全国で4700人以上も教員が不足している(2024年10 月時点)など、教員のなり手不足が深刻化しています。その背景の一つに、教員の過重労働があります。 日本の公立中学校では、教員の3人に1人以上が「過労死ライン」を超えて働いており、2007年度からの10年間で63人、直近では1年で4人の教員が過労死・過労自死として認定されています。また、精神疾患による休職者も増加傾向にあり、昨年度は初めて7000人を超えました。過労死を生むような教育現場では、教育の質低下や公教育の崩壊につながってしまいます。
なぜ、公教育を支える教員という仕事がここまで「ブラック」なものとなり、教員の過労死・過労自死 は後を絶たないのでしょうか? また、もしも身近な人の過労死・過労自死に直面した場合、私たちはどのように対処すれば良いのでしょうか? 今回のイベントでは、今年4月に教育社会学者の内田良氏との共著『教育現場における「定額働かせ放題」の終焉』を出版した労働専門家の今野晴貴氏から、教員の働き方の実態とその要因について解説して いただきます。さらに、教員の夫を過労自死で亡くされた遺族の方をお迎えし、実際に死にいたる過重労働の現実や過労死と認定されるまでの経緯をお話しいただきます。 教員として働かれている方や、身近な人を過労死・ 過労自死で亡くされたご遺族の方、教員の働き方に関心のある学生の方は、ぜひご参加ください。
[日時・場所]
2025年5月25日(日)15:00〜17:00
仙台市市民活動サポートセンター4階 研修室5(仙台市青葉区一番町四丁目1-3)
*参加無料
*要予約制(お申し込みはこちらから)
*現地・オンライン(ZOOM)併用(現地は学生優先。申し込み人数次第で、学生以外の方はオンライン参加をお願いすることがあります)
[プログラム]
14:45 開場
15:00~16:00 今野さんの講演
16:00~16:30 ご遺族の方のご講演
16:30~17:00 質疑応答、茶話会
[講師紹介]
今野晴貴さん:駒澤大学経済学部他非常勤講師、北海道大学大学院公共政策研究センター上席研究員。近著に『教育現場に おける「定額働かせ放題」の終焉』(堀之内出版) 。その他に『ブラック企業』 (文春新書)、『ブラック バイト』(岩波新書)、『生活保護』(ちくま新書) など多数。流行語大賞トップ10 (「ブラック企 業」)、大佛次郎論壇賞、日本労働社会学会奨励賞などを受賞。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。専門社会調査士。
主催:NPO法人POSSE仙台支部(sendai@npoposse.jp)