
■ このポストがバズりました
先日、こんな投稿をXでシェアしました。
【注意喚起】初めての一人暮らしを始めた方へ。
鍵には、写真のようにキーカバーをつけるのを強く推奨します。鍵に書かれている鍵番号で、合鍵がカンタンに作れてしまうからです。
自分が知らぬうちに合鍵を作られ、自宅に侵入された事件が多数起きています。安全管理のためにキーカバー必須です。

「鍵番号で合鍵が作れるなんて知らなかった!」という反応が多く、たくさんのいいねやリポスト、ブックマークをいただきました。
やっぱり、新生活のこのタイミングで話題にしたことが関心を呼んだんだと思います。
■ 鍵番号ってなに?
キーカバーで隠れている部分をよく見ると「MIWA U9 12345」みたいな記号が刻まれていませんか?
この「12345」が鍵番号(キーコード)と呼ばれるもの。
この番号とメーカー名がセットになると、鍵の“設計図”のような情報になります。
実はこの情報だけで、現物の鍵がなくても、ネットで合鍵が注文できる時代になっているんです。
昔は、鍵屋さんに現物の鍵を持ち込んで、削って作ってもらうのが普通でした。
でも今は、利便性を求めて、鍵番号とメーカー名を入力するだけで合鍵が作れるオンラインサービスが増えています。
たとえば、
- 遠くに住む家族に鍵を送りたい
- 賃貸物件で管理会社が複数の合鍵を用意したい
などのニーズがあり、便利になった一方で、それが悪用されてしまう事件も起きています。
■ 実際に起きた事件
🟥1. 北海道釧路町の事件(2023年5月)
2023年5月、釧路町のアパートで小学校教諭の女性が遺体で発見されました。
犯人は元交際相手の男性。交際中に無断で撮影した鍵の写真から番号を読み取り、ネットで合鍵を作成。
それを使って女性宅に侵入し、殺害するという痛ましい事件になりました。
→「スマホで撮った鍵の写真」だけで、命が奪われてしまった事件です。
🟥2. 福岡県の大学生ストーカー事件(2021年)
福岡県で2021年に逮捕された30代男は6年以上にわたり複数の女子大学生宅などに侵入していました。
当時通っていた大学で、机の上やカバンの中にあった女子学生の鍵番号を盗み見て、暗記したり盗撮したりして合鍵を注文していました。
→「盗まれたのは鍵ではなく、鍵番号」だったんです。
🟥3. 松山市の事件(2016年)
不動産管理会社員を装った男が、女子大学生に「確認のため」と鍵を見せさせ、鍵番号をメモ。
後日合鍵を作り、自宅に侵入して逮捕されました。
→「信頼して鍵を見せた相手」が犯人だったというケースです。
京都府警は、
鍵の番号はクレジットカードの番号や、マイナンバーと同じようなものだと思ってください。
人に知られてはいけない大切なものなので、財布などと同じように鍵番号を見られないようにしっかり管理してほしい。
と、警告しています。
■ 今すぐできる対策は?
合鍵悪用のリスクに対して、今日からできる対策を3つ紹介します。
-
キーカバーをつける
鍵番号を隠せば、写真を撮られても番号がわかりません。キーカバーは100均でも購入できます。キーカバーを購入するまでは、シールを貼るだけでもいいです。 -
鍵の写真を撮らせない・SNSに載せない
「新居!」という投稿に鍵を写してしまうと、それだけで危険です。 -
鍵の交換やセキュリティ強化
不安がある場合は管理会社に相談を。ディンプルキーなど複製困難な鍵もあります。
そして、嬉しいことに――
私のポストを見た方が、「鍵全体をすっぽり覆うキーカバー」や、「施錠したら表示窓の色が変わるカバー」など、さまざまな防犯グッズを紹介してくれました。
使いやすくて、続けやすいことが一番です。
あなたの生活に合った、安全な対策を、無理なく取り入れてください。
■ 最後に:防犯は「不安」より「安心」のために
防犯って「怖い話をすること」じゃないんです。
安心して暮らすために、知っておくべき知識なんですよね。
知らなければ、防ぎようがない。でも、知っていれば、対策ができます。
一人暮らしの方が、この春から「安心して帰れる家」を持ち続けるために、ぜひ今日の話を心に留めておいてもらえたら嬉しいです。
そして、周りの人にもシェアしてください。この話を知ることで、防げる被害があります。
今日の話が役に立ったなー と思ったり、私たちの痴漢抑止活動に共感してくださる方は、ぜひサポーターとして仲間になってください。よろしくお願いします。