【2023年4月11日追記】
<クラウドファンディング終了にあたってのご報告と御礼>
認定NPO法人キッズドア理事長の渡辺です。
2023年3月15日より開始した、高校生支援拡充のためのクラウドファンディングは、
総支援者数484人/総支援額10,347,815円として4月10日に終了いたしました。
当初の目標金額には達しませんでしたが、All-in方式のため、今回ご支援いただいたご寄付は、
すべて本年度の高校生支援事業に活用させていただきます。
皆様の多大なるご支援とご協力に、改めて御礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
【ご寄付の使い道】
1.高校生を対象にした無料のオンライン&オフラインの学習会やキャリア教育プログラムの拡大とコンテンツの充実
2.高校生世代向けの進路ガイドアップデート版の作成&公開
3.コロナ禍で失われた体験活動を他団体や企業と連携し、より多くの高校生にITやアートやプレゼンテーションワークショップなどの体験機会の提供
4.全国の困窮家庭、孤立している高校生とLINEでつながる高校生情報室の運営 等
支援の不足する高校生世代に向けて、
私たちキッズドアはこれからも必要なサポートを続けてまいります。
引き続きのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
https://supporter.kidsdoor.net...
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認定NPO法人キッズドアは、2011年から困窮家庭の高校生の支援を行って来ました。高校が義務教育ではないこともあり、高校生への支援を行っているNPOや自治体は少なく支援は圧倒的に足りていません。一人でも多くの高校生を救うために、みなさまのご協力をお願いいたします。
お兄ちゃんがキッズドアを知っていたら・・・
これは、今年キッズドアが行った高校生のキャリア教育に参加した生徒からのアンケートです。
私たちは、このアンケートを見て、自分たちの無力さに打ちひしがれました。
いつも一人ひとりを尊重し配慮した声掛けをしてくださっていて、今までにない経験をしています。品位が保たれている指導方法は他者への尊重が自然と身についたり、自己肯定感にもつながると感じています。
キッズドアともっと早く出会いたかったと思います。私には兄がいます。お兄ちゃんは県内トップの高校にいて東大を目指していた人だったけど、一浪して大学に行かずに就職しました。
お兄ちゃんがキッズドアを知っていたらもっと違う道があっただろうと感じます。良い指導者との出会いは人生を変えると感じています。
キッズドアの支援を待っている高校生がたくさんいますが、私たちの力だけでは、どうしても支援を拡大できません。一人でも多くの高校生にキッズドアのプログラムを届けるために、高校生支援の拡大のための緊急クラウドファンディングにご協力ください。
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コロナと物価高騰で困窮家庭の高校生は人生を諦め始めています
私たちが、2022年11月に実施した困窮子育て家庭への緊急アンケートで、衝撃的な事実が判明しました。高校生を持つご家庭に進路や進学への影響を尋ねたところ、約2割の家庭から「経済的理由で志望校を諦めた」という回答があったのです。
自由記述には、悲痛な声が綴られていました。
- 進学希望でしたが、家計のこと、これから進学でかかるお金のことを考えて就職に変更し、家に給料を入れるねと言ってました。
- 物価高騰で出費が増えたので貯金ができず、進学を諦め就職にきりかえた。まだ下に2人兄妹もいるので。
- 理系から文系学部へ志望を変更した。
- 大学には行かせられないため、短大か専門で選ぶようにしてもらった。
- 子どもがやりたい学びについてますます話さなくなった。進路や将来について希望を聞かれても「でもうちお金ないから」と思ったり言ったりして、そもそも「本当はどういう学びや生き方をしたいか」と考える習慣がないし、ますますその傾向は強くなっている。「お金はどうにかするから」と言っても物価上昇や年金や円の下落で貯金が目減りするのをニュースで知るので母子家庭の状況に絶望するらしい。あらかじめ諦めている様子。地頭がよい子だけに、歯がゆいし辛い。
