活動・団体の紹介
地球学校は横浜で活動している認定NPO法人です。国籍や文化の違いを越えて理解し合い、尊重し合う多文化共生社会の実現を目指して2001年から活動しています。
日本語教室・地球っ子教室・多文化交流の3つの事業のうち、小中学生を対象とする「地球っ子教室」は、無料で開催する日本語・教科学習の場であり、学校や学年の違う同じような背景の仲間と交流できる居場所でもあります。子どもたちをサポートする支援者も高校生から70代まで多種多様です。
活動の背景、社会課題について
活動拠点である横浜市では、横浜市民の約30人に1人が外国人です。最も多い悩みや心配事として、日本語の不自由さが挙げられています。
活動内容の詳細、実績について
私たちの活動の根幹には「多文化共生」があり、多文化理解につながる多文化交流をベースに、日本語を中心とした支援活動を行っています。プログラムは、日本語教室と地球っ子教室の2つです。
日本語教室は有料で、プロの資格を持つ日本語教師がボランタリー精神のもとで有償の日本語レッスンを提供しています。現在は、オンラインのプライベートレッスンが中心であり、多様なニーズに対応しています。
一方、子ども向けの地球っ子教室は参加費無料です。外国にルーツがある子どもたちは、親の事情で日本に来ることが多く、自分の意思とは関係なく日本での生活を始めることになります。そんな子どもたちに向けて、毎週土曜日の午後、横浜駅近くにある公共施設で教室を開催しています。
来日したばかりの子どもたちには日本語指導も行いますが、日本の小・中学校に通っている子どもたちは、日々日本語で授業を受けています。そのため、ゼロから日本語を教えるのではなく、国語や算数を学びながら日本語に親しんでもらうことを重視しています。また、学校では母国語で自由に話すことが難しいですが、地球っ子教室では同じ国の子どもたちと母国語でゲームをしたり、喧嘩をしたりと、自然なコミュニケーションができ、自分らしくいられる居場所ともなっています。
2022年6月 第45回キワニス社会公益賞受賞
2025年3月 かながわボランタリー活動推進基金21「ボランタリー活動奨励賞受賞」
代表者メッセージ
今の時代、コンビニでは外国人の店員さんが働く姿を多く目にするようになり、日本社会の中で外国人が当たり前に暮らしています。大人だけでなく、子どもたちもまた、親の事情で日本に来て、日本の学校に通い、日本語の環境で日々を過ごしています。彼らの多くは将来日本で働くことになるでしょう。子どもたちは若いため、聞く・話すスキルは比較的早く習得できますし、一見、問題なく適応しているように見えているかもしれません。しかし、読み書きとなると日本語は非常に難しく、見えにくい課題が数多くあります。学校の先生でさえも、その困難を十分に理解できていないことがあるほどです。
そんな外国につながる子どもたちの日本語力を支えるために、温かいご支援をいただけると幸いです。寄付金はもちろんのこと、寄付アクションという形で時間とスキルを提供してくださる方も募集しています。地球っ子教室で直接子どもたちと接してみませんか。子どもたちには、親戚や近所のおじさん・おばさん・お姉さん・お兄さんとして接してくださる大人が必要です。母国でなら当たり前にあった環境です。地球っ子教室は塾ではないので、何かを教えようと考えすぎなくても大丈夫です。まずは見学にいらしてください。
寄付金の使い道について
「地球っ子教室」への参加を希望する子どもの増加や、物価高によって増加している教室運営費用に使わせていただきます。また、オリジナル学習教材「もぐらんワーク」の作成継続に活用します。特に、やさしい日本語でリライトした昔話の教材「もぐらんとよもう」に新しい物語を追加し、その独自イラストの外注費用に充当します。教材を増やし一般公開することで、全国の外国ルーツの子どもたちの学びの充実に広くつなげたいと考えています。