寄付DXシステムのコングラント、サービス開始から7周年を迎えました
▽目次
「クラウドファンディング」という言葉が一般的になり、NPOもオンラインで寄付を集めやすくなりました。うまく活用すれば短期間で多くの資金を集めることができるため、イベントの開催や新しい事業の資金調達にはとても有効です。
しかし、クラウドファンディングを実施するにはかなりの労力も必要で、人手不足の団体にとってはハードルが高いのではないでしょうか?
そこで今回は「団体のホームページで寄付を集める方法」をご紹介します。ホームページ上での寄付募集はすぐに効果が出るものではありませんが、あまり労力もかかりません。
しかし、ホームページ上での寄付募集がうまくいっている団体が少ないのも事実です。
・ホームページからの寄付申込みがほとんどない
・もっと寄付を集めたい
・そもそも寄付募集すらできていない
そんなNPOに向けて、ホームページで寄付をお願いする際のポイントをご紹介します!
SNSが普及し、NPOの情報発信の方法も多様化しました。
その他にもリーフレットやイベント出展など、市民がNPOのことを知る機会はさまざまですが、
「そのNPOのことをもっと知りたい」と思った時にたどり着くのは、やはりホームページです。
ホームページ上に寄付募集ページを設けることは初めの第一歩ですが、
ただ設置したからといってすぐに寄付が集まるわけでもありません。
そこで、寄付が集まるホームページのポイントを7つご紹介したいと思います。
A.時代にあったサイトデザイン
ホームページは見た目も大事。10年近くサイトをリニューアルしていない団体は要注意です。
Webサイトのデザインは日々進化しています。そのため、あまりにも古いデザインは「最近あまり活動していないのではないか?」という不信感を与えてしまいます。
さらに、古いサイトはスマホに対応していないため見づらく、スマホユーザーに嫌われます。意外と知られていませんが、最近はホームページを見る人の7〜8割がスマホユーザーなので、ホームページのスマホ対応はまず初めに取り組むべき改善点です。
また、ホームページでの情報発信も少なくとも月1回は行いたいところです。
B.寄付のお願いをわかりやすく伝える
現在資金が不足して困っている団体であるならば、団体ホームページのトップページにその事実を書きましょう。
あまりに大々的に寄付をお願いするのは厚かましく良くないと思われるかもしれないですが、寄付を募集していることを自団体のホームページに書くのは自由ですし、それを見た人が寄付をするのか、もしくはしないのかも自由です。
せっかくホームページがあるのだから、団体に興味を持ってくれた人に対してとりあえず寄付をお願いしてみる価値はあると思いませんか。
C.寄付者が求める情報をホームページ上に記載する
寄付者が特定の寄付先を選ぶときに、求める情報として次の2つのものがあります。
①寄付先団体のミッション、目標、課題、活動の成果
寄付者は自分のお金を寄付する団体の活動を詳しく知っておきたいと思っています。
例えば、貧困問題に取り組んでいる団体であるならば、どのようにして団体がその問題に取り組むのかを知りたがっています。
②寄付金がどのように使われるのか
どんなに活動を応援したくなったとしても、寄付金の使われ道に関する記載がないもしくは、不明瞭ならば、寄付への意欲は削がれていきます。
お金を1円単位できっちりと管理している団体であることを理解してもらうためにも、漏れなく記載すべきです。寄付者との長期的な信用を築くためにも、初めの印象は肝心です。
寄付金の使途に加えて、活動のようすや受益者の顔などを写真付きで載せるとより納得して寄付してもらえるでしょう。
D.寄付ページまでの導線設計
閲覧者が必要な情報にたどり着きやすい設計をすることは非常に重要です。
探してやっと見つかるページやどう頑張っても見つけだせないページを作るべきではありません。
特に寄付募集ページは、アクセスしてすぐに見つけられる場所にリンクを設置しましょう。
こういったユーザビリティの問題を改善することが寄付募集には重要です。
E.寄付ページはシンプルに
寄付募集ページに書きたいことはたくさんあると思います。
先ほどご紹介した寄付者がもとめる情報に従って、団体のミッション、目標、課題、活動の成果、寄付金の使途など。
それ以外にも団体設立の背景や代表メッセージ、受益者の声、活動への思いなど書きたいことは尽きないでしょうが、それらすべてを書いたところで、全部読まれるわけではありません。
どれくらいの情報を寄付者が求めているのかを慎重に考えて、シンプルにまとめましょう。
F.2つ以上の決済方法が用意されている
ホームページで寄付募集するのであれば、クレジットカード決済は不可欠です。そのままWEB上で寄付を完結できるからです。
クレジットカードには様々なブランド(Visa、Master、JCBなど)があり、なるべく多くの種類に対応しておくとなお良いでしょう。もちろん、クレジット決済に抵抗のある方もまだまだ多いので、銀行振込や口座振替なども用意しておきましょう。
また不完全な決済サービスを導入してしまった場合、寄付者に嫌な体験をさせてしまうことになったり、寄付金が入ってこないといった大きなトラブルにつながるため、特に慎重に選ぶ必要があります。
G.さまざまな寄付金額に対応している
寄付募集ページに複数の寄付金額を用意しておくことも重要です。
例えば、10,000円しか寄付できない場合、人によってはハードルが高いということもあるでしょう。そこでターゲットを定めて、1,000円、2,000円、5,000円、10,000円等の選択肢を用意することで、寄付の機会損失を防げます。
とは言っても、どんな寄付金額でも受け付ける自由な金額設定はお勧めできません。あまりに低すぎる寄付金額を受け付けてしまうと、領収書発行など団体の事務作業に負担がかかるため、最低金額は設定しておきましょう。
ここまではホームページで寄付金を集めるときの注意点について、述べてきました。
次に、導線設計をしっかりしているNPOのホームページの例を2つご紹介します。
認定NPO法人引退馬協会
https://rha.or.jp/index.html
認定NPO法人テラ・ルネッサンス
https://www.terra-r.jp/index.html
まず、自分の団体のホームページを見直していただき、寄付ページまでの導線設計に問題がなかったか、寄付募集ページに掲載している内容に問題はなかったかを考えてみてください。
「ホームページを見直したいけど、忙しすぎてそんな時間ない!」という方はホームページ制作会社がおこなう「ホームページ無料診断」というサービスもあるので、良ければお試しください。
ここまで紹介してきたように寄付を増やすには、ホームページの設計がかなり重要になります。寄付しやすいようなホームページの環境が整ったら、後はSNSなどあらゆる場面で寄付のお願いをするだけです。
寄付してもらったら、その人に感謝を込めてメッセージを送りましょう。それだけでなく、寄付者のSNSアカウントでシェアをしてもらえるようにお願いをすることも非常に効果的です。
厚かましいともとれるかもしれませんが、個人のSNSでシェアされることはその家族や知人に寄付の事実を知らせることができるので、その投稿の影響力はかなり大きいです。それを見た知人たちはNPOへ寄付することが自分の身近な出来事として認識し始めます。
ホームページでの寄付募集と並行して、寄付の輪を広げてもらって、団体の活動を発展させていきましょう。
(執筆者 森口 順耶)
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