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「寄付する人」が寄付をする前に確認する情報とは?
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認定ファンドレイザーの今給黎(いまきゅうれい)です。
日本ファンドレイジング協会の研修講師や、様々なNPO組織のファンドレイジング計画作成のお手伝い、クラウドファンディングの事例等を紹介するブログの提供をしています。
今後、寄付集めに役立つ情報をお届けしていきますので、よろしくお願いします。

 

今回は、あなたの団体に興味を持つ人を「寄付する人」に変えるために、団体のホームページやランディングページで伝えるべき情報をお伝えします。興味段階だった人が寄付をするまでに必要なのが、共感する情報だと言われています。 紹介するポイントをおさえて、ホームページやランディングページを編集してみてはいかがでしょうか。

▽目次

1.寄付する人の共感ポイント

2.必ず入れて欲しい3つの情報

3.寄付のランディングページに掲載する情報

4.さいごに

 

1.寄付する人の共感ポイント

寄付する人は何かに共感をして寄付をしています。
この「共感のスイッチ」を押すことができれば団体への寄付を増やすことができるのですが、人によって何に関心を持つのかまちまちですので、これさえ伝えておけばよいという唯一のものはありません。

このような状況において、どんな人に向けて寄付のお願いをするのかを想定することはとても重要なことです。寄付白書2017には寄付者のペルソナがインフォグラフィックで公開されており、とても参考になります。

インフォグラフィックスはこちらからダウンロードすることが可能です。

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自団体のこれまでの寄付者を分析することで、どういう支援者が多いのか・少ないのかを把握し、そうした人たちに合った情報を、適したメディアを使って伝えていくことが重要となります。

 

これに関連して、認定ファンドレイザーの必修研修ではケースステートメントとして以下の項目が紹介されています。
これがいわば人によって異なる「共感のスイッチ」であり、これらの情報を提供することで多くの人に寄付をしてもらえる可能性が拡がります。

 

<9つのケースステートメント>

①ビジョン・ミッション
②ゴール・コミットメント
③活動
④ガバナンス
⑤実施体制
⑥効率化と協働
⑦財務、予算
⑧中期計画と評価
⑨過去の歴史や実績

例えば、社会問題に直面している当事者であった代表が団体を立ち上げたビジョンやミッションに共感する人もいれば、団体を構成する理事に有識者が多くいることに興味を持つ人もいます。
また、ICTの活用やマネジメントの工夫で管理費比率を10%台に抑えていることに感心したり、実績と経験のある事務局長がいる実施体制に安心する人もいます。
そして、設立20周年のこれまでの経歴を称えたいと思うかもしれません。
人は様々なポイントに共感する可能性がありますので、そうした情報を用意しておきます。

 

2.必ず入れて欲しい3つの情報

共感のスイッチである9つの情報の中で、ビジョン・ミッション、団体を立ち上げた経緯、組織概要、理事会体制、などはどの団体も掲載をしています。
それ以外で必ず団体のホームページに掲載してもらいたい情報を3つ挙げていきます。

①1分でわかる団体活動紹介

社会問題を扱っている非営利組織は新聞やTV、雑誌などの取材をうけることがあります。
その情報が公開されると不特定多数の方が団体のホームページにアクセスします。そうした初めて訪問した人でもわかりやすい「1分でわかる○○」といったコンテンツを置くようにしてください。

◆認定NPO法人カタリバ「1ページでわかるKATARIBA」

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また、こうした記事を読まれた方がすぐに寄付ができるように、寄付するボタンをわかりやすい位置に配置をするようにしてください。
紹介した団体はホームページの右上にボタンが配置されていますが、他の団体では、記事を読み終わったところで画面の底部に寄付するバナーが表示されるなど工夫しているところもあります。

②財務情報の解説

寄付白書2017によると、決算報告書をホームページ上で掲載している非営利組織は非掲載の団体に比べて、平均して37万円分、年間の寄付収入総額が多いそうです。
また、寄付者が寄付先を選ぶ際に、重視する項目として「効率的に人件費が使われているか」、「事業に使った資金の割合」、「収益(収支差額・利益)」などがあるので、最新年度の決算情報の公開は必須といえます。最近寄付を集める団体がするようになってきているのは、活動報告書や貸借対照表の公開をした上で、活動報告書の読み方を掲載しています。



