わたしたちの取り組み
わたしたちは、若者の自己成長を支えるユースサービスの理念のもと、主に中学生から30歳までの若者たちの活動応援・居場所づくり・相談事業等に取り組んでいます。
若者を取り巻く環境の変化にあわせて、抱える困難さも刻々と変わっていっています。京都市ユースサービス協会では若者のニーズに合わせて多様な取り組みを行ってきました。
2017年からは社会的養護を経験した若者のその後の生活相談(アフターケア事業)や、子ども・若者ケアラーに関する事例検討会や当事者のつどいなどのプロジェクトも行っています。
活動の背景、社会課題について
家族を頼りにくい…その背景はさまざまですが、社会的養護を経験したり、家族のケアを担っていたり、支援のはざまにいたりする10代20代の若者たちが、食事を控えたり不安定な職に就いたり寝る場所もままらななかったり…という状況に出会ってきました。
コロナ禍に一度に顕在化…他者との物理的距離、物価高騰のなか、つながりを頼ることもしにくく、経済的な不安があおられるなか、わたしたちの場でも相談が一度に増えました。社会全体では20代の孤立が顕在化してきました。
おりおりのいえ誕生のきっかけ
若者たちが抱えている困難さは多様であり、1つの取り組みですべて解決には至りません。
そんな中、「若者のために使ってほしい」と市民の方からのご寄付や、もともとシェアハウスとして利用予定だった物件を紹介いただき、若者が困ったときや不安なときなど、おりに触れて帰ることができるまちの家として「おりおりのいえ」が誕生しました。
活動内容の詳細、実績について
2023年10月より、出逢った若者に案内しながら運営をスタートしました。
実際に行っているプログラムを紹介します。なお、できるだけ利用する若者が写っていない写真を選んでいます。ぜひそこにいる若者の姿を想像してご覧ください。
ひなか(デイユース):家を離れてほっと一息したいとき、誰かと話したいとき、ゆっくり寝たいとき、お腹いっぱいごはんを食べたいとき…。フリースペースとして開放しながら、居場所づくりをしています。
ひなプロ:利用のきっかけになればいいな、時には季節のイベントも楽しみたいな、愉しく交流したいな…、いろんな願いを込めながら、体験+交流プログラムを行っています。
よさり(短期宿泊):ここは、ときどき帰れる、まちの家。実家を離れて、または独り暮らしの場を離れて、最大3泊まで無料で宿泊できます。
給付・貸付事業…施設退所から数年経過した等の理由によって、既存の公的又は民間の貸付等の対象とならない若者がいます。生きるために必要なお金を要する若者に対して、緊急的な現金の貸付・給付又は経費負担を行うとともに、その後に公的又は民間の支援につながるように関わっていきます。
この事業は昨年の10月に開始して約1年ですが、これまで合計24件329万円の給付・貸付を行ってきました。
事業責任者からのメッセージ
京都市ユースサービス協会の竹田明子といいます。ここまで読んでいただきありがとうございます。
この「おりおりのいえ」は孤立しがちな環境にある若者たちのつながり拠点として、おうちから少し離れられる場所、おなかいっぱい食べられる場所にしようと思い、手探りで運営を始めました。
「生活支援の場」ではなく「ときどき帰れるまちのいえ」を目指して、宿泊だけではなく、フリースペース運営や、バーベキュー、クリスマス会などの楽しいプログラムも展開しています。
安全に人と過ごせる空間は、彼ら彼女らの笑顔や前向きな気持ちと、誰にも話したことのないしんどかったことを表現してくれる関係性を生み出します。
いまでは、「おりおりのいえ」に着くと一番に冷蔵庫を開けて自ら昼食を作り出したり、「眠たい」と言って個室で休む姿が当たり前に見られるようになりました。
宿泊では、さまざまなニーズに出会ってきました。親との関係性が悪く家を飛び出してきた18歳、祖母の介護に疲れて睡眠がとれていない高校生、病院への通院のハードルを下げるために前泊をする若者、食費が底をついてきたら泊まりにくる学生、親との関係不和から距離をとるために泊まりに来る若者、自分の進路に向けて集中して勉強するために宿泊する若者、一時保護にはならないけれども居場所として活用するなどなど。ここは、逃げる場所でも保護される場所でもなく、安全に過ごせるもうひとつの“お家”だと思っています。
家が持つ機能が多彩なので、ゆっくり休んでほしい、いくらでも話きくよ、勉強応援してるよ、ご飯食べてねなど、さまざまな思いが巡ります。ご褒美としての旅ではない”お泊り”だけど、自分をリセットさせながら自分なりに過ごせる場所なのかなと感じているところです。
誰かに思いっきり甘えたり、頼ったりという経験の少ない若者たちが、諦め感をぬぐったり、社会を信じていいかもと思ってみたりしてくれたら嬉しい。
「もうムリ!」という時に、「なんかあったらおりおり行こう」と思ってもらえることに希望を感じつつも、この場はどういった場になっていくんだろう・・・と、可能性がいろいろあり過ぎてちょっと迷子にもなっています。
「家(Home House Family)」が持つ可能性が、想像を超えて沢山あるのだと若者たちから教えてもらっているいま、そしてこれからも、若者が「泊りたい」「帰る場所が欲しい」時に、「おいで~」って言える場所でありつづけたいと思っています。
ぜひみなさまのご支援よろしくお願いいたします。
寄付金の使い道について
1か月あたり約80万円が運営費として必要になります。
(内訳)
・人件費 55万円
・家賃 14万5千円
・光熱水費 2万円
・食材費 4万円
・通信費 1万5千円
・備品費 3万円
最低でも4か月分の運営費計320万円を今回のチャレンジで集めたいと考えています。
寄付金受領証明書(領収書)および税制優遇について
*寄付金受領証明書(領収書)
2025年1月末までに送付いたします。
*税制優遇
当協会は、京都府より公益財団法人として認定を受けていますので、ご寄付についても税制優遇措置を受けられます。(確定申告が必要となります)
詳しくは国税庁のページをご覧ください。
https://www.nta.go.jp/publicat...
京都市ユースサービス協会について
若者(主に中学生~30歳)の自己成長を支える、ユースサービスの理念のもと、居場所づくりや自主活動支援、相談事業等に取り組んでいます。
(運営施設)
・京都市内7か所の青少年活動センター
・子ども若者総合相談窓口
・京都若者サポートステーション
(その他の事業)
・生活困窮世帯等の中学生学習支援事業
・社会的養護自立支援事業
・社会参加促進事業
・学校連携事業
・調査研究事業など