ジョイセフ
公益財団法人

すべての女性が、自分らしく生きられる未来へ ~SRHR for ALL~

どこで生まれるか、どんな性で生まれるか、私たちは選べない。 けれど、この命をどう生きるかは、自分で選びたい。 今この瞬間も、貧困や格差の中で暮らす女性たちが、命の危機にさらされています。 病院まで何時間もかかる。助産師がいない。避妊の知識や手段がない――。 そんな環境で、妊娠・出産の合併症や、安全でない中絶、性感染症により、たくさんの女性が命を落としています。医療や情報にアクセスできないだけで、助かるはずの命が失われているのです。 日本でも、予期せぬ妊娠を誰にも相談できず、孤独の中で出産し、新生児を遺棄してしまう痛ましい事件が後を絶ちません。 こうした問題の背景には、基本的人権であるSRHR(性と生殖に関する健康と権利)が、十分に保障されていないという課題があります。 ジョイセフは、このSRHRを推進する、日本生まれの国際協力NGOです。アフリカなどの低・中所得国の貧困地域を中心に、医療・ヘルスケア・情報へのアクセス改善に取り組み、なかでもとりわけ環境や格差の影響を受けやすい女性たち一人ひとりが、自分の人生を選び、健やかに生きられる未来をつくるための活動を続けています。

早すぎる妊娠と結婚で学校を離れ、暴力に苦しむ女性たち

ー初めて子どもを産んだのは、14歳。小学7年生、13歳で妊娠。当時は結婚のことも妊娠のことも理解せず、まだ家族と暮らしたかったのに、妊娠がわかると親に無理やり相手と結婚させられ、配偶者からは暴力を受けた。とても悲しかった。(被益者のインタビューより)

アフリカの南部に位置するザンビア共和国では、18歳未満での児童婚、20歳以前での早婚が課題となっています。児童婚や早婚を強制される女性の多くは、家の貧しさから少女期に学校へ行くことができません。10代半ばになってようやく小学校へ通えるようになっても、性と生殖に関する知識がないままに妊娠し、その相手と結婚させられ、学びの機会を失ってしまうことも。なかには、GBV(性に基づく暴力)にさらされる女性もいます。女性の厳しい現実を変えていくには、女性自身に正しい情報が届き、いつでも保健医療サービスにアクセスできる環境整備や、教育や就労、経済的自立を促すサポート、また女性をとりまく地域住民や家族の意識や行動を促す取り組みといった支援が必要です。

活動の背景、社会課題について

低・中所得国での活動事例
【妊産婦の命と健康を守る活動】
①妊婦健診の受診、②医療施設での分娩、③産後ケアの受診、④安全な妊娠間隔の確保を促進するため、医療施設の整備、医療従事者の能力強化、地域住民への啓発と医療施設への紹介を行います。
また意図しない妊娠を防ぐための避妊および安全な中絶ケアへのアクセスができるよう、環境整備や人材養成、啓発活動を行います。

【児童婚や若年妊娠を減らす取り組み】
若者啓発人材と、教師や地域のリーダーなどから成る大人サポーターを養成しています。彼らを通して、思春期保健やSRHRにまつわるタブーや誤った通説、誤解を払拭し、正しい知識を若者と大人に普及させるための啓発を進めます。また、コンドームや低容量ピル、自分で注射できる避妊薬等の若者への配付、医療施設への紹介などを行います。

【ジェンダーに基づく暴力の予防と対策】
地域住民、医療従事者や警察、教師、地域のリーダーに対するジェンダーに基づく暴力(GBV)に関する啓発、被害者(サバイバー)のケアやシェルターを提供する施設の整備、パラリーガル(法律事務員)の養成などを行います。

その他、日本と海外において、子宮頸がんの予防と早期の発見/治療のための活動やHIV/ エイズやHPV(ヒトパピローマウィルス)など性感染症の予防と対策、包括的性教育の推進やSRHRの認知向上のための取り組み、SRHR推進とジェンダー格差是正のためのアドボカシー活動を行っています。

持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて

ジョイセフは専門性を生かし、SDGs達成に向けた挑戦をしています。
③妊産婦の死亡率を出生10万人あたり70人未満に減らし、すべての人が必要なときに質の高い保健医療サービスを受けられる社会を目指しています。
⑤性と生殖に関する健康と権利(SRHR)を推進し、すべての人が自分の意思で生き方を選べる社会の実現を目指しています。教育・就労・医療の機会を広げ、差別や暴力のない環境づくりに取り組んでいます。
⑰活動地域の住民をはじめ、現地団体や政府・行政と連携し、国内外の企業・個人の支援者や日本政府など多岐にわたる協力や支援のもと、活動に取り組んでいます。

ジョイセフとは

ジョイセフは、すべての人が自分の意思で生き方を選択できる世界をめざして、基本的人権であるセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利=SRHR)を推進する、日本生まれの国際協力NGOです。とりわけ、アフリカやアジアの低・中所得国で支援活動を実施。これまで半世紀以上にわたり、日本を含む43国と地域で、妊娠・出産・安全でない中絶によって亡くなる女性を減らすための支援、意図しない妊娠を防いで女性の健康と人権を守るための家族計画の推進、性感染症の予防、SRHR推進のための啓発や教育、アドボカシーを行ってきました。2025年 第 77 回保健文化賞を受賞。

ご支援の使い道

たとえば、5000円を寄付すると
アフガニスタンの母子保健クリニックで
おなかの赤ちゃんが無事に育っているか、女性の体に異変がないかを確かめるための、
女性助産師による産前検診を27件行うことができます。

継続のご寄付の場合、1日約70円・毎月2000円で、以下の支援が可能になります。
・ザンビアでは、1年間に12人の女性が設備の整った施設で助産師の介助を受け、安全に出産することが可能になります。
・アフガニスタンでは、男性医師に肌を見せられない女性のために女性医師による診療体制を用意し、1年間に36人の女性が診療を受けられます。
・ 12~13歳といった低年齢で結婚を強要され、毎年のように出産を余儀なくされている少女たちが、家族計画の知識を得たり、避妊具を手に入れることができます。

団体情報
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