NPO法人POSSE

日本で暮らす外国人労働者や難民の生存権を守るために、POSSEにご支援お願いします!

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NPO法人POSSEは2019年に「外国人労働サポートセンター」を発足し、日本で働く移民労働者から英語や中国語、ベトナム語、タガログ語など多言語で相談できる窓口を立ち上げました。 そして5年間で1000件近い相談が、日本で働く技能実習生や留学生、難民などから寄せられました。最低賃金ギリギリで働かせられていながら、賃金の未払いや労災事故、セクハラ・パワハラ・暴力といった様々な問題が起こっています。 今後も継続してこのような相談に対応しながら、誰もが安心して働ける社会を築いていくために、サポートをお願いいたします。

サポートの方法

POSSEへの寄付の種類には、①今回のみ、②毎月、③毎年の3種類があります。③は、POSSEの「サポート会員A」扱いとなり、年3回の季報、雑誌『POSSE』の無料送付を行なっています(年会費12,000円)。ぜひ継続的な寄付へご協力をお願い致します。

POSSE(ぽっせ)とは

NPO法人POSSEは、若者自身によって若者の労働問題を解決することを目指して、2006年に設立された団体です。大学生や大学院生が中心となり、これまで10,000件を超える労働・生活相談の解決支援や、労働・貧困の実態の啓発、政策の提言を続けています。

2019年には「外国人労働サポートセンター」を発足し、日本で働く移民労働者から英語や中国語、ベトナム語、タガログ語など多言語で仕事環境や在留資格などの相談を無料できる窓口を立ち上げました。

現場の労働相談から「ブラック企業」を社会問題化し、2013年には「流行語大賞」と「大佛次郎論壇賞」を受賞しました。また、東日本大震災後は宮城県仙台市にて被災地支援をおこない厚生労働大臣から感謝状を受領しました。近年では、コロナ禍で困窮する女性や外国人の問題にも積極的に取り組み2021年に「第8回エクセレントNPO大賞」を受賞しました。

日本で働く外国人労働者の実態

日本で働く外国人労働者は年々増加しており、いまでは200万人を超えています(2023年10月末時点)。ビルや道路の建設や家屋の解体といった建設業や自動車や精密機器などの製造業に加えて、食品工場や物流倉庫、コンビニやレストランなど私たちの生活に必要不可欠な産業で多くの移民労働者が働いています。とくにエッセンシャルワーカーとして、介護施設ではフィリピンやベトナムなどからの移民労働者がいなければ施設が回らなくなっています。

日本全体の平均賃金の70%しか受け取れず、来日時の借金も返済できない

しかし、エッセンシャルな産業で働く移民労働者の賃金は、日本全体の平均賃金よりも低いだけでなく最低賃金ギリギリでの生活を余儀なくされています。移民労働者の平均賃金は月額23.3万円と、日本で働く労働者の賃金の月額平均31.8万円に対して、約70%にとどまっています。

特に「技能実習生」として働く人の平均賃金は18.2万円と全体のわずか57%にとどまり、東京都の最低賃金(1163円)でフルタイム働いた金額とほぼ同額しか受け取れていません。

多くの移民労働者は来日時に、出身国の平均年収の数倍にもあたる100万円ほどの借金を背負わされています。「月30万円は稼げる」などと国内外のブローカーから声をかけられているケースも少なくありませんが、賃金が低すぎて借金を完済できないまま帰国を余儀なくされている人もいます。

頻発する労働災害と「労災かくし」

そして、低賃金の問題だけでなく、移民労働者の働く労働現場では労働災害事故やハラスメントが頻発しています。

厚生労働省によれば、外国人労働者は日本で働く労働者よりも高い頻度で労災事故に遭っています。特に技能実習生の事故率は1000人あたり4.1人と、全労働者の2.36人より1.7倍も多くなっています。

POSSEにも「仕事で怪我をしたら解雇された」「手を切断する大怪我を負って、働けなくなった」といった相談が頻繁に寄せられています。

モンゴル出身、30歳代、男性、埼玉県在住

ネット広告で見つけた大手引っ越し業者への日雇い派遣に従事したが、トラックからの荷下ろしの際に100キロを超える冷蔵庫の下敷きになり、頬の骨を複雑骨折し、全治1年と診断された。派遣会社や引っ越し業者は、数カ月間、労災(休業補償や監督署への届け出)の手続きすら行わず、POSSEに相談するまで無給での生活を余儀なくされた。

