2023年10月から21ヶ月以上続くガザでの未曽有の人道危機では、約6万人近くのパレスチナ人が死亡、また約14万人が負傷、いまも犠牲者は増え続けています。 そのうち70%は子どもと女性です。2025年3月18日、ラマダン期間中のガザへの大規模攻撃が再開され、一時停戦は2か月で終わってしまいました。
また、約80日間にわたるガザへの支援物資の全面封鎖は5月19日以降、一部解除されましたが、食料配給拠点での銃撃による犠牲者も増加、爆撃だけでなく、飢餓や栄養失調の危険もさらに高まっています。ガザ地区の92%の家屋が破壊(または損壊)、人口220万人の9割以上が国内避難民となり、避難を繰り返すなかで、水・食料・医薬品など全ての生活必需品も不足し、衛生状態がよくない過酷なテント生活が続いています。人道支援エリアが18%まで縮小、一部稼働している病院数も減少し、増え続ける患者への対応がさらに困難を極めています。
大変厳しい状況の中でも生き抜こうと必死の努力を続けている子どもたちや家族に寄り添った支援を 今後も続けてまいります。
私たちパレスチナ子どものキャンペーンは、2023年10月22日から現地提携団体とともにガザでの緊急支援活動を開始し、炊き出しなどの支援を継続しています。過酷な状況のなかで、懸命に生きる人々のために、どうか皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。
2025-10-14 17:12
ご寄付の御礼と支援活動の報告(10月)

先月はご寄付をいただきありがとうございました。パレスチナ子どものキャンペーンの支援活動にご協力いただき、心から御礼申し上げます。ご寄付はご指定の使途で活用させていただきます。
ガザでは2年間の未曽有の人道危機が続いてきましたが、10月9日に停戦が合意され、13日にはイスラエル人人質の解放とパレスチナ人収容者の解放が開始されました。
(写真:10月13日の炊き出し)
私たちは、ガザ地区の停戦と人質解放に向けた合意を歓迎し、この合意が着実に履行されること、また、イスラエル軍の撤退と人道支援物資の搬入再開が即時に実現することを求めます。これ以上の流血を止め、ガザの市民たちが破壊されたガザを自らの手で再建できるよう世界は支援しないとなりません。私たちは、平和な未来をめざし、これからも、給水や炊き出しなどガザの人たちの命をつなぐ支援、栄養支援や寺子屋など子どもの希望をつくる活動を続けます。
ガザ現地では爆撃が止まったことに人々が安堵し、自分の家がどうなっているかを見に戻る人たちも増えていますが、イスラエル軍はガザ全体の58%を軍事占領したままです。また軍が撤退した地域もとても人が住めるような状態ではありません。結局人口の大多数は、狭い空間に閉じ込められたままです。また、ガザ市などは治安状況の悪化が進み、ハマスと反ハマス民兵の戦闘が起こるなど、しばらくは大混乱が続くと思われます。
過去2年間、停戦が二度発効したものの一回目は1か月ほど、二回目も2か月で戦闘が再開された経験があり、まだ安心はできません。
命をつなぐため、ガザ再建のため、そして平和と人権の実現をめざし、今後も現地での活動を進めます。
季節の変わり目、どうぞご自愛くださいませ。
2025年10月14日 認定NPO法人 パレスチナ子どものキャンペーン