あまりの状況に驚いた私たちは、受験費用の奨学金で支援をしている高校生へもアンケートを行いました。そこにも悔しさや辛さが溢れていました。
- お金がないので希望する進学先に進めなかった。
- 金銭面で余裕がないと塾に通うことができないことはもちろんのこと、十分に問題集を買うこともできない。
- 大学受験の費用をアルバイトで稼がなければならなかったため、部活に入ることを諦めたり、睡眠時間が十分に取れなかったりなど辛かった。
- 運動部に入りたかったけれど、部活の道具や試合の交通費を出すことができないと言われ、入ることができなかった。
- 一人一つずつのタブレットが買えなかった。
- コロナ禍で、オンライン授業等やiPadでの宿題提出がありWi-Fi環境を整える為に自宅のWi-Fiも含めて、スマホの基本料をあげるしか無く家庭としては凄く負担を感じた。
長引く新型コロナウィルス感染症の影響に加え、2022年から始まった物価高騰で、困窮子育て家庭は限界を迎え、いよいよ子どもたちに悪い影響が強く出ています。
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貧困率が高く、自殺が増える高校生世代
東京都立大学子ども・若者貧困研究センター長阿部彩教授の「日本の相対的貧困率の動向:2019年国民生活基礎調査を用いて」でも、子ども・若者期では男女とも15~24歳までの相対的貧困率が高いことがわかっています。
特に15〜19歳の男性の貧困率は18.4%と大変高くなっています。
相対的貧困率は所得で図るため、持ち家や貯金があっても無職で低年金の高齢者の相対的貧困率は高くなります。家賃を払い、食べ盛りの子どもを抱え、貯蓄もほとんどない子育て家庭の貧困は、より深刻だと私たちは考えます。現在、子ども一人につき月々1万円給付される児童手当は、中学卒業時で終わってしまいます。医療費の無償化なども中学までという自治体が少なくありません。
最もお金がかかる高校時代に様々な公的支援が無くなり、自助だけではどうにもならない現実があります。
さらに、文部科学省から2月28日に衝撃的な発表がありました。
■昨年の子どもの自殺、過去最悪の512人…4割が男子高校生
厚生労働省の発表では、去年1年間で自殺した児童生徒の数は暫定値で512人となり過去最多となる見通しであり、特に高校生の男子は207人と前年より38人も増えました。19歳以下の自殺の理由(複数の場合あり)は「学業不振」が104人で最も多く、「進路に関する悩み(入試以外)」が84人、「入試に関する悩み」が40人だったそうです。
孤立する高校生の姿が浮かび上がります。
適切な支援に繋がれば、希望を持って未来をきり開けるのです。そのためには、もっと支援を増やさなければなりません。
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キッズドアの支援が高校生の未来につながる
私たちは、2011年から低所得家庭の高校生のための無料学習支援を開始してきました。高校生が義務教育ではない日本で、困窮家庭の高校生は自助を求められ、高校中退も大学や専門学校に進学できないことも仕方のないこととされてきました。どんな家庭に生まれても、自分の未来を切り開くチャンスは平等にあるべきです。
高校中退は怠け者の自己責任などと誤解されがちな困窮家庭の高校生の真実の姿を社会に伝え、高校生世代の支援を日本中に拡大するために政府や社会に伝え続けてきました。給付型奨学金が創設され、高校生世代の支援の重要性が認知されてきましたが、まだまだ十分ではありません。
また、困窮家庭の高校生を対象にした無料の教育プログラムや、姉妹団体である認定NPO法人キッズドア基金と連携した給付型奨学金の実施などを拡大してきました。2022年に実施した無料学習教室や居場所、キャリア教育のプログラムは28、参加した高校生は900名以上になりました。2022年は高校世対象のオンラインプログラムも大きく拡充し、日本全国の高校生を支援しています。それに加え、認定NPO法人キッズドア基金との協働による給付型奨学金を受給した579名の高校生世代への伴走支援も実施しています。
・家には勉強部屋はないので、勉強できる机、静かな環境が用意されていることが有り難いです。そして、わからないところはその場で教えてもらえて、話も聞いてもらえることがいいです。
・周りが塾に行くのに、行かせる余裕がなく、本人もひとりで勉強して、辛い思いをしていました。又、離れた場所からオンラインでも質問したり、模試なども連絡下さるので、助かります。
