埼玉県子ども食堂ネットワークとは
私たち一般社団法人埼玉県子ども食堂ネットワークは埼玉県の子ども食堂の運営を包括的にサポートする団体です。2020年に法人化して現在では約240団体もの子ども食堂が加盟する大きな団体となりました。特徴としては、あくまで民間組織とはいえ行政(埼玉県)や県社協(埼玉県社会福祉協議会)としっかりと手を携えて運営してきたことです。それにより企業や個人の皆様からのご信頼も頂き、県下に広がる子ども食堂へのサポートを絶やすことなく継続することが出来ています

子ども食堂がある地域
いま日本では、9人に1人の子どもが相対的貧困と言われています。
そんな中、昨今物価高騰が続き、光熱費や食料品の値上げは家計を直撃し、これまでなんとか暮らせていた家庭でさえ生活の不安を抱えるようになりました。経済的な困窮は子どもたちの心や将来にも大きな影を落とします。十分に食事がとれない、家に居場所がない、相談できる相手がいない――そんな孤立の中で苦しむ子どもたちが今も確かに存在しています。
子ども食堂は、そんな子どもたちにとってあたたかいご飯と、ほっとできる居場所を届ける地域のオアシスです。単なる食事提供の場ではなく、地域の人々が世代を超えてつながり合い、「ここにいていいんだ」と思える場所を作っています。現在、全国で子ども食堂は1万か所を超え、埼玉県内でも市民や企業、学校が協力しながら数多くの子ども食堂が立ち上がってきました。年配の方だけでなく、高校生や大学生といった若い世代も運営を担い始め、「自分たちの地域は自分たちで守る」という新しい地域づくりの姿も生まれています。
しかし、子ども食堂を支える多くの現場は、小さな団体や個人の善意(ボランティア)で成り立っており、資金や人手、食材確保の課題に常に直面しています。埼玉県子ども食堂ネットワークは、こうした孤立しがちな現場をつなぎ、悩みを共有し、企業や行政とも連携しながら必要な支援を届ける役割を担っています。
子どもたちが安心してご飯を食べ、誰かに見守られていると感じられる場所を一つでも多く残したい。それは、私たち大人の責任です。子どもたちの「おかえり」が絶えない地域を、皆さまと一緒に守り続けていきます。

2024年11月時点での子ども食堂MAPです。
毎年加盟団体の子ども食堂MAPを制作し、全ての市町村や市町村社会福祉協議会に配布しています。各子ども食堂にも配布していますので、お手に取ってみたい方はお近くの子ども食堂にお声掛けください。
活動内容
【埼玉県子ども食堂ネットワーク公式 youtubeチャンネル】
埼玉県子ども食堂ネットワーク【公式】 - YouTube
加盟団体運営者の思いを伝える動画やイベントの動画を制作しyoutubeで配信しています。
鴻巣市で活躍している「ちゃめっこ食堂」の様子をどうぞご覧ください。
埼玉県子ども食堂ネットワークは以下の事業を中心に活動しています!
1. 子ども食堂運営の包括的な現場サポート
・子ども食堂運営の相談
・子ども食堂MAPの作成や広報誌の発行
2. 運営者同士の交流会・学び合いの場
・交流会の開催
・運営に役立つセミナーや講習会の開催
3. 個人や企業等との支援マッチング
・ご支援を頂く個人・企業様との調整・交渉・連絡
・県内15エリアの拠点がある強みを生かした迅速な支援物資の管理・分配
4. 新規立ち上げ支援
・アドバイザー派遣制度を活用した丁寧なアドバイス
・個別のお問合せにもネットワークを駆使したアドバイザーの派遣等
5. 行政との連携
・埼玉県庁、埼玉県社会福祉協議会、各地方自治体との連携・協働等
・こどもの居場所フェア等への協力
~成果とこれから~
ネットワーク設立から累計支援件数:新規150か所、継続支援240か所超
参加者総数:年間約10万人を超える運営者・ボランティア・子どもたちとの繋がり
企業・団体との連携実績:年間30社以上、食品提供・寄付件数延べ200件
一つひとつの子ども食堂には、地域と世代と社会をつなぐ温かい物語があります。
当ネットワークは、それらすべての「声」をつなぐ架け橋として、今日も活動を広げています。
これからも、子どもたちの「笑顔」と地域の「お互い様」が失われないように。
どうか皆さまの応援とご協力をお願いいたします。
代表者メッセージ
現在、埼玉県子ども食堂ネットワークには約240の子ども食堂が加盟しており、各地域でさまざまな形の支え合いが生まれています。もともとは子どもの貧困という社会問題を機に広がっていきましたが、貧困対策としての食事の提供だけでなく、多世代交流の場として、学習支援の場として、さらには地域の見守りの拠点としても、その役割は広がってきています。
私たちが目指す子ども食堂の姿は、「誰もが安心して過ごせる居場所」「地域でつながりを作れる居場所」です。
ある子ども食堂に、小学生の頃から通っている男の子がいました。最初は緊張した面持ちで、一人静かに食事をしていた彼ですが、回を重ねるごとに少しずつ笑顔が増え、やがて「僕も子ども食堂を手伝いたい!」と自分からスタッフに声をかけてくれるようになりました。高校生になった今では、スタッフの一員として配膳や調理を手伝い、小さな子どもたちの面倒を見てくれています。彼は、「ここに来るとホッとするんだ。家族みたいな感じがする」と話してくれました。
みんなで一緒に食べる時間が、子どもたちの心を育て、人と人とのつながりを生み出す。そんな温かな場所が、地域のあちこちに広がることを願っています。
子ども食堂は、それぞれが活動しているボランティアの小さな活動かもしれません。しかし、そんな小さな気持ちが集まれば、それはやがて地域を支え、未来を育む大きな力になると信じています。
誰もが安心して集い、笑顔になれる場所を増やしていくこと、そして続けていくことが、私たちの使命です。その為にこれからも頑張っていきます!
今年も皆さまとともに、新しい子ども食堂の可能性を探りながら、一歩ずつ前へ進んでいきたいと思います。どうぞ引き続き、ご支援・ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
あっちにもこっちにも!みんなの子ども食堂!
一般社団法人 埼玉県子ども食堂ネットワーク
代表理事 東海林尚文
寄付金の使い道について
・埼玉県全県に広がるネットワーク加盟団体への経済的支援
・子ども食堂MAPの作成
・広報誌等の発行
・冷凍庫や冷蔵庫などの設備的な支援
・安定的な組織運営のための運営費