災害支援基金は、筑後川関係地域(福岡、佐賀、大分、熊本の4県)で災害支援活動に取り組む市民団体を後押しするために設立しました。
発災時は迅速な支援活動に必要な資金や人材を確保するため、平時は地域の防災・減災力を高める取り組みを拡充するために、この基金が活用されます。
2023-08-04 10:38
ウクライナと久留米市田主丸の架け橋に
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ウクライナ侵攻により佐賀市へ避難しているウクライナ人家族が8月2日、被災した久留米市田主丸の子どもたちを応援しようと、母国料理を振る舞いました。
佐賀市在住の避難民ポジダイェヴァ・アンナさんからの申し出に、当財団がサポートさせていただいている子どもの居場所「この指とまれ」とおつなぎして、アンナさんの“恩返し”が実現しました。
「私たち家族は日本人のおかげで避難できた。今度は日本人のために何かできることはありませんか?」。
アンナさんは、友人であり当財団でプロボノとして災害支援を行うスタッフを通じて、久留米市や佐賀県唐津市で大雨災害が起きていることを知り、衝撃を受けました。
戦禍にあえぐ母国と、土砂で崩れた家が、重なる光景。
得意の料理をふるまうことを思いつき、財団に相談。ウクライナ料理を通して被災地の子どもたちと交流会を行うことになりました。
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作ったのは、ミートボールスープ、チキンライス、サラダの3品。2日間煮込んで野菜のうまみが溶け出したスープに、最後の仕上げで子どもたちが折ったパスタを鍋へ投入。サラダはアンナさんが手を添えながら、上手に包丁でキャベツやキュウリを刻んでいきました。
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出来上がったら、みんなで手を合わせて「スマチノーゴ!(ウクライナ語でいただきます)」。
食べながら、「ウクライナはどんな食べ物がありますか」「どんな魚がいますか」などと質問をしていきました。
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アンナさんは「子どもたちは本当に素直でかわいい。交流ができてよかった」と満足げ。
子どもたちも「貴重な体験ができてうれしいです!」と笑顔を見せ、最後は「ドブリジェン(ありがとう!)」と言いながら、交流会は終わりました。
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この日は新聞、テレビの報道各社7社よりご取材いただきました。
交流の場を提供いただいた、雲の子文庫「この指とまれ」の皆様、場所を提供いただいた水分校区コミュニティセンター様、そして、おいしい料理をつくってくれたアンナさんたちご家族、ありがとうございました。