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「痴漢抑止バッジデザインコンテスト」10年の振り返り
「第10回痴漢抑止バッジデザインコンテスト」は、多くの方々のご参加と熱意に支えられ、無事に開催することができました。この場を借りて、改めて感謝申し上げます。
今回のコンテストを振り返り、アドバイザーである齋藤章佳先生、痴漢抑止バッジ考案者の殿岡たか子さん、そして審査委員長の神崎遥さんの講評から印象深かったポイントをご紹介いたします。
齋藤先生は、4人が手を挙げている「宣誓」のデザインに特に注目しました。このデザインが伝える「意思の主張」は、痴漢犯罪が被害者と加害者だけの問題ではなく、周囲の第三者の介入が痴漢行為を止めるカギになるという重要な視点を見事に表現しているからです。齋藤先生は、痴漢犯罪を「男性の問題」として考えることの重要性も強調されています。
また、殿岡たか子さんは、10年前、高校生の頃に一人で取り組んできたバッジ活動が多くの人々の参加を得て、ここまで広がったことに深い感慨を抱いています。デザインを通じて救われた人がいること、そしてまだ届いていない人たちに向けて活動を続ける意義を感じています。
さらに、審査員長を務めてくださった神崎さんは「被害を受けた方が声を上げると責められ、彼女/彼たちを守ると嘲笑され、理不尽な構造というのは依然根強く存在していますが、それでも共に闘い続ける人々の思いが届きつつあるのか、最優秀賞には連帯して声を上げているデザインが選ばれました。もちろん、デザインが優れているため選ばれたと思うのですが、徐々に投票してくださる方の気持ちも前向きに変化しつつあるのかなと感じました」と述べています。
私自身もこの10年間の活動を振り返り、コンテストに応募してくれた学生たちはもちろん、この課題を授業で取り上げてくださる先生方や、審査にご協力くださる中学高校の先生方には、心から感謝しております。
学生たちが男女一緒に、痴漢(性暴力)について真剣に考えることこそ、このコンテストの意義だと私は考えています。また、10年前にコンテストに参加した学生たちが今30代となり、社会で本格的に活躍し始めています。ジェンダー意識の高い人々が増えることで、社会はより良い方向へと変わっていくでしょう。コンテストの成果が本格的に表れるのは、これからだと期待しています。
こうした取り組みを通じて、痴漢犯罪を防ぐためのメッセージがより多くの人に届き、社会全体の意識を変える動きが少しずつ広がっていることを実感しています。鉄道会社の皆さまと共に、公共交通機関が誰にとっても安心で安全な場となるよう、引き続き努力してまいります。
これからも、皆さまのご支援を力に活動を進めてまいります。どうぞ引き続き温かいご協力をよろしくお願い申し上げます。
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メディア掲載
◎痴漢抑止活動センターの活動を多くのメディアに取り上げていただいています。
掲載日 |
タイトル |
掲載紙 |
2024.11.28 |
「ワンタッチ痴漢」と言わないで…性犯罪を軽んじる言葉に警鐘 発信源と報道された警視庁に聞いた |
まいどなニュース |
ユーザーの声
痴漢抑止バッジの購入者からハガキが届いています。掲載許可をいただいている声をご紹介します。
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2024年12月24日にセンターに届いたメールです。
私は、大学生です。現役の時、共通テストを受けに行く際、バスの中で痴漢に遇いました。試験前に下半身を知らない男に触られ動揺してしまい、浪人することになりました。
バッジの存在を知り、連絡して1個頂き、リュックに着けて2回目の共通テスト。不安はありましたが、泣き寝入りしないみたいなことが書いてあった為か、痴漢に遇うことなく、無事大学も合格しました。
いま、バッジは実家にあるので写真が撮れません。すいません。
ただ、お守りとして持っているだけでも違うと思う。見えるところに付けておけば効果はある!
いまは、徒歩で通えるので持ってきてないだけで、電車やバスに乗る必要があれば必須アイテム。女子だけでなく痴漢される男子にも有効かも!
K・A
痴漢抑止バッジ紹介
「宣誓」 第10回 最優秀賞【デザイナー:閏木/専門学校文化デザイナー学院】
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デザインコンセプト 「痴漢は犯罪です。私たちは泣き寝入りしません。」というコピーから、自分の誠意を多数の人々に対して言明する”宣誓"を連想し、コンセプトとしました。誰もが「STOP!!」と言える強い気持ちを持てるように多種多様な人達が手を挙げて宣言するデザインにしました。また、宣誓という言葉は力強く勇ましいですが、学生や社会人、多くの方が身につける上で堅い雰囲気になりすぎないよう、シンプルながらもポップに仕上げました。
痴漢は絶対に許されない悪質な犯罪です。缶バッジを見た人の一人ひとりが強い気持ちを持って声を挙げられるような社会にしたいという想いから今回の活動に参加しました。痴漢被害を未然に防ぐ社会にしていく為にも、痴漢抑止活動を応援していきたいと思っています。
【発行者コラム】
■2004年は、体調不良に振り回された年となりました。■バセドウ病で10㎏減った体重は、投薬治療で元気を取り戻した途端に3㎏増。このあたりで維持していきたいところです。■10月に始めた公文囲碁が終わりません。1ヵ月で終わらせるつもりだったのに、新年を迎えてしまいそうな気配です。■2025年夏には還暦を迎えます。60歳の誕生日に、イメチェンをすべく美容師さんに相談中 松永弥生
【マンスリーサポーター募集中】
通学電車・バス内での痴漢から子ども達を守りたい!(月1000円~)