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© Shafak
写真は、CAREの パートナー団体が、シリア北西部の被災者に対する支援の一環として、1人あたり150 ドル相当の越冬対策のための商品券の配布を行ったときのものです。食糧や水、衛生用品など緊急支援物資を提供することと同時に、こうして商品券を提供することにより、被災者の皆さんが、各々「今、必要とするもの」を購入することができます。特に、夫を失った寡婦世帯を中心に、支援を展開しています。
「女性と女子」は、すべてCAREの活動の中心に
地震前、シリア北西部の状況は、地域の人口 460 万人のほぼ 90% が人道支援に依存しており、60% 以上が国内避難民でした。そして、その大部分は女性と子どもたちでした。既に悲惨な状況下にあった女性や女子は、今回の大地震に見舞われ、ますます大変な状況に陥っています。
例えば、CARE が支援するシリア北西部の病院は、今回の地震により閉鎖され、多くの妊産婦と新生児のケアに影響を与えています。妊娠中の女性や新生児の母親への専門的な医療の提供が即急に求められています。
また、女性と女子は、特に災害などの有事において性的搾取や虐待、人身売買、ジェンダーに基づく暴力などの危険にさらされています。被災者のために設置された避難所には、女性と女子のための安全なスペースと設備も必要です。そして、彼女たちの保護と救済、さらにジェンダーに基づく暴力の防止への対応なども重要な支援の一部になります。
ザキヤ・アリさんが、今、必要な支援
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©Frontline in Focus/CARE
ザキヤ・アリさんは、息子と義理の母と一緒に、シリアのジンディレスに住んでいました。 2 月 6 日の地震で家が倒壊する前に、彼女はかろうじて家族を救出することができました。 彼女は今、生活を再建するために人道支援を必要としています。
以下の内容は、CAREのパートナー団体がインタビューをした時のものです。
【職員 】あなたの名前と年齢を教えてください。
【ザキヤさん】私の名前はザキヤ・アリです。 35歳です。
【職員 】地震が発生した時の状況を教えてください。
【ザキヤさん】地震が始まったとき、すぐにその揺れを感じることができました。神に感謝します。窓とドアがひどく揺れていました。私は息子を外に連れ出しました。私たちは、倒れ込み、そして家は崩れてしまいました。力が抜けてしまいました。
【ザキヤさん】私の家族には男性はいません。老いた義母がいますが、義母のことも、かろうじて連れ出すことができました。みなで、外に出られたことを神に感謝します。でも、家を失ってしまいました。
【職員 】今、どのような支援が必要ですか?
【ザキヤさん】ジンディレスの街の復旧を願っています。
【職員 】ジンディレスの人々は、復旧までに何が必要ですか?
【ザキヤさん】住む場所を確保するために、まずは生活を再建する必要があります。私たちには、今、寝るためのテントすらありません。こうして、路上にとどまっています。ジンディレスの街が、復旧して、以前よりも良くなることを願っています。それは神の意志です。
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私たちCAREは、緊急支援の実施にあたり、特に弱い立場におかれた「女性や女子」の声にしっかりと耳を傾けながら、活動に取り組んでいきます。