原子力市民委員会/高木仁三郎市民科学基金
認定NPO法人

福島第一原発事故の教訓を風化させない ――次世代に"伝える"ための情報拠点づくりにご協力ください!

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支援総額
5,162,000
172%
目標金額 3,000,000
ネクストゴール 5,000,000
サポーター
410
残り
2
2025年08月22日 22時00分 まで
東京電力福島第一原発事故から14年が経過し、あの日に始まったできごとが風化し始めています。また、当時のことを知らない世代も増えています。 原子力市民委員会(CCNE)は2013年に発足以来、原発のない社会をめざして政策提言をおこなうシンクタンクとして、『原発ゼロ社会への道』シリーズなど、多くの情報を発信してきました。 しかし、原発問題では「わかりやすく伝える」ことがいつも課題でした。 原発やエネルギーの問題に関心がある人には、重要な情報を届けることができたかもしれません。でも、原発の問題に距離を置いてしまう人や、当時のことを知らない世代にまで、十分に伝わるような発信はできてきませんでした。 福島原発事故の風化が進み、政府は「原発を最大限活用」していく方針へと舵をきりました。その結果、地震で被災した原発や、老朽化した原発が各地で動き始めています。 今あらためて、福島原発事故とは何だったのか、そして原発のない社会が実現可能であることについて、多くの人が考えるきっかけとなる「わかりやすい情報の拠点づくり」にチャレンジしたいと考えています。
2025-08-20 07:47
委員の後藤政志さんからのメッセージです。
後藤政志さんは原子炉格納容器の設計者として、原発の技術としての欠陥・リスクを訴えてこられました。 福島原発事故後、新しい規制基準がつくられる過程、そして原発回帰政策が進められる過程で、原発の多くの技術的・社会的な課題が軽視されていきました。こうした実態に対する後藤さんの危機感と怒りを、私たちがどう受け止められるかにかかっているように思います。次の事故を起こさないために、後藤さんの渾身のメッセージを一人でも多くの方に伝えられればと思います。

原子力市民委員会(CCNE)の原子力技術・規制部会は、科学者、技術者、ジャーナリスト、弁護士、様々な活動をしている市民が、それぞれの力を持ち寄って「脱原発への道を切り開く」ための基礎を固めることにまい進してきました。

福島第一原発事故以降、長期的には原発に依存しないことがほぼ共通の認識になっていたかと思われますが、いつまでに撤退するかということを巡って、日本社会で意見がまとまらないまま時がすぎていきました。

そのような中、当部会では、技術的な課題や規制基準などの問題を提起してきました。特に、事故原因の追究、汚染水処理問題、デブリ取出しに関する見解、廃炉等の課題等について見解をまとめ、公表してきました。

しかしながら、福島原発事故の記憶が薄れる中で、政府・東京電力は、トリチウム処理汚染性の垂れ流しや、除染土を人のいる環境へもどすこと、できる見通しの立たないデブリ取出しなど、安全性を軽視した放射性物質のずさんな扱いと不必要な被ばくなどを強いる形で「復興への道」を進めています。そして、エネルギー基本計画をも見直して、原発回帰への道を開きはじめました。

その中で、老朽原発の再稼働の道を強引にすすめ、運転開始から40年を超えて、さらに60年を超えてまで使用が可能なルールを決めてしまいました。しかも、原発を何年動かすかは、政策の問題で技術の問題ではないとまで言い切った。原子力規制庁までが、基本的な技術の寿命問題を無視する事態になったのです。

他方で、原発の運転経験のない社員が半分近くにもなる中で、十分な検討もできていない(していない)まま、各地で再稼働への道が進められようとしています。

また、今後原発が足りなくなるなどとして、新設や新型炉などを進める意向を示しています。

福島原発事故の原因解明すら半分程度しか分かっていません。したがって、事故対策もできていない中で、原子力に再び戻る道は、福島第一あるいはそれ以上の大規模な事故が発生する危険性を著しく高めていることを知っておく必要があります。

こうした危機感のなかで、あらためて脱原発への道を皆さんと共に力強く進めるため、是非資金的なご支援もお願いする次第です。脱原発の声を広く伝え、あらゆる手段を使って原発を阻止する活動をすすめる所存です。事故のない安心して暮らせる生活を自らの手で勝ち取ることは当然の権利であり未来への希望でもあります。

決してあきらめてはいけません。むしろ、状況が苦しいのは電力会社や政府、経産省であり、苦し紛れに実現性すら疑わしい原発回帰の旗を上げているだけなのです。

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