折れない心を育てる いのちの授業とは
「折れない心を育てる いのちの授業(OKプロジェクト)」は、
生きていくなかで誰もが抱える「苦しみ」を、
「希望と現実の開き」ととらえ、
“自分や身近な誰かの苦しみに気づき、
苦しみのなかにあっても穏やかでいられる理由=支えを育む”プログラムです。
2000年に代表が一人で授業を届け始めたことを起点に、2018年から講師育成を本格化。これまで延べ82,721人が参加し、268名の認定講師が全国で活動するまでに広がりました(2025年11月現在)。
授業を受けた子ども・若者の中から、
「今度は自分が誰かの支えになりたい」
と講師をめざす人も生まれています。
なぜ今、この取り組みが必要なのか
近年、不登校は35万人を超え、若者の自殺は5年連続で3,000人以上。
市販薬のオーバードーズ(OD)も深刻さを増し、若い世代の生きづらさが社会全体の課題になっています。
文科省や厚労省が様々な対策を講じていますが、数字は高止まりのまま。
「学校で一番信頼できる大人につなげてほしい」という専門家の声がある一方、
“助けて”と言えない子ども若者は、その大人につながることすら難しいという現実があります。
若い世代の生きづらさは、一つの原因では説明できません。
そして、“心のケアは専門家だけが担うもの”という枠組みだけでは救えない子どもたちがいます。
だからこそ、
子どもたちの周囲にいる誰かが、苦しみに気づき、聴く力を持つ
ことが、これまで以上に必要とされています。
見えてきた課題と、新しい希望
授業依頼は特にコロナ禍以降増加し、認定講師や大学生が“仕事や学業の合間”に地域へ出向き、子どもたちと向き合ってきました。
一方で、今年度実施した認定講師へのアンケートでは
- 平日日中は動けない
- 週末なら参加できる
- 地域で活動したいがつながりがない
という声が複数寄せられました。
また、内閣府「地域における孤独・孤立対策」事業に関わる中で、
地域の居場所(子どもの第三の居場所、フリースクール、学習支援、子ども食堂など)との連携可能性が見えてきています。
さらに、授業を受けた学生や若者が
「自分も伝えてみたい」と行動し始めている
という希望も生まれています。
つまり、
意欲ある担い手はすでに存在し、ゆるやかにつながる「場」と「仕組み」 を整える。
この気づきこそが、今回のプロジェクトの出発点です。

今回の寄付で目指すこと
今回のご寄付は、認定講師 × 学生 × 地域の居場所
が協働して、つらさを抱える子ども若者を日常的に支える
新しい地域モデルの構築
に使わせていただきます。
① 講師・学生の活動支援
地域の居場所で必要としている場へ届けるための、準備・移動を支える費用に活用します。
② 協働モデルの試行
講師・学生・地域団体が協働し、子どもや若者を支える取り組みを進める費用に活用します。
③ 成果の共有
学びの広がりを社会に伝えるための冊子・映像・イベントなどに活用します。

参加した子ども若者の声
●私は、今まで、私なんて、この世にいなければいいんだ、はやく死んだほうがいいんじゃないかとずっと思っていました。でも、いのちの授業をして、私は生きていていいんだ、生きなきゃいけないんだと思いました。(小学5年生)
●友だちや親、先生に話をしてもなにもかわりませんでした。でも一つだけ、少し楽にしてくれるものがありました。推しや友だちとの楽しいおしゃべりでした。ほんのささいな支えでも、とってもおだやかになれました。わたしも、こんなそんざいになれたらいいなと思いました。(小学5年生)
●私は中学生の時に私なんか必要ないかと考えて、自分を傷つけてしまっている時期があり、その時、親が話を聴いてくれて私のことを認めてくれているとわかったときに、やっと自分を傷つける行為をやめることができたという経験をしたことがあります。今回話をきいて理解することができました。(高校生)
●今、教室にこられるのは、母が、僕のことを分かってくれて、聴いてくれる人だったからです。僕にとって一筋の光だったと思います。今度は僕の番です。(中3)
これまで82,721人が授業に参加、認定講師は268人に
2019年から全国的に講師育成を開始し、学校や地域のさまざまな場で届けてきました。

授業を受けて「自分にも支えがある」と気づいた子どもや若者が、
「今度は私が誰かの支えになりたい」と行動し始めるケースも増えています。
認定講師268名の中には、授業で変化を体験した小学生が最年少で認定を受けた例もあります。
こうした“支え合いの循環”が各地で生まれ、専門家だけに頼らず、子どもも大人も 身近な半径5mで支え合える社会 をめざしてきました。


あなたの想いで、支えの輪を広げてください
たとえ解決が難しい苦しみがあっても、
「わかってくれる人がいる」
と感じられたとき、人は少しずつ穏やかさを取り戻していきます。
次の10年は、その“わかってくれる誰か”を地域に増やす挑戦の始まりです。
あなたのご支援が、子ども若者の未来を支える力になります。
どうか、この支えの輪をともに育ててください。
キャンペーン期間中のスケジュール
期間中、イベントやFacebookライブを予定しております。ぜひお声をお聴かせください。

代表理事・小澤 竹俊からのメッセージ
火は小さければ誰にでも消すことができます。しかし、部屋いっぱいに広がった火は、バケツ一杯の水でも消すのが困難です。
人の苦しみも同じです。苦しみがまだ小さなうちに気づき、その人の苦しみに気づき、関わってくれる人がそばにいたら、どうでしょう?その人の人生は明るい方向に変わるのかもしれません。
私は30年以上にわたり、ホスピス・緩和医療という医療現場で、限られたいのちの人とその家族の支援に関わってきました。励ましも慰めも通じない絶望に思える苦しみの中でも、そばにいて苦しみをわかってくれる人がいることや、たとえ解決が難しい苦しみでも、その人にとって大切な支えに気づいた人は、穏やかさを取り戻していきます。
この関わり方は、子ども若者にも伝えられる。そう信じて始めた「折れない心を育てる いのちの授業」プロジェクトは、少しずつ地域の担い手たちに広がり、次の世代へとバトンが渡り始めています。
次の10年は、子ども若者のそばに“わかってくれる人”が必ずいる社会を、みなさんと一緒につくりたい。
どうか、この歩みにお力をお貸しください。代表理事 小澤竹俊
マンスリーサポーターは引き続きこちらで募集しております。


