活動・団体の紹介
NPO法人ワークフェアは2011年(平成23年)に設立されて以来、北見市を中心とした北海道オホーツク地域を活動地域として、主に生活相談や若者就労支援、子どもの学習・居場所支援、ひきこもっている方への訪問などを中心に、自治体から様々な委託事業を受け、活動しています。
また委託事業のほかにも
・住まいに困っている方の支援
・家にこもりがちな子どもの訪問支援
・孤独感を抱えた人が緩やかに繋がれる、何もしなくていい居場所の提供事業
など自主事業を行っています。
活動の背景、社会課題について
この地域にはすでに当事者会や茶話会などもいくつかありますが、参加対象が限定されていたり、開催頻度が少なかったり、そもそも開催情報の発信が少なく、孤立感を抱えていてもなかなか自分の居心地のいい場所にたどり着けない方が多い現状のようでした。
私たちワークフェアで実施しているのも対象が限定されていることと、基本的には「何かしたい」と思い始めた方が活動する場であり、どんなに「来るだけでいいよ」と誘っても、難しい面がありました。また利用登録なども当事者にとっては「来なければいけない」「何かしたいと言わなければならない」と思わせてしまうようで、ハードルになっているようでした。
ひとりでいたくない、自宅に居場所が無い、家に帰るのは気が重いなど、少しだけ気持ちを落ち着けたり、切り替えたりできる場所がとても必要とされていると感じました。
活動内容の詳細、実績について
あおむしルームは、性別や属性を問わず、誰でも来られる場所として2024年4月に自主事業としてスタートしました。
水曜日のみ、女性限定の日として居場所カフェを継続しています。
ちなみに「あおむしルーム」のあおむしは当団体のイメージキャラクター「はたらくあおむし」が由来です。
開設当初から一日平均8~10人の利用があり、昨年は1年間の延べ人数は1451人でした。

利用している年齢層も10代から90代までの幅広く、多世代が一緒に動画を見たりゲームをしたり雑談で盛り上がっている光景も日常です。

何の制度でもなく、法的根拠も持たないあおむしルームですが、本人の気持ちや日々の変化などに気づいた際は、了承を得て積極的に他の支援機関や窓口と連携させていただいています。
当事者の方は支援機関ごとに違う顔を見せることも多いですが、どれかがウソということではなく、その心理にはさまざまな過去や事情が複雑に絡んでいると感じます。
本人につながる支援者間の連携により、さまざまな面を共有したり、すり合わせをすることで、支援の方向がバラバラになってしまうことを防いだり、本人の意思決定の支援としても有効ではないかと思います。
地方都市では、「小規模・多機能」な拠点や活動が求められると思います。広い北見市、そしてオホーツクで、居場所に足を運べるのは、ほんの一握りの人です。
こうした機能が地域にあることの意義が広く認められ、いろいろな形で増えていったらいいなと思いますが、しかし、そのような場を立ち上げようと思ったときや、活動に必要な「人」「場所」を維持していくための「お金」が大きな課題となっている現状です。
当団体にとっても、様々な広報活動で地域の理解や協力をお願いしていますが、まだまだ安定した運営の見通しが立っている状況ではありません。
寄付金の使い道について
ご協力いただいた寄付金は居場所運営のために使わせていただきます。
【運営に必要な経費(一例)】
居場所として借りている部屋の毎月の家賃:年間360,000円
水道光熱費:年間約180,000円
掃除衛生用品・日用品等:年間約45,000円
見守りスタッフの人件費:年間約415,000円