なぜ「NGO新人賞」?
戦争や紛争、災害、貧困、気候変動、差別や迫害など、様々な社会課題に向き合うNGO。社会を変える、困っている人を助ける、やりがいのある仕事。そんなイメージを持たれがちなNGOスタッフですが、実は、その活動が目に見えて報われることは多くはありません。加えて、日本のNGOは規模が小さく、ごく限られたスタッフで、慣れない生活環境のなか、よいとは言えない待遇でがんばっている団体がまだまだ多いのが実情です。

(写真提供:シェア=国際保健協力市民の会、東ティモールの洪水被災者への支援物資の配付)
アーユスは、NGOの組織基盤強化をずっと応援してきました。その組織をつくるのは、人です。組織が培った経験をつないで、よりよい活動にして続けていくには、人が後に続いてくれてこそです。そこで2013年に創設したのが、「アーユス賞」。
NGO界の先達的存在に贈る「アーユスNGO大賞」、アーユスを支えてくださってきた方々への感謝の意を表する「アーユス特別功労賞」、これからNGO界を担う人たちを応援する「アーユスNGO新人賞」の3本で構成されています。なかでも「アーユスNGO新人賞」は、たくさんの人からの応援のこもった賞にしたいと思い、クラウドファンディングを通して支援を募ることにしました。

代表者メッセージ
皆さまとともに新人NGO職員へエールを贈るアーユスNGO新人賞、今年で4回目となりました。これまでに受賞された方々が、日々変わる社会課題への取り組みの中心で活躍されています。応援したことの喜びを感じる今、さらに、将来を期待でき、未来を共に担いたい方々へ、心からの応援の声をあげたく思います。
応援の声は人を育てます。勇気づけます。同時に、発した自分をも元気づけます。鼓舞します。応援は私だけでなく皆さまの日々に、さまざまな彩りを加えることをこれまでの経験上からお約束いたします。NGOの世界に飛び込んだばかりのスタッフを、私どもと一緒に推してください。ご理解ご協力をお待ち申し上げます。
アーユス理事長 松本智量
2024年度の受賞者の声

松尾沙織(まつお・さおり)さん
特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会 在日外国人支援事業担当
この度は、このような名誉な賞をいただき、誠にありがとうございます。
シェアに入職し、在日外国人の健康支援に携わる中で、言葉の壁、在留資格や健康保険、日本政府の在り方等が人々の健康に大きく影響していることを実感するとともに、日々現場で外国人住民や患者の方と関わり奮闘されている保健医療福祉従事者の方々、つなぎ役として活躍している医療通訳者の方々、日本で子育てをしている外国人のお母さん達から、多くの学びをいただいています。今回の賞は、そういった方々と一緒にいただいたものだと思っています。
日本で暮らす外国籍の方が増えてくる中で、活動を通して得た気づきや現場の声は伝えていきつつ、国籍を問わず、日本に暮らす人々の健康が守られ、安心・安全に出産子育てできる社会を目指し、今後も様々な方々と協力しながら活動していきたいと思います。
吉田明子(よしだ・あきこ)さん
特定非営利活動法人パルシック パレスチナ事務所 プログラムオフィサー
この賞はわたし個人ではなく、ガザで15 カ月間(2025年3月現在)、自らも死の恐怖と隣り合わせのなかで、命がけで緊急支援に尽力してくれたガザスタッフたちに贈りたいです。現在も様々な緊急支援や生計向上支援に奮闘してくれている、ガザスタッフのサハル、マハムード、アブダッラー、タグリード、休職中のシャディも含めて心から感謝しています。また何よりも、この未曾有の人道危機を必死に生き抜いたガザのすべての人びとには畏敬の念を抱きます。
ガザは現在、停戦の第一段階が続いていますが、いつ戦闘が再開してもおかしくない緊迫した状況が続いています。この停戦が続くことを祈りながら、パレスチナチーム一丸となって、できる限りの緊急支援を続けてまいります。
松川清美(まつかわ・きよみ)さん
特定非営利活動法人開発教育協会(DEAR) 広報・事業担当
DEAR は、課題を生み出す構造を理解し、行動する市民性を育むことを使命としています。私自身、市民グループでの活動を通して、社会課題の根本的な解決には、学びと行動が不可欠であると痛感してまいりました。現在は、会報誌や機関誌の編集、広報を主に担当し、山梨を拠点に活動しております。地域社会との協働を通して、持続可能な社会の実現を地方でも加速させ、開発教育の輪を広げていきたいと考えております。
「開発」は仏教語で「カイホツ」と読み、内なる可能性を目覚めさせるという意味があると伺いました。DEAR の一員として、その力を信じ、社会に貢献してまいります。
寄付金の使い道について
・新人賞受賞者への賞金 (ひとり20万円、合計60万円めざします)
・アーユス賞授賞式とトークイベントの運営費
・報告書の作成費/発送費
・コングラントへの手数料 など
※本プロジェクトはAll in方式です。期日までに集まった支援総額に応じて、実行内容の規模を決定します。
2024年度アーユスNGO新人賞受賞スケジュール
10月 応募受付開始
*他薦のみ受け付けます。推薦できる方は、アーユスの役員/専門委員、アーユスによる支援事業の対象となった団体の役員/正職員の方、アーユスNGO大賞ならびにアーユスNGO新人賞の過去受賞者。
11月 選考会開催・決定
2月 授賞式(会場 都内寺院・オンライン配信とのハイブリッド開催予定)
3月 新人賞受賞者トークイベント
世界にお布施! アーユス仏教国際協力ネットワークについて
アーユスは、1993年に仏教のお坊さんたちによって作られた、NGOを応援するためのNGOです。アーユスを設立した僧侶たちは、1980年代からインドシナ難民などへの救援活動に取り組んでいました。国際協力の難しさにも直面するなかで日本のNGOと出会い、プロとして確実な支援活動をしている姿に感銘を受けました。

「それなら、自分たちはNGOの活動に資金的に協力し、同事に寺を拠点にNGOからの学びを広く伝える役割を担おう」と、NGOやNGOによる活動、そしてそこで働く人を応援するためにアーユスを立ち上げました。
アーユスが支援している活動
アーユスは、数多くある社会課題の中でも、特に光があたっていない課題や人々に光を当てている活動に協力しています。
≪2025年度に支援している活動の例≫



- ガザの緊急支援
軍事攻撃と封鎖によって、深刻な飢餓状態に陥っているパレスチナ・ガザ地区での、炊き出しと給水の支援(写真左、実施団体:パレスチナ子どものキャンペーン) - グアテマラでの教育支援
貧困による栄養不足や教育の遅れが問題となっているグアテマラ農村部での、土曜学級と給食提供の支援(写真中央、実施団体:日本ラテンアメリカ協力ネットワーク) - 国内の非正規滞在家庭への支援
事情により正規の滞在資格がないまま日本に滞在している外国籍の家族への生活支援や在留資格取得のための支援(写真右、実施団体:Asian People's Friendship Society)
そのほか、国内での原発再稼働への対応、能登半島被災者支援、ミャンマーでの大地震被災者支援などを、パートナーNGOを通じて行っています。
寄付金控除について
アーユス仏教国際協力ネットワークは、2015年7月13日に東京都より「認定NPO法人」として認定されました。これにより、アーユスへのご寄付・募金は、確定申告によって、所得税、法人税、相続税などの寄付金控除の対象となります。
金額3,000円 |
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