これまで、できるだけいらないものは廃棄するようにしてきてはいましたが、それでもまだまだたくさんのものが倉庫内を占めています。
年度末は毎年、卒業展や成果発表の多い時期で、今年も例に漏れず3月中旬までは多くのオファーを受けています。このようなコーディネート事業はBankARTの経済の柱でもあるため、ここから先決まっているオファーを減らすことはできません。引っ越し作業もその合間を縫って行うため、じっくり選別したりする時間もなく、とりあえず荷物を速やかに移動させることが優先されますが、その移動先にも目処があるわけではありません。

荷物の移転先、事務所の移転先、引越しの人員、これからの経済構造をつくること、自分たちだけでは解決できないような問題が山積していますが、それでもひとつひとつそれらを切り崩していかなくては撤退そのものも履行できません。そこで、この状況をみなさんに広く知ってもらい、経済的な支援と、さらにそれ以外でも様々な支援を求めているという具体的な声をあげなくてはならないと、初めてのクラウドファンディングを試みることにしました。
(※BankART Studio NYK撤退時に、外部から存続を求めたクラウドファンディングが立ち上がりましたが、その主体はBankARTではありませんでしたので、今回のファンディングが実質初めてのものになります)

20年前の事業開始当初から「経済的な自立」という目標は掲げられておりますので、実際に事業費は徐々に減少傾向にありましたし、収入源の多角化には意識的に取り組んできました。しかし完全自立となると、考え方そのものを変えていかなければならない部分もたくさんあります。ですが、私たちはこれまで培ってきた多くの方々との具体的な関係性、都市の経験とその実績を糧に、このピンチをチャンスに変えるべく、この状況に対して挑戦していきたいと考えています。横浜市からの補助金がなくなり関係性が変わるということは、逆に言えばより自由にしなやかに活動していくことができる、という捉え方もできます。初期の「創造都市横浜」が掲げていた理念を基点に、これからは横浜のみならず、より広域に活動を広げていくことも考えています。トップダウンからボトムアップへ。ぜひ多くの方々にBankARTという運動体に具体的にかかわっていただき、ともに新たな未来を目指して動き出したいと思います。

BankART LifeⅡ 「rooftop paradise」

寄付金の使い道について

(1次目標)1,000万円
BankART Station(約1,500㎡)およびBankART KAIKO(約600㎡)の撤去費用の見積時点での不足金額

内訳:
荷物[什器や機材、出版物、事務資料など合計約400平米分]の保管先の家賃
搬送用トラック費および運搬作業の人件費
上記2施設の現状復旧費[自主および指定業者発注分を含む]

(ネクストゴール)
来年度以降の活動資金、新たな活動拠点の確保および運営費
その他、状況により使途が明確になった時点で、都度支援者に向けてご報告します


今回は様々な意味で余裕がないこともあり「寄付型クラウドファンディング」としており、現時点で返礼品などの用意はありません。ですが、ご支援いただいた方々に向けては随時進捗状況などをお知らせさせていただきます。また、次の体制が整ってきた時点で、お礼となるようなものを考えたいと思います。

寄付金とあわせて皆様にお願いしたいこと

寄付金以外にも、ご支援いただきたい内容がありますので、以下にその項目をあげました。
可能性があるかもしれないなどの情報提供でも構いません。

(1)荷物の移動先(倉庫、空き空間など)

荷物の内容は、書籍、機材、備品、書類、材料、道具、家具など。
合計で400平米程度分の荷物があります。1つの場所で400平米でなくても、いくつかの場所に分散も可能なので、もっと狭い空間でも問題ないです。
場所は横浜近郊であるとありがたいですが、遠方でも可能です。
その空間によって何を置くかを検討します。屋外でも可能です。
費用は無償だとありがたいですが、有償の場合はこのクラウドファンディングで集まった費用で賄います。
使用期間は、最低1年はあるとありがたいです。

(2)3月を中心とした運搬アルバイト

荷物の移動作業を手伝っていただける方を大募集します。

(3)2025年度以降の仕事の機会

美術系、まちづくり系、建築系、どんなことでも構いません。
古い建物や未利用空間の活用、企画コーディネート、展示企画制作、屋内外でのイベント、編集デザイン、リサーチ、相談業務、講師や登壇の依頼、原稿執筆、壁や什器制作、壁面塗装など、これまでの蓄積をいかした活動機会がございましたらぜひお声がけください。
まだ具体的になっていない段階でのご相談も大歓迎です。まずはご相談ください。

(4) 本格的な活動拠点となるような空間とロケーションに恵まれた場所

これまでの活動経験から、例えばBankART Studio NYKのような、空間とロケーションに恵まれた場所での活動展開を模索しています。オルタナティブスペースとして実験的な活動ができる場所、都市のサードプレイスとして機能するような場所、周辺の環境に呼応するような活動ができる場所、常設の美術館のような良質の作品がいつでも見られる場所、そのような、その場所やその建物にあわせて、みなさまに愛される空間をつくっていきたいと思っています。

上記の詳細や進捗などは、専用ページで随時ご報告します。
上記支援にお心当たりのある方や情報提供なども、こちらのページからおこなえます。
https://www.bankart1929.com/ba...

団体からのメッセージ

予言的と言えばそうかもしれないですが、今回の事態が必然であったようにも思える文章があります。前代表・池田修が2009年に書いた文章の一部で、以降BankARTのプレゼンテーション時にはいつも最後のページに掲げられていた以下の文章です。

ーーーーー
「都市に棲む〜トップダウンからボトムアップへ」

ニューヨークでもベルリンでもアートがイニシアティブをとって街を形成してきた。不合法に略奪した場所でも、民間、行政、国がリレーし、その文化度を上げることで街を展開してきた。でもこの方法は現在の日本にはあてはまらない。横浜市がおこなっているように行政からスタートし、民間と組んで、民間に移管し・・・という方法をとらざるをえない。問題はここから先だ。誤解を恐れずにいうと、BankARTはだからこそ、今の段階で野に下ることが重要だと考えている。今後も行政との協働作業は続くし、大きな支援を受けて運営されていくことは確かだが、だからこそBankARTは自ら関わりたい場所を見つけ、耕し、経済的に自立していくことが大切なのだ。ある指定管理者制度に関連するシンポジウムの席で「モチベーションもなくできた美術館は、モチベーションもなく消えていく」と発言した。この言葉は、むしろBankARTそのものに突きつけられている言葉だ。
自身がより深く都市に入り込み、思考し、自分の体を少しばかり変形し、敵意を歓待に変え、都市の経験を蓄積し、そして徹底的に開いていくこと。こうした作業を淡々と続けていきたい。
ーーーーー

横浜市からの「大きな支援」はなくなりますが、これまで20年間いただいた支援には本当に感謝しています。ここから先は、この20年の間に出会った人々、起こった出来事、培った経験をもとに、もっと大きな海へと、いよいよ出航の時が来ました。まだまだ心許ない航跡を残しながらではありますが、みなさまにはぜひ共に歩んでいただけますとありがたいです。素晴らしい景色を、一緒に見に行きましょう。

皆様のご支援を、何卒よろしくお願いいたします。

団体情報
特定非営利活動法人BankART1929
団体情報
特定非営利活動法人BankART1929
このページは寄付・ 会費決済サービス
コングラント」で作成されています。
このページは寄付・ 会費決済サービス「コングラント」で作成されています。