ウータン・森と生活を考える会

ボルネオ島の野生動物に未来を。一頭でも多くの命を救いたい。

img-cover
img-cover
img-cover
支援総額
2,189,448
109%
目標金額 2,000,000
ネクストゴール 3,000,000
サポーター
313
終了しました
2024年03月31日 23時59分 まで
インドネシア東カリマンタン州(ボルネオ島)では、今もなお拡大するパーム油や石炭の生産のために熱帯林が皆伐され多くの野生動物が住む場所を失っています。 ウータンのパートナー団体Conservation Action Network(CAN)が運営するロンサム野生動物レスキューセンターでは、行き場を失ったり人間と衝突した動物を保護して森に返す取り組みをしています。 現在、絶滅危惧種のテナガザルやマレーグマなどのケアをしていますが、急な資金難でセンターの運営が難航しています。 ウータンとCANは、森林火災などで荒廃した土地を地域住民と一緒に再生する「人と野生動物が共存できる緑の回廊づくり」を行っていますが、野生動物たちもその貴重な森林を維持・再生する役割を担う大切な存在です。 ボルネオ島の動物や森の未来のため、レスキューセンターの運営継続にあなたの力をお貸しください!

ボルネオ島ではレスキューされる野生動物が増えている

世界有数の美しい熱帯林が広がり「生物多様性の宝庫」であるボルネオ島(カリマンタン島)。東南アジアの限られた地域にしか生息していないオランウータン、テナガザル、サイチョウ、マレーグマ、ビントロングなどはボルネオ島の生態系をつくる貴重な野生動物たちです。

その中でも私たちの現地パートナーNGOのConservation Action Network(CAN)が活動するインドネシア東カリマンタン州では、豊かな森林地帯で今まさに大規模な開発が広がっており、野生動物のレスキュー依頼が増えていると言います。これらの動物は、住処を追われたあげく人間に襲われたり罠をかけられたりして怪我をしたり、親を殺された子どもが違法にペットとして飼われる事例も多くあります。

〈保護されたテナガザルの赤ちゃんへの餌やりの光景〉

この動画の愛くるしい3頭のテナガザルの赤ちゃんは、親が全員違いますが、CANに救助されロンサム野生動物レスキューセンターに辿り着き、寄り添い合って生活しています。哺乳類のお母さんは子どもを守ろうとしますので、その姿が見えないということは殺された可能性が高いのです。これらの赤ちゃんたちは本来まだ親のケアが必要ですが、レスキューセンターではスタッフが親代わりとなり日々のお世話をするとともに、将来自立して森で暮らせるような支援もしています。

CANがレスキューする野生動物の一部は、健康で新しい住処(森)が見つかればすぐに移送する措置を取ることができますが、怪我や病気を患っていたり、まだ幼い動物であればレスキューセンターで長期的なケアが必要になります。

パーム油や石炭を生産するために熱帯林が減少している

野生動物のレスキューが必要となる原因は、人間が開発のために森を皆伐して動物たちの住処を壊しているからです。CANが活動するインドネシア東カリマンタン州では、広大な熱帯林がパーム油を作るためのアブラヤシプランテーション(大規模農園)や石炭の採掘地へと変わっています。

写真のように森林が切り開かれた土地では、もはや野生動物が生きることはできません。野生動物は、餌や交配のために、もっと広い森林が必要となるのです。野生動物が餌を求めて村の農地や民家へ入ってきて、人と衝突する例も後を立ちません。

〈東カリマンタンで石炭とパーム油開発のために彷徨うオランウータン〉

このオランウータンの親子は、東カリマンタン州のアブラヤシプランテーションと石炭の開発が半分進んだ土地で見つかりました。すでに5頭をレスキューしてケージが足らず、この時に親子を救うのは困難な状況でした。後に戻ってきた時には姿が見当たらなかったそうです。

このような水も餌も無い場所で、明らかに飢餓状態にあったこの親子は、残念ながら死んでしまった可能性が高いと言えます。あと半分開発が行われた時に何が起こるのかを想像すると恐ろしいことです。ボルネオ島ではこのような場所が今もなお拡大しています。

