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学生のデザインで電車内痴漢犯罪を解決へ……
今年も「痴漢抑止バッジデザインコンテスト2018」を開催します。昨年度は、全国42都道府県+ニューヨークやソウルから237校の学生が参加。1338作品の応募がありました。
当コンテストを学生対象としているのは、理由があります。
2015年に1回目の痴漢抑止バッジデザインコンテストを実施した際は、年齢制限なしでした。多数の応募をいただき、巣鴨駅前で女子中高校生に人気アンケートを行いました。私が「いいな~」と思っていた作品は、彼女たちの投票にはカスリもしませんでした……。この時「痴漢抑止バッジは、徹底的に10代~20代の感性で製作しよう!」と決意したのです。
学生の中には、「俺は男だから」「私は電車通学していないから」電車内痴漢犯罪には関係ないと考える人は大勢います。
そうであったとしても、同世代の仲間が毎日ように痴漢に遭っている現実を知ってほしいのです。長年解決できずにきた社会課題を、自分のデザインで解決できると知り、チャレンジしてほしいのです。
コンテストでは、デザイン画だけではなく、痴漢抑止活動に関するメッセージも募っています。その中から、2つご紹介します。
●僕は男子なので被害に遭ったことはありませんが、被害者の女の子の話は聞いたことがあります。その子は「とても怖かった」と震えるような声で話してくれたのを覚えています。電車の中で行われるか弱い女子を狙った陰湿で卑劣な痴漢はたとえ一瞬の気の迷いであったとしてもとても許される行為ではありません。
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巣鴨駅前でアンケート実施(2016.1.12) |
●私自身電車通学をして痴漢の被害にあったことがありました。そして実際に被害者の立場になるとどうすれば抑止できたのか、日常的にできることはないか、は難しい問題でした。今回デザインしたようなバッチであれば日常的に身につけやすく、抑止活動ができると考えました。痴漢抑止バッチをつける必要のない社会になることが1番です。それまでは同じ立場の人々の役に立てればと思いました。
授業の課題としてコンテストに参加してくださった沖縄の高校では、先生が当会のリーフレットをコピーし配布されたと伺っています。
私たちは、万が一、性犯罪にあった時は大人に相談してほしいと願っています。そのためには、日頃から子ども達が大人と性暴力について話せる関係が必要です。当会のコンテスト参加はそのきっかけになるでしょう。
被害者を孤立させない社会を実現するために、痴漢抑止バッジコンテストの継続を大切に考えています。
今年はどんな作品が集まるでしょうか? 皆さんも楽しみにしていてください。
メディア掲載
2018/6/1痴漢大国ニッポン:「社会問題」として考える痴漢(Ridilover)
2018/6/16
繰り返し起きる「痴漢撲滅ポスター」への批判 ”思い”が込められていても伝わらなければ意味がない(WEZZY)
2018/7/1
#WeToo 私たちは動く 痴漢被害 もう二度と(Story/光文社)
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2018/7/5
Voice 第4回 被害に遭う前に「ノー」を(大阪日日新聞)
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ユーザーの声
痴漢抑止バッジの購入者からハガキが届いています。掲載許可をいただいている声をご紹介します。
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デザイナーの思い
【デザイナー:松山紋子さん/HAL名古屋 グラフィックデザイン学科】
タイトル:注意!!!!
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女子高校生が付けていても違和感のないようなデザインにしました。 このバッジを見て女子高生も強い心をもっている。熊のように強いとわかれば痴漢犯罪者も思いとどまると考え、作成しました。
このバッジを見て、痴漢をすることを思いとどまり、痴漢犯罪が減り、痴漢という言葉が聞きなれないような社会になってくれれば良いと思います。
発行者コラム
■6月18日、喫茶店で朝食中に地震が発生。すぐに独居の義父宅へ行き、無事を確認し自宅へ戻ったら、なんと私の寝室の壁面本棚が布団の上に倒れていてビックリ! 就寝中でなくてよかったです。■歪んでしまった本棚を処分し、本は段ボールへいれて積み上げ一息ついた頃に、連日の豪雨…… ■地震被害でおりた保険金の一部を被災地へ寄付いたしました。 松永弥生
【マンスリーサポーター募集中】通学電車・バス内での痴漢から子ども達を守りたい!(月1000円~)