痴漢抑止活動センター
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●女の子が(10歳以上)で、ショッピングモールや電車通学は危険です。 ●男の子も(10歳以下)は、1人でトイレに行かせてはダメです。 →女の子は2人に1人の性被害。 →男の子は10人に1人の性被害。 →どちらも、被害にあうのは小学校入学前から だから、私たちは「1人にしない社会」をつくろうとしています。 あなたの寄付が、その第一歩になります。 女性専用車両が100年前からあったというのをご存じですか? 電車内痴漢は、100年以上も解決されない社会課題です。 そんな中、「痴漢抑止活動センター」は、「痴漢抑止バッジ」の普及をしています。この活動の目的は、「現在、電車内で痴漢被害にあっている子どもたちを守るとともに、社会全体の性犯罪・性暴力を根絶すること」です。 【バッジ効果94.3%】 痴漢犯罪を未然に防ぐ対策として、痴漢抑止バッジの無料配布は、皆さんの温かいご支援によって実現しています。私たちの活動には、あなたのご支援が必要不可欠です。共に力を合わせ、安全で平等な社会の実現に向けて一歩踏み出しましょう。
2025-08-13 14:29
声をかける勇気――私が体験したアクティブバイスタンダー
先日、京阪京橋駅のホームで目撃した、トラブル。 その場で止めることはできなかったけれど、後から声をかけることで実感した「アクティブバイスタンダー」の力。 5つの行動指針「5D」とともに、私の体験をシェアします。

京阪京橋ホームでの出来事

先日、京阪京橋駅のホームの先端で、男女がもめている場面に出くわしました。
夕方のラッシュ時で、ホームは人が多く、電車の発着に合わせて人の流れが絶えません。
私は反対側の階段を上ってきたところで遠目に、この騒ぎを目にしました。

揉めている二人までは車両三つ分ほどの距離。
その間に、若い男性が間に入って二人を引き離そうとしているのが見えました。
ただ、私の位置からは声も内容も全く聞こえず、何が起きているのかは分かりません。

「近づいていいのかな…?」
トラブルのきっかけが分からないまま口を出すのはためらわれて、私はしばらく遠くから様子を見ていました。


怯えた表情の女性

やがて、女性がこちらに向かって歩いてきました。
その表情は、怒りと恐怖を抱えたまま固まっていて、肩が小さく震えているように見えました。
すれ違う瞬間、思わず声をかけました。

「大丈夫ですか?」

女性は少し驚いた表情で立ち止まり、こう話し始めました。
階段で、ぶつかってきた男性に「危ないじゃないですか」と言い返したところ、怒鳴られ、脇腹を殴られたのだそうです。
「私、気が強いから」と笑いながらも、その笑顔は引きつっていて、まだ緊張が抜けない様子でした。

階段でのぶつかりは、本当に危険です。万が一、足を踏み外せば大怪我になります。
さらに、女性が言い返したら殴るなんて、言語道断です。

私は、以前友人が“ぶつかりおじさん”に遭って転倒し、膝の皿を骨折したことを思い出しました。
梅田のコンコースでの出来事で、全治3ヶ月の重症。
その話と今回が重なって、本当に許せない気持ちになりました。


「Delay」ってこういうこと

私は女性に大怪我をした友人のエピソードを伝えて「大きなケガがなくて本当に良かった。近くに仲裁してくれる方がいて良かった」と伝えました。
すると彼女は「声を掛けてくれてありがとう。少し気持ちが落ち着きました」と、ほんの少し笑顔を見せてくれました。

このとき、私ははっきりと腑に落ちました。
アクティブバイスタンダーの5D、そのひとつ「Delay(後でフォローする)」って、こういうことなんだ、と。


アクティブバイスタンダーとは?

「アクティブバイスタンダー」とは、ハラスメントや暴力の現場で、安全を確保しながら行動する傍観者のことです。
ただ見ているだけの「バイスタンダー(傍観者)」ではなく、被害を止めたり、被害者を支えたりする行動をとる人を指します。

その行動を具体的に示したのが「5D」と呼ばれる5つの方法です。

  1. Direct(直接的に介入する)
    加害者に「やめてください」と直接伝える。
    ただし安全が確保できる場合に限ります。
  2. Distract(注意をそらす)
    関係のない話題を振る、物を落としたふりをするなどして、その場の空気を変える。
  3. Delegate(助けを求める)
    周囲の人や駅員、警備員など、第三者に介入を依頼する。
  4. Document(記録する)
    安全な距離から動画や写真で記録を残す。後の証拠になります。
  5. Delay(後でフォローする)
    直接その場で止められなくても、あとから被害者に声をかけて気持ちを支える。

私ができたこと、伝えられたこと

今回、私は「Delay」を実践しました。
揉めている場面を見てすぐに駆け寄ることはできなかったけれど、落ち着いたタイミングで声をかけ、話を聞き、110番の方法も伝えることができました。

私は女性にこう伝えました。
「もしまた同じようなことがあったら、迷わず110番してください。冷静に話せなくても大丈夫。“やめてください! なにするんですか!”と叫べば、警察は何かが起きていると分かって対応してくれます。」

彼女はうなずきながら、その言葉を胸にしまったようでした。


誰にでもできる一歩

私たちは、目の前で何かが起きた時に、必ずしもヒーローのように立ち向かう必要はありません。
安全な距離を保ちながらでも、できることがあります。

・安全が確保できるなら「Direct」
・場を和らげる「Distract」
・駅員や周囲に「Delegate」
・証拠を残す「Document」
・そして、後からでも声をかける「Delay」

どれかひとつでいい。
その小さな行動が、被害者の孤独や不安を和らげ、次の行動を後押しします。


「できることをした」という実感

あの日、私は「何もできなかった」という後悔ではなく、「できることをした」という実感を持って帰宅できました。
それはきっと、これからも私が人と関わる時の行動指針になると思います。

私たちはみんな、加害を止める力を持っています。
その方法は一つではない。
だからこそ、自分にできる方法で、一歩を踏み出してほしいと思います。

今日もコラムを読んでくださりありがとうございます。当センターの活動に共感していただけたら、ぜひサポーターとして寄付のご支援で活動の仲間になってください。お願いします。

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