多様なメンバーにより運営されるレスキューセンターの危機

プランテーションや石炭の採掘地など荒廃した場所では、野生動物は人間が救助・保護する以外に生き延びる術はありません。怪我をしていたり、幼すぎる動物は、一時的にケアをして回復・成長を待って、森へ返す必要があります。

ロンサム野生動物レスキューセンターのスタッフたちは、文化・宗教・ジェンダーも多様で、近隣の先住民ケニャーが暮らすムラサ村の村人も働いています。彼らの中にも多様性が根付いていて、ウータンが応援したくなる理由の一つでもあります。

しかし、ウクライナ戦争によりヨーロッパからの支援が滞っていることなどで、ロンサム野生動物レスキューセンターの運営は厳しい状況にあることを、8月に私たちが直接訪問した際に聞きました。乗りきるための試行錯誤をしていますが、毎日の動物はケアは欠かせません。

レスキューセンターでは現在数頭のテナガザル、マレーグマ、サイチョウ、ビントロングをケアしています。ある程度回復している動物は安全な森に返すことを検討していますが、怪我をしている動物、病気を持つ動物、幼い動物は、しばらくのケアが必要となります。

野生動物は熱帯林を再生するスペシャリスト

熱帯林で最も森林再生が得意なのは誰でしょうか?それは野生動物です。

オランウータンやテナガザルやマレーグマなどの大型動物やサイチョウなどの鳥は、果樹を餌として移動し、糞としてばら撒き、ナチュラルな森の農夫として森林を作っています。彼らが保護され、生きることができれば、豊かな熱帯林が維持されることにもつながるのです。

野生動物と人が共存できる「緑の回廊」と「希望の森」の創出

ウータン・森と生活を考える会 と Conservation Action Network(CAN)は、東カリマンタン
のクライ川地域において、地域コミュニティと協働して、森林火災などで荒廃した土地で在来の果樹を中心とした植林による森林再生を地域住民と行ってきました。

CANは、熱帯林が残された土地を購入して、保全林と保全林をつなぐことで野生動物が広範囲に移動できる「緑の回廊」を作るとともに、村々と協働でアグロフォレストリー(森林農業)を実践し、野生動物と人が共存できる森林回復地「希望の森」を創出しています。

レスキューセンターは、森林再生のキーとなる野生動物を守ることにつながる重要な場所です。ロンサム野生動物レスキューセンターの周りには、原生林に近い豊かな森が広がっています。命がつながれば、生態系は守られます。生態系が守られれば、熱帯林は豊かに再生するでしょう。

CANリヌスさんの想いとクラウドファンディングの使い道

リヌスさんは、先住民イバンの出身で、CANを立ち上げる前にはオランウータンの保護を行ういくつかのNGOで働いてきました。たくさんの野生動物をレスキューする中で、オランウータン以外の野生動物も保護する必要性を痛感したそうです。

しかし、ボルネオ島(インドネシア側)には、オランウータン以外の野生動物レスキューセンターはありません。リヌスさんはオランウータン以外の動物もレスキューしてケアする施設を設立することを決意しました。

リヌスさんはいろんなNGOに相談しましたが、誰もが口を揃えて、「オランウータン以外の動物には支援は集まらないだろうからやめておけ」とアドバイスされたそうです。リヌスさんはそれに対して、却って心に火が付き、なんとしてもレスキューセンターを成功させる決意をしました。

【ご寄付の主な使い道】
いただいたご寄付の主な使い道は、動物の餌代とレスキューセンターの人件費です。
目標額は、長期的なケアが必要であるテナガザルの赤ちゃんの餌代(3頭で約10万円/月)、獣医師と動物看護師の人件費(約7万円/月)1年分を集めることを目指して200万円としました。
(※獣医と動物看護師はテナガザル以外の動物のケアも担当します。)

