
伝承館オープンの10日前、まだ壁が貼り終わってもいない室内を心配そうに眺めながらも、天井画に長い間見入っていかれたあまいさん。
追い込み作業で遅くまで電気がついているのを見ると、仕事帰りの作業着のまま、たいそうな差し入れを持って顔を出してもくれた。
「何もお手伝いできなくてすみません」
オープン前日の夜、黙ってそっと、階段に残ったペンキの汚れを、手作業でとってくれている彼の姿があった。
「あまりピカピカにしてしまうと、ここの雰囲気が崩れてしまいそうなので、それなりな感じでやりました。
伝承館オープンおめでとうございます。
ここに作ってくださって、本当に、ありがとうございます。」
そう言って深々と頭を下げた彼の瞳は、少し潤んで見えた。
お掃除のプロとして活躍しながら、ふるさと福島のこれまでを見続けて来た彼からのエール。
あまいさんが感じてきた想いが滲む、静かで、熱いエール。
メッセージ、ありがとうございます。
(事務局・相原)

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震災・原発事故後には様々なことが起こったー。
ひとつの事象においても
どんな状況に身を置いているか、
どんな人付き合いの中にいるか、
これまでどんなかたちで自分の納得感や肯定感を得てきたかでも
導き出される答えのようなもの・事実のようなものは
はその時々によって変わってくる。
誰かを守ろうとする言葉や行為が
誰かにとっては傷みを覚えることだったりもした。
その主義主張が自分にとって必ずしも同じスタンスではない時でも、
自分からなだらかに続いている縁や周りの人から見聞きすると、
そこにも真実があるのではないかと思ったり、
胸を揺さぶられることも多々あった。
その中に在った様々な想いや悲喜交々。
人や生き物や社会への眼差し。
そうした心が動いたエネルギーやその時々の瞬間を
様々な表現方法でかたちにしたものが在る場所のひとつが
「おれたちの伝承館」だと思う。
ここには僕が知るだけでも
震災・原発事故後から様々な発信してきた方もいるし
初めて作品を見た方もいた。
それぞれの作品が呼応するように立ち並んでいる。
ひとつひとつの作品も感じることが多い。
作家の方や仲間の方のその自らの手によって作られたこの場所には
そういう呼吸もエネルギーも息づいている。
周辺の公的な伝承施設も素晴らしいが
こうした手作りの呼吸がおさめされた場所も
感じておかないと片手落ちになると思う。
それだけの価値がある場所だ。

金額3,000円 |

金額5,000円 |

金額10,000円 |

金額10,000円 |

金額10,000円 |

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金額150,000円 |

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