近年、引退馬についての関心が高まってきています。一方で、馬たちが余生を過ごす養老牧場などの数や設備はまだまだ充分とはいえません。さらに、馬が亡くなった後のケア、馬のオーナーや関係者が馬たちへ想いを寄せる場所は少なく、その整備が求められています。
引退馬協会では、長年、亡くなった馬たちを想い、馬たちが帰る場所づくりの構想を温めてまいりました。その構想を実現するために、このたび引退馬協会と日高軽種馬農業協同組合、浦河町ほかの協働事業として「引退馬のためのモニュメント設立事業実行委員会」を発足させました。
馬たちが帰る「うまのふるさと」をつくるには周辺整備を含めると多額の資金が必要となります。引退馬協会としてできることは、引退馬の最前線に立つ者として、ひとりひとりの想いを結集し賛同者を増やすことだと考え、象徴となるモニュメント本体に充てるために本クラウドファンディングを立ち上げました。
「うまのふるさと」の象徴となるモニュメントは、馬産地・日高にある、北海道浦河町の「うらかわ優駿ビレッジAERU」内に設立します。このモニュメントの対象となるのは、種を問わず、元競走馬だけでなく、乗馬などあらゆる生活をおくった引退馬です。この地を馬に関わる皆様の心の拠りどころとして大切にしていきたいと考えております。温かなご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
2025-10-23 18:57
モニュメントを制作する工房を訪問しました!

「うまのふるさと」モニュメントは、ステンレス製の像を予定しています。
10月20日、実行委員会のメンバーとともに、モニュメントの制作をお願いしている彫刻家・金属工芸家の藤沢レオ氏の工房(北海道苫小牧市)を訪ねました。


イメージ画をもとに起こされた藤沢氏のデザイン画を見ながら、どのように像として構築していくかを説明していただきました。

鋳型に流し込んでつくるブロンズ像とは違って、ステンレスの場合は細かいステンレスの棒状のパーツと面状のパーツを組み合わせて像を構築していきます。像の中は空洞ではなく、細かい棒状のパーツを幾重にも渡したトラスト構造により、強度を出していきます。
元のCGでは、脚元の装飾は木の枝を配置したデザインでしたが、風をイメージした造形へ変更し、空へ駈け上る馬を表現することになりました。
ステンレスの像は最大1t(実際には700~800㎏程度となる見込み)で、強度を計算しています。


最終的にはステンレスにツヤを抑えた塗料を塗布して仕上げる予定です。
この活動報告では随時、モニュメントのメイキングのようすもお伝えしていきます。仕上がりまでの過程を皆様に見守っていただけましたら幸いです。
このクラウドファンディングは、12月9日まで実施しております。
モニュメント制作・設営のためのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
(報告: 認定NPO法人引退馬協会・加藤めぐみ)