◆認定NPO法人カタリバ「財務・会計報告(2017年度)」

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◆認定NPO法人フローレンス「会計報告」

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◆認定NPO法人DxP「活動計算書」

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このような解説を加えて、会計情報について不慣れな人に対してもわかりやすく伝える努力をすると、それが共感につながります。
また、もし昨年より収益が減ってしまったとしても、それに関するコメントが記載してあると読み手は安心しますし、管理費比率の%を出し、年々低下していることを説明すると信頼度はぐっと高まります。

③運営に関わるステークホルダーからのコメント

人は人に寄付をしますので、運営に関わる5つの顔を見せるとよいと言われています。
その5つとは、①理事、②スタッフ、③ボランティア、④受益者、⑤寄付者です。この中から実例に沿って説明していきます。

 

寄付者には、多くの人が寄付をしている団体に支援をしたいという「同調性」の心理的なはたらきがあります。
そのため、様々な年齢層やかかわりのある支援者からの応援コメントや、なぜ寄付をしたのかのコメントを公開することで寄付を検討している人の安心感につながります。




◆認定NPO法人カタリバご支援者の声

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そして、スタッフやボランティアも重要なステークホルダーです。
寄付者は、自分が寄付する団体のスタッフやボランティアには、いきいきと働いて欲しい、チームワークよくいて欲しいと思いますので、そうしたイメージを持ってもらえるような情報発信をこころがけましょう。

 


◆認定NPO法人フローレンススタッフ紹介

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3.寄付のランディングページに掲載する情報

最近は寄付のランディングページを用意する団体が増えてきました。
ランディングページとは寄付することをうながす目的に特化したページのことです。
クラウドファンディングのページが代表例です。
こうしたランディングページにはどのような情報を掲載したらよいでしょうか。

 

ファンドレイジングは「共感をマネージすること」と言えます。
寄付にいたるまで共感を高めるために、以下の順番で情報を伝えるとよいです。

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①社会問題を伝える
団体が取り組んでいる社会問題や、困っている受益者の状況を伝えます。
そうした情報を受け取ると、悲しい感情や、状況を変えることのできない無力感などのモヤモヤを感じることになります。
これが共感の最初の段階です。

 

例)現在15万人もの義務教育期間中の不登校の生徒がいることをご存知でしょうか。
25年の間で倍増しています。
この時期に不登校になった生徒はひきこもり等の長期化する傾向があるので、義務教育期間中になんらかの対応が必要です。

 

②自団体の活動を伝える
社会問題や困っている受益者に対して、自団体が行っている活動を伝えます。
数ある選択肢の中でなぜその方法をとっているのか、そして、その方法の有効性や効率性について伝えることで、最初に感じた無力感などのモヤモヤを解決してくれる人たちがいるんだ!と安堵した気持ちや感謝の念を感じます。
これが2つ目の共感の段階です。

 

例)そうした中で学校と連携して、学校内にフリースクールを我が団体では提供をしています。
午前中はフリースクールに参加し、午後から授業に参加するなど柔軟な対応もできますし、フリースクールに参加時間は出席日数にカウントされるので、卒業後の進学・就職にもつながります。
また、大学生ボランティアが運営する放課後カフェも合わせて運営しているので友達でも先生でもないななめの関係性をもちながら大切な時期を過ごすことができます。

 

③関わり方を伝える
①②を伝えるだけではただのいい話になってしまいます。
ファンドレイジングをする上で肝心なのはこの3つ目の関わり方を伝えることです。
社会を変えることや、受益者の困難をなくすために、是非活動に参加して欲しいことを伝え、その関わり方を提示します。
その方法をどれだけ参加しやすい形で提示できるかがファンドレイザーの腕の見せ所になります。
寄付だけでなく、理事やスタッフ、ボランティアとして運営に関わることや、物や場所の提供も関わり方の一つです。

 

例)こうした活動は、皆様のご寄付によって支えられております。
今後も継続して運営していくために、私達の活動に参加をお願いします。
様々な関わり方があり、①放課後カフェのボランティア、②お菓子や飲み物のご寄付、③読み終えた本の寄付、④月1000円からの「せいちょう見守りサポーター」などを提供しています。
現金での手渡しのご寄付も受付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

 

 

寄付のお願いばかりしていると「あの団体はお金の話ばかり」となります。
共感をうながす情報と合わせて提供するようにしてください。

 

4. さいごに

これまで寄付をする人が知りたい情報を挙げてきました。
寄付をする人は検索やホームページを閲覧しますので、紹介した情報を団体のホームページやランディングページに掲載することで、共感を得やすくなります。
寄付する決断を後押しするのは共感する情報です。
こうした情報を多く掲載していくことが寄付金額の増加につながりますので、是非実践してみてください。

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