ベトナム出身、20歳代、女性、埼玉県在住、技能実習生

コンビニのサンドイッチやお弁当をつくる食品会社で働いていた。床の清掃中に滑って、稼働中の機械に手を挟まれて人差し指と中指を切断すうる大怪我を負った。会社は労災の手続きはしたが、「怪我をしたあなたが悪い」と言ってそれ以上の責任を認めようとしなかった。

会社が労災事故の届け出をしなければ労災かくしとなって犯罪にあたりますが、そのようなケースが、とくに日本語を母語としない移民労働者においては頻繁に起こっています。労災事故が発生すれば、本来は怪我の治療費や休業中の給料が国から支給されるのに加えて、会社も民事的な賠償責任を負います。しかし、事故そのものを届け出なかったり、事故が起こっても放置することでそのような経済的責任を企業は回避しています。そのことで怪我によって生活困窮状態に陥る移民労働者が増えています。

POSSEの活動について

①労働・生活相談

賃金の未払いから労災事故、解雇、セクハラやパワハラ、暴力といった様々な労働問題に悩んでいる移民労働者が、気軽に専門家のサポートを受け、法律や制度の「使い方」を知ることができる場を作るため、労働相談、生活相談を無料で行っています。

2019年に「外国人労働サポートセンター」の発足以降、2000件以上の相談に対応してきました。日本語が母語でない方からの相談に対応するために、英語や中国語、ベトナム語、スペイン語、タガログ語など様々な言語で仕事の相談問題に対応しています。

電話やメールだけでなく、Facebookメッセンジャーなども活用して、平日夜間や土日も相談窓口を運営しています。また、東京・下北沢や宮城・仙台にあるPOSSE事務所での面談を通じての法律知識や解決方法のアドバイス・サポートを中心に、必要に応じて労働組合や弁護士の紹介なども行っています。

②セミナーや相談会の開催

個別で相談を受けるだけでなく、セミナーや相談会、労働法教育などを行い、当事者自身が自分の持っている権利について学ぶ機会を提供しています。フードパントリーなども開催し、仕事を失って生活に困っている方の支援も行っています。さらに、移民労働者の支援に関心のある学生や社会人の方向けのイベントも開催しています。

③調査・政策提言

現場で相談を受けるだけでなく、調査・研究活動を行い、若者の置かれている状況を可視化し、政策提言などにつなげています。

寄付金の使い道について

①相談活動に関する費用

  • 年間数百件の技能実習生や留学生、難民の方から寄せられる電話・メール・SNSによる相談の人員体制に必要な経費(専門相談員の人件費、育成費や交通費等)
  • 通信費、消耗品費(労働相談を受け付ける電話代、ホットライン代、ファックス代、コピー代等)
  • 相談員の育成にかかる経費
  • 通訳、翻訳に係る費用
  • 事務所維持費​​(東京および宮城・仙台支部)

②セミナーの開催に関する費用

  • 登壇する弁護士や専門家の講演費
  • 会場費
  • 諸経費(配布資料の印刷代・ペンやポスターなどの備品の印刷代等)

③調査・研究・政策提言

  • 労働相談の傾向分析や統計報告に必要な費用

受賞歴

  • 2013年:POSSE代表理事の今野晴貴が『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』(文春新書)が​​第13回大佛次郎論壇賞を受賞しました。
  • 2013年:ユーキャン新語・流行語大賞トップテン:POSSE代表・今野晴貴が「ブラック企業」で受賞しました。
  • 2021年:エクセレントNPO大賞を受賞しました。

メディア出演歴

多数のメディアで私たちの活動が取り上げられました。詳しくはこちらをご覧ください。

2020年夏には、NHKクローズアップ現代+で、POSSEが支援したフィリピン出身の留学生の事案が取り上げられました。

このページは寄付・ 会費決済サービス
コングラント」で作成されています。
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