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文部科学省、性犯罪・性暴力対策の強化。教材発表
4月16日、文部科学省から「生命(いのち)の安全教育」の教材と指導の手引きが発表になり、メディアにもとりあげられ大きな話題となりました。私が、教材の中で画期的だと思ったのは、電車内の痴漢犯罪について触れられていた点です。
文科省が教材を開発したきっかけは、令和2年6月に内閣府男女共同参画局における「性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議」において、「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」が決定されたことにあります。
子どもたちが性暴力の加害者・被害者・傍観者にならないよう教育・啓発活動の充実、学校等で相談を受ける体制の強化、わいせつ行為をした教員等の厳正な処分、社会全体への啓発等について関係府庁と連携を図りながら取り組みを強化していくとしています。
背景には、近頃、わいせつ教員のニュースが続くいている現状もあるのでしょう。大人と子ども、教師と児童という明らかな力関係がある中での性暴力は、決して許されるものではありません。
この教材のどこに「電車内痴漢」が取りあげられているのか? 皆さんはご存じですか?
中学校、高校向け指導の手引きの「性暴力の実態を知る」欄に「電車通学の生徒が多い等、各校の実態に応じて痴漢被害について言及してもよい。」と明記されています。それに呼応する形で、教材には「性暴力とは?」につり革を掴んでいる女子生徒と痴漢のシルエットが描かれています。
警視庁発表のデータで、電車内の痴漢が、通勤通学ラッシュの時間帯に多いことは既に明らかです。けれど、痴漢に遭いたくないからと、電車に乗らない、学校に行かないというわけには行きません。中には、通学できなくなってしまう子もいますが、多くの子どもが羞恥と恐怖と怒りの感情に蓋をし我慢を強いられているのが現状です。
そうした問題点を、当センターは、文部科学省や国土交通省に訴え続けてまいりました。
「生命の安全教育」に痴漢が取りあげられ、明らかに社会の潮目が変わってきたのを感じています。かつては「軽いイタズラ」扱いされていた痴漢行為に対しても、今後はますます厳しい対応が求められていくでしょう。
企業が、大人が、子ども達を性暴力からどう守っていくのかが、今まで以上に問われるようになります。皆さんと一緒に性犯罪を許さない社会を目指していきたいと考えています。ご協力お願いします。
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ユーザーの声
痴漢抑止バッジの購入者からハガキが届いています。掲載許可をいただいている声をご紹介します。
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デザイナーの思い
【デザイナー:たまいりかさん/クリエイターズアカデミー目黒校】
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「STOP」の「O」を手錠に見立て、痴漢を逮捕しているようにデザインしました。 目を引くように赤や黄色などの「警告」を表す色を使っています。 痴漢加害者が、一瞬で痴漢抑止の意図が読み取れるよう、重要な文字(STOP・痴漢・犯罪)や手錠は大きく配置。 男性でも女性でもつけやすいシンプルなデザインにしました。
「痴漢は許さない」という意志が加害者にはっきり伝わり、「逮捕される」未来が一瞬で読み取れるデザインを目指しました。 痴漢は、絶対許せない犯罪です。痴漢による辛い思いを、誰にも味わってほしくありません。 痴漢犯罪がなくなるよう切に願います。
【告知】 第7回痴漢抑止バッジデザインコンテスト
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【主催】一社)痴漢抑止活動センター
【協賛】西日本旅客鉄道株式会社、阪急電鉄株式会社、大阪市高速電気軌道株式会社
【後援】警察庁、文部科学省、国土交通省、関西SDGsプラットフォーム、大阪府教育委員会
【発行者コラム】
■夫に「お皿洗ってくれてありがとう」とゆったら、「いつもごはん用意してくれてありがとう」と返ってきました。今日の献立は、レンチンごはんと納豆と豆腐と味噌汁(わかめと油揚げ)です。■音声SNSのclubhouseにハマってます。クラブ「性暴力のない社会で生活したい」を立ち上げ、不定期でルームを開催しています。アカウントは@matunagayayoiです。フォローしてください。( 松永弥生)
【マンスリーサポーター募集中】
通学電車・バス内での痴漢から子ども達を守りたい!(月1000円~)