
イラク・クルド自治区の教育の現状

クルド自治区はイラク北部に位置し、エルビル、ドホーク、スレイマニヤ、ハラブジャから構成されます。
自治区の総人口617万人のうち、55万人が国内避難民、25万人がシリア難民で、全人口の約14%を占めます(7人に1人の割合)。冒頭で学校を紹介してくれたサマ・サイード・カシムさんは、イラクの別の地域から避難してきた「国内避難民」になります。
学校に行くことができない子どもたち
自治区内には小・中学生の年齢層の子どもが約190万人います。そのうち学校に行っていない子どもの数は35万人で、5人に1人が学校に行っていないことになります。学校に通えない理由は、主に次の3つです。



学業が続けられない
運よく学校に通えたとしても、学業を継続することが困難な状況もあります。高い留年率と中退率、学年が上がるにつれ進級率や進学率は下がっていき、高校を卒業できるのは100人のうち10人前後ととても少ないです。
ましてや、避難した子どもたちにとって、学業の継続はとても難しいと言えます。

学業が続けられない理由は、上で説明した学校に通えない理由と同じです。避難してきているため、保護者が安定した仕事につけず、子どもを学校に通わせるお金の余裕がない、保護者が教育に関心が薄い、校舎が老朽化で危険箇所が多かったりトイレが不衛生で使用できない等により、学校に通いたくなくなる等の理由で、学業を断念してしまうことになるのです。
イラク・クルド自治区におけるIVYの教育支援

IVYは、「世界中の誰もが人間らしく生きられる社会」を目指し、1991年に山形で設立された国際協力NGOです。イラクでは、「シリア難民の子どもたちを学校へ」を合言葉に、2014年にイラク・クルド自治区に逃れたシリア難民の子どもたちへの教育支援を開始。その後、対象をイラクの国内避難民の子どもたち、帰還した子どもたちへと拡大し、以下の活動を実施しています。



安心して通える安全な学校環境を整備し、教室数の不足を解消。すし詰めだった教室は適正な人数で運用できるようになり、授業時間数も増えて、カリキュラム通りの学習時間が確保できています。教員の指導力強化の研修も実施し、子どもたちの学びを総合的にバックアップすることで、児童生徒の学力向上やモチベーション向上につながっています。



10年にわたる活動を通して、IVYの支援はクルド自治区の学校教育に、少なからぬインパクトを与えています。

IVYと一緒に難民や国内避難民の子どもたちの「夢」を応援しませんか?
冒頭のサマ・サイード・カシムさんは、新しく建設された学校で学んでいるうちに勉強への関心が高まり、「薬剤師になりたい」という将来の夢を持つことができました。
イラクやシリアの子どもたちも、日本の子どもたちも、教育を通して、その先にある夢の実現に向かって歩んでほしい。私たちと一緒に子どもたちの「未来」を応援しませんか?
IVYマンスリーサポーターとして、私たちの仲間になってください!
例えば、1年間のマンスリーサポーターのご寄付で、このような支援を届けることができます。


皆さまからお預かりしたご寄付は、イラクをはじめ世界4か国と日本国内で実施しているIVYの活動や運営全般に活用させていただきます。

IVYについて
IVYの活動実績
これまでに世界9か国と日本で、「地球規模で考え、足元から行動する」をモットーに、地球市民の一員としてさまざまな活動を実施してきました。現在は、国外ではイラク・シリア・ウクライナ・バングラデシュ、日本では東北地方で主に活動しています。



合言葉は「足元から世界の片隅まで」
多くの支援団体の参入が難しい危険地帯、支援が集まりにくい紛争が長期化した地域。どんな場所でも、どんな人でも、支援の手からこぼれていい人はいません。IVYは、取り残されがちな場所や人への支援を行うことを特に大切にしています。
わたしたちの活動の仲間になってください!
IVYは、変わりゆく社会の中で、その時々のニーズにあわせた支援を届けることで、世界中の人々が自分らしく生きられる社会を目指して、挑み続けます。

IVYマンスリーサポーター特典
マンスリーサポーターの皆さまには、当年度の活動を写真とともに紹介した年次報告書を年1回お送りします。また、会員限定のオンライン報告会で直接、海外の活動報告をいたします。さらに、月額3,000円以上の寄付を行っているサポーター限定で、IVYの活動地から、現地の様子がわかる動画を年2回お届けします。



これらを通じて、皆さまのご支援がどのような活動に使われているのかをお伝えします。
寄付金控除について
IVYは、2008年6月に国税庁長官により「認定NPO法人」に認定されました。(2010年6月に再認定、2012年6月からは山形県知事による認定)IVYにご寄付いただいた皆さまは、税制上の優遇措置が受けられます。
例えば月々1,000円を寄付すると
合計で最大5,000円の還付を受けられます。(注1)個人でIVYに月々1000円(年間12,000円)を寄付した場合
所得税の減額(12,000円(注2)-2,000円)×40%=4,000円(注3)
住民税の減額(12,000円-2,000円)×10%(注4)=1,000円合計で最大5,000円の還付を受けられます。
注1:税額控除の場合 注2:総所得額の40%が上限 注3:所得税額の25%が上限 注4:自治体によって異なります。

控除について、詳しくはこちらからご確認ください。

IVYマンスリーサポーターからのメッセージ




事務局長からのメッセージ

継続寄付は難しい・・・という方へ
さまざまなご事情により「継続寄付は難しい・・・」という方は、単発・任意の金額でのご寄付も可能です。以下のボタンからお手続きいただければ幸いです。