平野宮町みんな食堂とは
HOMEステーションは大阪市平野区で子ども食堂を運営する一般社団法人です。
2020年5月。
コロナ休校始まったGWの真っただ中、配食という形式で【フードパスひらの】事業はスタートしました。
2〜3名の子どもたちがお弁当を取りにくる、小さくスタートした活動でしたが、
平野宮町みんな食堂の存在はその子たちの友達、またその友達へとジワリジワリと次第に広まっていき、
参加する子どもたちは赤ちゃん、幼稚園、保育所帰りの子、小学生、中学生、高校生、大学生と
どんどん増えていきました。
2021年12月28日現在、登録児童数は191名となりました。
活動開始から約2年がたった今、平野宮町みんな食堂は30人以上という1クラスに匹敵するほどの子どもたちが集まる居場所になっています。
なぜ子どもたちに、子ども食堂が必要なのか
日本で子ども食堂がはじまったのは、2012年。
その活動は短期間で全国に広まり、2019年に3718箇所だった食堂は
2020年5086箇所に増え、コロナ禍(2020年2月以降)に、少なくても184箇所が新設されています。
一体、なぜ、こんなにも子ども食堂が必要とされているのでしょうか?
その背景の一つに、「子どもの貧困」の問題が挙げられます。
経済的に豊かだと思われてきた日本ですが、子どもたちの16.3%、実に6人に1人が貧困状態にあるという衝撃的なデータが厚生労働省から発表されました。
2015年には13.9%に改善されたものの、依然として約280万人の子どもたちが貧困状態にあります。
さらにひとり親家庭の子どもの貧困問題は深刻で、2人に1人が貧困状態。先進国の中でも最低の水準だと言われており、満足な食事を食べられない子どもたち、ほぼ毎日一人でご飯を食べている子どもたちも数多く存在しています。
私たちが活動している大阪市では
生活保護受給世帯の割合は全国平均の1.64%と比べて3倍以上も多い4.95%に上ります。
そのような大阪市の中にあって、子どもの数が一番多い平野区は…
- 生活保護受給世帯のうち教育扶助受給世帯数が726世帯と高水準
- 児童扶養手当受給世帯数は大阪市24区内で最も多い2,681世帯
- 就学援助受給世帯数も4,082世帯と高水準
- 子どもの虐待通報件数も1位という状況
新型コロナウイルス感染者の多い地域では児童相談所に寄せられる声が
40%増えたというニュースもあり、平野区が抱える課題を表すこれらの数字も、
コロナの災禍が続く今、更に状況が悪化しているであろうことは容易に想像できます。
しかしながら、実際に子ども達が抱える困難さは周囲から見え難くなっています。
すべての子どもたちに、温かくて優しい空間を
このページに辿り着いてくれて、ありがとうございます。
一般社団法人HOMEステーション代表:福住です。
活動開始から約2年、今では30人以上の子どもたちが、この子ども食堂に足を運んでくれるようになりました。
この場所は、子どもたちにとって無くてはならない場所になりました。
ある男の子のグループは公園⇒平野宮町みんな食堂⇒隣接する神社⇒ゲーセンの
ルーティンに組み込んでいます。
また、ある低学年の子は2~3人で子どものみで食事を摂りにきます。
「あそこ(食堂)で食べといで!」と言われて足を運んでいるとのこと。
また、受験生は自習室がわりに利用しながら、ジュースで一息ついたり
空白の2年を埋めるかのように友人たちとの時間をいとおしむ様に過ごしています。
前述しましたように
貧困だけが子ども食堂の存在意義ではありません。
過去、わたしは言語学✖心理学である実践行動心理NLPのトレーナーを取得後に
地域の子どもに学習コーチングや不登校支援をしていました。
彼らに共通して課題がありました。
それはアタッチメント(愛着)になにかしらの課題を抱えているというもの。
どんなに心理学のテクニックだけを用いても、脳科学のエビデンスに基づいてワークをしても
学習意欲や学力向上に至らないのは、
アタッチメントになんらかの課題を抱えている状態だったからなのです。
アタッチメントとは、特定の誰かとの関係のなかで
{じぶんは愛されているんだ}という感覚を得て、自己肯定感を抱き、自律性を獲得していきます。
それらがあって、セルフエフィカシー(自己効力感や自己重要感)が育まれていきます。
平野宮町みんな食堂では、関わる大人たちにひとつだけ
【説教NG】というルールを設けています。
子どもがその純真さを出して子供時代を過ごせるよう
また、そんな純真さを出しても怒られない、
安心できる場や大人もいるという体験をしてもらいたいからこその
私たちの願いからできたルールです。
「そんなことしたら、言うこと聞かないでしょ?」というお声もいただきますが
宮町キッズは子ども達同士で、多少の小競り合いがあっても解決して
また、遊びに来て、ご飯を山盛り食べていきます。
子どもたちの居場所を継続させていけるように
皆さまからの温かいご支援をお待ちしています。
一般社団法人HOMEステーション
代表理事:福住 共同代表:南
ご支援の使い道
平野宮町みんな食堂は、皆さまの発券するフードパスチケット、助成金、理事のポケットマネー、寄贈品で成り立っています。これまではそれらで賄っていましたが、緊急事態宣言解除後、子どもたちの人数が爆発的に増え、すべてを賄うことが難しくなってきました。また、継続的に活動を続けていくためにも、ボランティアとして来てくれている方や学生さんに交通費だけでも支払いたいと思っています。
皆さまからのご寄付は、主に食材の購入費とボランティアの交通費として使用させて頂きます。
500円のご寄付を毎月110名の方から頂戴できれば、現在食堂で
複数回ごはんを食べる子どもたちの1回分の食事が賄えます。
1,000円のご寄付を毎月110名の方から頂戴できれば、現在食堂にくる
子どもたち全員の食事代が賄えます。
2,000円のご寄付を毎月110名の方から頂戴できれば、現在食堂にくる
子どもたち全員にジュースを振る舞うことができます。
3,000円のご寄付を毎月110名の方から頂戴できれば、昼食に加えて
シングルペアレントの子ども達に夕食も振る舞うことができます。
2022年も気持ちのよいスタートを切れるよう
みなさまのご寄付を心よりお待ちしております。
マンスリーサポーターはこちらから
最後に
2021年は、本当に本当に皆さんにとって大変な年だったと思います。
それでも、子ども達に関心を寄せてくださった皆様のおかげをもちまして
私たちも活動を継続することが叶いました。
心から感謝申し上げます。
寒波厳しい年の瀬ですが、ご自愛いただき
素晴らしい1年の終わりと始まりの時間をお過ごしくださいませ。
長文乱文
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
福住拝