大和三山の麓に位置する桜井市ですが、都市部へのアクセスが良いためか、若者の就農離れによる休耕地や耕作放棄地が増え続けています。山間部に於いてはイノシシやシカの食害対策と高齢化も重なり、かつての美しい棚田風景も失われつつありました。そこで、活性化対策のため菜の花の栽培と段々畑には桜の植樹をしました。毎年4月には「菜の花まつり」を開催し村内は大いに盛り上がりました。ところが3年がたつ頃から里山にイノシシやシカが出没、菜の花栽培は断念しました。同時期に植樹した桜は、16年間の皆さんの維持管理のおかげをもちまして、素晴らしい桜の山となり今や「隠れたいやしの里」となりました。
平地部分の菜の花栽培は、奈良県内で同様の活動をしている団体と連携を図り、搾油したナタネ油は統一ブランド「奈乃葉菜油」として販売もしています。また、菜の花の栽培には子どもたちも参加しており、ナタネの定植から収穫、種落とし、油搾りの一連の作業を体験して、資源の循環と自然の恵みへの感謝を学ぶ場ともなっています。子どもたちが搾った油は奈良県内の寺社に灯明油として奉納しています。
現在、管理圃場は70アール程ですが、最も大変な作業は50アール程の里山の下草刈りです。天候にも左右され思うように進まない事もあります。そこで、作業効率の高い搭乗式草刈り機を購入するための費用をクラウドファンディングにお願いする事となりました。