パルシック
認定NPO法人

シリア難民の子どもたちに暖かい冬を。シリアに戻れない子どもたちが通う学校に、灯油を届けたい

支援総額
807,000
115%
目標金額 700,000
ネクストゴール 1,000,000
サポーター
98
残り
46
2026年02月10日 18時00分 まで
シリアでは2024年12月にアサド政権が崩壊し、14年近くにわたる内戦が終わりました。復興への歩みが始まったものの、家や病院、水道や電気などのインフラが破壊され、帰還を望む人びとの生活再建は前途多難な状況です。生活の目途が立たない、治安が不安定な地域もあるなどの理由から、すぐに故郷へ戻れず今もレバノンで暮らす家族や子どもたちがたくさんいます。 帰還が難しい人びとが多く残るベカー高原の町、ザハレ郡バール・エリアス市では、シリア難民やパレスチナ難民、経済的に困窮するレバノン人の子どもたちが共に学んでいます。山岳地帯にあり標高1,000メートル近いこの地の冬は厳しく、氷点下まで冷え込みます。家庭で暖房用の灯油を確保することが難しいなか、暖かい教室で過ごす時間が子どもたちにとって何よりの楽しみで、学ぶことは子どもたちの将来の可能性を広げることにもつながります。 パルシックはこの冬、バール・エリアス市のアマン校で子どもたちが安心して学び続けられるよう、学校に暖房用の灯油を届けます。どうか、あたたかいご支援をお願いいたします。
2025-12-26 12:22
“忘れられた地”アルサールでの教育支援──シリア難民の子どもたちの学びを守る
パルシックは2025年9月まで、レバノン北東部アルサールでシリア難民の子どもたちへの教育支援を行ってきました。内戦を逃れ、多くの家族が暮らしていたこの地域で、私たちは貧困や厳しい寒さの中でも子どもたちが学び続けられる環境を支えてきました。2024年末のアサド政権崩壊後、多くの人びとが難民キャンプを引き払い、シリアに帰還しましたが、子どもたちの学びを取り巻く困難は今も続いています。

こんにちは。パルシックレバノン事務所の土橋です。皆さまからの温かいご支援により、目標としていた70万円を年内に達成することができました。心より感謝申し上げます。

1月、2月の一番寒い時期にアマン校に暖房用の灯油を確実に届けられることにはなりましたが、アマン校のあるバールエリアス市の冬は長く、3月の終わりまで暖房が必要な時期が続きます。3月も子どもたちが暖かい教室で学べるように、私たちはセカンドゴールを設定しました。引き続き応援いただけるとありがたいです。

今回は、レバノンで私たちが力を入れて行ってきた教育支援活動の背景と子どもたちについてお伝えしたいと思います。

パルシックは2017年からレバノンで教育支援活動を開始し、2020年から2025年9月まで、5年間にわたりレバノン北東部にあるアルサール市でシリア難民の子どもたちへの教育支援活動を行ってきました。

文房具をもらって嬉しそうなアルイマン校の子どもたち

2011年にシリアで内戦が始まってから、アルサールには多くのシリア難民が戦禍を逃れるために避難し、一時は人口の半数近くがシリア難民だったと言われています。レバノンの中でも”忘れられた地”と言われるアルサールは、もともと経済的に取り残された地域として知られています。2019年の経済危機以降、シリア難民とレバノン人の困窮世帯の多くが貧困ラインかそれ以下での生活を強いられています。そのため多くの家庭にとって、子どもを学校に通わせる余裕がない現実があります。

パルシックは、そのような厳しい状況の中でも、子どもたちがなんとか学習機会を得られるよう、現地の学校と協力して、シリア難民の子どもたちが学べる時間を設定し*、家計への負担を減らすために通学と教材をサポートしてきました。また、子どもたちが学校を離れた後も、レバノンやシリアの別の学校で学び続けられるように公式のカリキュラムを採用して、編入に必要な修了証を発行してきました。

*レバノンの学校では、レバノン政府の方針によりレバノン人生徒のクラスとは別にシリア人生徒のための通称”セカンドシフト”を設置し授業を行う必要があります。

アルイマン校での算数の授業の一コマ

冬が厳しいことでも知られるアルサールの難民キャンプで暮らす家族にとっては、暖房に必要な燃料を確保するのも容易なことではありません。暖房のきいた学校に行けることは、子どもたちにとって楽しみであり、また寒い冬の間も勉強を続けるモチベーションにもなっていました。

熱心にノートをとる生徒

シリアでは、昨年2024年12月にアサド独裁政権が崩壊し内戦が終結しました。その後、暫定政権が成立し、大きな転換期を迎えています。アルサールのシリア難民の多くもシリアに帰還を始め、パルシックが活動をしていた学校の多くの子どもたちも今ではシリアに戻っています。

アルサールの難民キャンプの住居。持って行けるものは持って帰還するため、屋根の資材などがない
人びとがシリアに帰還し、引き払われた難民キャンプ

その一方で、約14年間に及んだ内戦でシリアは荒廃状態にあり、市民生活を送るのに必要な基本的サービスやインフラがいまだに十分に機能していないのが現状です。政治転換から1年経った今現在も、市民生活が目に見える形でよくなっているというわけではありません。

いまだに多くのシリア難民の人びとが滞在している地域もレバノンにはあり、越冬支援を行うバールエリアス市周辺には40以上の難民キャンプで暮らしている人びとと学齢期の子どもたちがいます。今回の越冬支援では、そのような子どもたちが歴史的転換期の大きな渦の中にあっても、安心して将来のために学習を続けられるよう、支援活動を行います。

1,000円寄付コース
金額1,000
3,000円寄付コース
金額3,000
5,000円寄付コース
金額5,000
10,000円寄付コース
金額10,000
30,000円寄付コース
金額30,000
50,000円寄付コース
金額50,000
100,000円寄付コース
金額100,000
団体情報
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このページは寄付・会費決済サービス
コングラント」で作成されています。
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