最後に〜日本の消費者と熱帯林保全をつなげたい!〜

私たちが救うことができなかったオランウータンの親子。

彼らが彷徨っていたアブラヤシプランテーションから作られるパーム油は、インスタント麺、スナック菓子、マーガリン、菓子パン(ショートニング)、アイスクリーム、チョコレート、洗剤、石鹸、化粧品など、植物油脂としてコンビニエンスストアやスーパーに溢れているものなのです。

日本に暮らす私たちも、消費者として、この問題にずっと目を向けていきたいと考えています。

本プロジェクトにご支援をいただければ大変幸いです。また、ご関心のありそうな方へお伝えください。消費者として、現地とつながっている私たち一人ひとりが問題を知り、何ができるかを考えることだけでもとても意味があります。どうぞよろしくお願いいたします!!


(2/5追記)ありがたいことにこれまで多くの方に関心を寄せていただき、日々コミュニケーションを行なっております。より広く、またより深いコミュニケーションを行うために、終了日を2/13から3/31に変更しました。

本プロジェクトを掲載しているコングラントのシステムでは、寄付は月ごとに都度振り込まれる形になっており、レスキューセンターの運営は終了後も継続して行われますので、この変更が本プロジェクトにとって良いことだと判断しました。

みなさまには引き続き、本プロジェクトを暖かく見守っていただければ幸いです。


ウータン・森と生活を考える会について

ウータン・森と生活を考える会は、「森を守りたい」と願う熱い心をもった人々が集まった市民による草の根の団体です。

多様で希少な生きものが棲み、先住民/地域住民に生きる糧を与えてくれるボルネオ島の豊かな熱帯林を、国内外のNGOや現地の村人と共に減少を食い止め、回復し、保全する活動や森林減少の要因となる商品の消費者である私たちの日本での生活を考える活動を進めています。

具体的には、下記のような活動を行っています。ご関心ある方はぜひご参加ください!

熱帯林の破壊を止めよう!
〜世界各地の仲間との連帯で「森林破壊ゼロ」をめざす〜

熱帯林破壊の原因となる企業活動や政策等に対して、抗議・提言・啓発をしています。現地のNGOや地域住民、国際NGO、ボランティアメンバーとの連携によるキャンペーンやアドボカシーを大切にしてきました。

ポテトチップスからバイオマス発電まで、私たちの日常に溢れるパーム油や木材の利用のあり方を見直すために、市民向けの学習会やWEB発信にも力を入れています。

ジャングルを蘇らせよう!
〜”オランウータンの棲める森”を村の人と一緒に取り戻す〜
ボルネオ島で違法伐採や火災により失われた森を取り戻すために、在来種の苗づくりや植林に取り組んでいます。野生動物が棲める豊かな熱帯林の再生はもちろん、森に関する知識の継承も大事な目的です。

森を守る主人公はそこに暮らす村の人たち。私たちは「森づくりは人づくり」をコンセプトに、植林や環境教育を通した次世代の育成にも力を入れています。

自然と共生する村をつくろう!
〜“森を壊す仕事”から“森を守る仕事”へのシフトを促す〜
ボルネオ島のNGOや村人によるエコツーリズムや森林農法・有機農業など、森を守るからこそできる仕事を応援しています。それらは、違法伐採やアブラヤシ農園での労働に代わる現金収入の手だてになるからです。

私たちが毎年開催しているボルネオ島エコツアーでは、村人と日本からの参加者が「自然と共生できる未来」について話し合い、一緒に考えます。

お問合せ先

団体名:ウータン・森と生活を考える会
住所:大阪府大阪市北区中崎西1丁目6-36-308
Websitehttps://hutangroup.org
※お問合せはできるだけ問合せフォームよりお願いいたします。お急ぎの際はお電話ください。

\SNSで最新情報を発信中!/
森林火災の状況もSNSでいち早く発信しています。

FacebookInstagramX(旧Twitter )

団体情報
ウータン・森と生活を考える会
団体情報
ウータン・森と生活を考える会
このページは寄付・ 会費決済サービス
コングラント」で作成されています。
このページは寄付・ 会費決済サービス「コングラント」で作成されています。