皆さまのご協力で、当NPOでは現地職員と現地のパートナー団体が、給水、炊き出し、保健支援などを現在も続けることができています。給水では毎日約1万人に、炊き出しでは毎日約1,000人に、保健支援や子ども支援ではそれぞれ毎日300人を支えています。
2年以上続いているガザでの未曽有の人道危機では、子ども2万人を含む6万8千人のパレスチナ人が犠牲となり、17万人以上が負傷し、4万人が重い障がいを負いました。
10月10日、ようやく停戦が合意されましたが、依然として、ガザ全体の58%は、軍事占領されたままです。また停戦後も散発的に攻撃が続いており、停戦以降の1か月だけでも240人が亡くなっています。
停戦で期待されていた物資の搬入は十分でなく、飢餓状態が続いており、栄養状態の改善は進んでいません。8月にはガザ市が「飢きん状態」に到ったと正式に発表されましたが、子どもの30%以上が急性栄養失調になる状況がいまも続いています。
最大都市ガザ市では90%がガレキとなっているほか、人々はガザの半分以下の地域に押し込められていて、住む空間もほとんどないうえに、テントやブルーシートなどの搬入が依然として厳しく制限されていて、雨の降る寒い冬を前に、多くの家族が越冬できるのかが心配です。大変厳しい状況の中でも、生き抜こうと必死の努力を続けている子どもたちや家族に寄り添った支援を今後も続けてます
2025-07-17 15:00
ご寄付の御礼と支援活動の報告(7月)
猛暑と豪雨のお見舞いを申し上げます。
先月はご寄付をいただきありがとうございました。パレスチナ子どものキャンペーンの支援活動にご協力いただき、心から御礼申し上げます。ご寄付はご指定の使途で活用させていただきます。
ガザでの未曽有の人道危機に放り込まれて20か月以上が経過しました。5月下旬以降、国連やNGOの活動が実質上できなくなる一方で、米国とイスラエルが主導した「ガザ人道財団」が食料の配給を始めましたが、7月中旬までに1,000人近くがこの物資配布の周辺で死亡し、23年10月以降の死者は6万人に近づいています。
当会の給水支援は燃料不足のため中断していますが、炊き出し支援は、現在も継続できています。また、子どもの心理サポートと栄養支援も続けることができています。

「アトファルナろう学校」と一緒に続けている「子どもの居場所」支援。
以前に比べると、厳しい状況を反映して、子どもたちの笑い声や笑顔が減っています。しかし、子どもや家族だけでなく、支援をする側も勇気づけられる活動で、こうした場が子どもにとっても家族にとっても一息つけるますます貴重な場になっています。
深刻な栄養障害を抱える子どもたちは増えており、たんぱく質やミネラルなどの栄養を強化した「デーツバー」を何とか確保でき、配ることができました。

人々が燃料や食料などの物資を安全に手に入れられるように、停戦が一刻も早く実現することを強く願っています。ガザの人たちが再び故郷を失うことがないよう、国際社会がガザを見捨てることがないよう、引き続きのご協力をお願い申し上げます。
2025年7月 認定NPO法人 パレスチナ子どものキャンペーン