大学進学では、夢を叶えるために難関大学に挑戦する生徒も増えています。2022年は国公立の医学部や看護学部に6人が合格するなど101人が大学や専門学校に合格しています。高校中退から高卒認定試験を経て大学に進学する生徒、中学時代は不登校だった生徒が高校に進学し中退の危機を乗り越えしっかりと就職したり、教師になるという夢を持ち大学進学して、ボランティアに参加したいという高校3年生もいます。
- 東京から遠く離れた田舎、薄汚れた狭い私の部屋、貸与されたパソコン画面で見ていた私、選択肢などない貧困生活から救おうとしてくだっさっている人がいるのだと思いました。(中略)短い間でしたが本当にありがとうございました。これからもキッズドアさんと繋がっていけたら心強いです。
まだまだ全国にキッズドアの支援を求めている高校生がたくさんいます。
皆様のご支援が必要です。
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ご寄付の使い道
いただいたご寄付は以下の高校生世代への支援を広げるために使わせていただきます。
- 高校生を対象にした無料のオンライン&オフラインの学習会やキャリア教育プログラムの拡大とコンテンツの充実
- 高校生世代向けの進路ガイドアップデート版の作成&公開
- コロナ禍で失われた体験活動を他団体や企業と連携し、より多くの高校生にITやアートやプレゼンテーションワークショップなどの体験機会の提供
- 全国の困窮家庭、孤立している高校生とLINEでつながる高校生情報室の運営
このために必要な費用は2000万円です。
<内訳>
- 学習会や居場所運営、キャリア体験プログラム実施のための職員及びアルバイトの人件費増加分:1000万円
- 高校生が様々な体験活動に参加するための会場までの交通費(美術館、音楽会やコンサート、イベント、大学見学、企業訪問等):200万円(2000円/回×1000人分)
- オンライン・オフラインのプログラム実施にかかる費用(講師料、会場費、PCや材料費、食事代等):450万円
- 高校生世代向けの進路ガイドアップデート版作成:100万円
- ボランティア関連費用(募集、研修) :50万円
- 高校生世代への各種アンケート調査の実施と公表、報告会の実施:200万円
とても大きな金額ですが、新年度からスタートダッシュで活動を開始し、一人でも多くの高校生がキッズドアと出会うために、そして多くのプログラムに参加するために、皆様のご支援を何卒よろしくお願いいたします。
子どもたちの、高校生の未来を、一緒に開いていきましょう。
※企業・団体様のご寄付も歓迎しております。
問い合わせメール窓口(kifuinfo@kidsdoor.net)まで、お気軽にご相談ください。
■ ご寄付の税制優遇について
キッズドアは東京都から寄付金控除先として指定された「認定NPO法人」です。認定NPO法人とは、運営組織及び事業活動が適正であり、公益の増進に資すると所轄庁から「認定」を受けたNPOであり、全国のNPO法人の中でも約2%程度となっています。一般のNPOに比べてより高い公益性を持っていると認定されたキッズドアへのご寄付は様々な税制優遇措置を受けることができます。
詳しくはホームページ「よくある質問」をご参照ください。
■ ご寄付の領収書について
<個人の方からのご寄付の場合>
2024年1月下旬〜2月上旬を目処に、前年にいただいたご寄付をまとめた合算領収書を郵送させていただきます。領収書は当団体に入金が確認できた日付で発行しております。クレジットカードでのご寄付の場合、お手続きされた日付ではなく、コングラントから当団体に入金された日付となりますのでご了承ください。
<法人でのご寄付の場合>
ご寄付の入金が確認でき次第、領収書を郵送させていただきます。
■ 注意事項
本プロジェクトはAll-in形式のため、目標金額に満たない場合も当該活動を実施いたします。目標金額の達成有無にかかわらず、ご支援いただいた時点で申し込みが確定し、その後のキャンセルができませんのでご注意ください。
認定NPO法人キッズドア
2009年設⽴以来、⽇本の⼦どもの貧困課題の解決に取り組んでいます。困窮家庭の⼩学⽣〜⾼校⽣・⾼校中退した若者を対象に、無料学習会や勉強とともに⾷事等の⽣活⽀援も⾏う居場所型学習会を、東京とその近郊、及び宮城で展開しています。理事⻑渡辺由美⼦は、内閣府⼦供の貧困対策に関する有識者会議構成員など政府委員も務めています。