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電車内痴漢に対して、女は100年前から声をあげてきた!
痴漢抑止活動センターでは、痴漢抑止バッジの普及と社会の意識変革を目的に、鉄道会社や警察の方と連携を取りたいと考えています。
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私が「女性専用車両は、1912年に東京の中央線に導入されていました」と伝えると、多くの方がビックリされます。
当時は「婦人専用車両」と言いました。電車内での痴漢行為や、女学生へのナンパが多いため導入されたと文献が残っています。
1918年の読売新聞「女学生だより」のコーナーには、「痴漢にあって悔しい、恥ずかしい思いをした」という投書が掲載されました。
また、1920年代に作家の平林たい子が、「東京はやっぱり都会だなぁと驚いたのは、電車内で痴漢に遭った時だった」と回顧録に書いています。
痴漢対策にあたり、電車内痴漢が100年以上続く社会問題だという共通認識を持っていただくところが連携のスタート地点になっています。
私は、2015年に痴漢抑止活動を始めてから、こうした情報を知りました。驚くと同時に「なぜ、100年も解決されずにきたのか?」と憤りを感じたのを覚えています。
長い間、対策が取られてこなかった理由の一つは、声を上げた女性の“特殊な体験”だと社会が見ていたからかもしれません。
複数の調査で、痴漢被害者の9割が警察に被害を届けていないという結果が出ています。現在ですらその状況なら、昔はどれだけ被害を訴えづらかったのか……。容易に推測がつきます。
それでも声をあげる被害者は存在しました。
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私が知る限り、電車内痴漢及び性暴力に対して、女性が連帯して声を上げたのは、1989年11月に起きた「御堂筋事件」がきっかけです。事件を知って、憤りを覚えた関西の女性達は「性暴力を許さない女性の会」を結成し、これまで38年に渡り活動を継続してきました。
1995年に大阪府警が日本で初めて「痴漢は犯罪です」のポスターを制作した際に、彼女達にアドバイスを求めたと聞いています。
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2015年に痴漢抑止バッジプロジェクトを立ち上げた時、インターネット上やSNSで痴漢被害に言及する発言は、決して多くはありませんでした。ニュースで痴漢について取り上げられると「冤罪が…!!」と、一方的に叩かれる状況でした。
しかし、今は違います。痴漢を許さない、被害者を守ろうという声がSNS上で大勢を占めるようになりました。議員や鉄道会社、警察に働きかける動きも出てきており心強いです。
痴漢に対する社会の認識が大きく変われば、電車内痴漢犯罪は根絶できると私たちは考えています。
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令和2年 愛知県鉄道警察隊発行「痴漢・盗撮撃退ハンドブック」より抜粋
メディア掲載
2023.01.11:共通テスト受験生狙う痴漢 電車内の注意点は(NHK 昼のニュース)
2023.01.11:共通テスト受験生狙う痴漢 電車内の注意点は【Q&Aで詳しく】(NHK Web)
2023.01.11:受験生への痴漢防止キャンペーン 入試に向かう生徒の被害が後を絶たず(TOKYO MX)
2023.01.13:共通テスト 痴漢(報道ランナー)
2023.01.13:共通テスト 痴漢(よんチャンTV)
2023.01.13:受験生・痴漢被害にあわないために(ニュースウォッチ9)
2023.01.18:被害者どうする?受験シーズンに横行する卑劣な痴漢(Abema TV)
2023.01.26:受験生狙う痴漢、1000人の加害者を診た精神保健福祉士「彼らには認知の歪みがある」(Abema Times)
ユーザーの声
痴漢抑止バッジの購入者からハガキが届いています。掲載許可をいただいている声をご紹介します。
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デザイナーの思い
【デザイナー:よよ/新潟デザイン専門学校 グラフィックデザイン科】
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「このバッジの持ち主の背後で、このバッジを視認する」ことを想定し、背を向けて端末を見る人が実際は液晶を反射させこちらを見つめている姿を描きました。リアルタイムの現実とバッジの状況が重なった上で目にした人をドッキリさせるためです。強かな眼差しを引き立たせました。
痴漢という下劣な犯罪行為によって、本来負う必要のなかった傷を負ったまま暮らしていく誰かの存在に目を瞑らないでください。それが赤の他人であっても、君の知らない誰かを傷つけた人を許さないでください。このバッジが抑止力として機能し、誰かの身を守るよう心より祈ります。
【発行者コラム】
■新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。■毎年、作っている干支のジグソーパズル(1500ピース)。兎で一周して全ての干支が集まりました。おめでたい絵柄をリビングに飾るのが我が家の恒例です。■実は、年末にコロナに罹ってしまいました。幸い軽症でおさまったのですが、しばらくは気怠い体調が続きました。復活して最初の仕事が会報作成です。(松永弥生)
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