寄付DXシステムのコングラント、サービス開始から7周年を迎えました
みなさん初めまして。NPO事業部の奥田です。
「SNSを活用して、団体のことを広く知ってもらいたい!」
そう思ってSNSを始めてみたけれど、なかなかフォロワーを増やすのが難しかったり、反応が返ってこなくて悩んだり、ということはありませんか?
今回は、SNSのメリットをお伝えした上で、運用を始めるにあたっての手順やコツを解説します。
SNSは「共感」を生むのに最適なツールです。
支援者が、NPOに寄付やボランティアをしようと思う要因の1つに「共感」があります。
団体が取り組む課題や解決方法に共感してもらえるかどうかは、支援を集める上で非常に重要です。
ポイントとしては、
・ラフな情報発信ができ、現場の生の声を届けることができる
・メッセージやいいね!を通して直接、双方向のコミュニケーションを取ることができる
・基本的に費用をかけず広報力アップにつなげることができる
といった点です。実際にSNSを通して、支援の輪を広げているNPOはたくさんあります。
NPO事業と非常に相性の良いSNS。
では、運用にあたっての手順やコツは何なのでしょうか。
①目的を決める
SNS運営では、まず最初に目的を決めることが大切です。
・団体や活動の認知を広げるため?
・課題の深刻さ、現場の声を届けるため?
・支援者とのコミュニケーションを取るため?
目的が決まっていると、投稿する内容もぶれることなく続けられます。
「何のためにSNSをやっているんだっけ?」とならないために、明確に目的を決めて進めましょう。
②ターゲットと使う媒体決め
次に、情報を届けたいターゲットを明らかにして、使用するSNSを決めましょう。
SNSによって機能やユーザー層に特徴があるので、それを把握して投稿しなければ、コンテンツに対する反響は低くなってしまいます。
以下が、3大SNSと言われるFacebook、twitter、instagamの特徴です。
出典:https://gaiax-socialmedialab.jp/post-30833/ (2020年5月更新。12のソーシャルメディ最新動向まとめ)
各SNSの特徴をとらえ、目的やターゲットによって媒体を使い分けることが大切です。
目的とターゲット、使用するSNSを決めたら、次は運用です。
ここでは、SNS運用で共感を得るためのコツをいくつか紹介します。
①フォロワーに提供できる価値を考える。
自身の団体が「SNSで提供できる価値」を考えます。視点を転換して「ターゲットは何を得たくて、自分のアカウントをフォローしてくれているのだろう」と考えてみてもよいです。
例えば、次のようなものがあります。
・ニュースでは分からない現場の生の声が聞けるから
・お得な情報が流れてくるから
・見ているとほっこりした気持ちになれるから
②メッセージには必ず返信する。
届いたメッセージには必ず返信することが大切です。支援者と信頼関係を結ぶ上で、一つ一つのメッセージに丁寧に返信することは、信頼感アップや周りの好印象にもつながります。
こちらは、「いろんな家族の笑顔があふれる社会」を目指し、訪問型の病児保育を展開する認定NPO法人フローレンスさんです。このようにお礼の気持ちを伝えると、支援者さんも嬉しいですね。ありがとうございます、そのお気持ちが嬉しいです🥰
— 認定NPO法人フローレンス (@sprflorence) June 5, 2020
③エンゲージメント率を参考にし、改善を続ける
エンゲージメント率とは、
「ある投稿に対してどれくらいの反応(いいね、クリック、シェアなど)があったか」を計る指標 です。
エンゲージメント率が高い=投稿を介してユーザーと交流ができている
ということで、どのSNSもエンゲージメント率が高い投稿が表示されやすい仕組みになっています。実際に使っている最中は、エンゲージメントの統計を見ながら、ユーザーの反応を分析しましょう。どのコンテンツが反応が良かったか、逆にどんなコンテンツに反応がなかったかをリサーチすることで、支援者さんのニーズ、好みなどを把握することができ、共感を抱いてもらえやすい投稿に改善することができます。
ここでは、積極的にSNSを活用し、支援者と交流している団体を紹介します。
①NPO法人カタリバ/Facebook
キャリア学習プログラム「カタリ場」や、家庭環境に何らかの課題や事情を抱える10代に居場所づくりやスクールなどを展開しているNPO法人カタリバさんです。
2020年5月時点で、6万を超えるフォロワーがいます。
カタリバさんのFacebookは、目を引かれるタイトルとともに印象的な写真がトップに出てくるので、読者がもっと読みたい!と思わずクリックしてしまう記事が多いです。
SNSのタイムラインにはどんどんと記事が流れてくるので、一瞬でどれだけ読者を惹きつけるかが重要です。
このように、タイトルと写真を工夫して、多くの人に読んでもらえるようにしましょう。
②NPO法人グリーンズ/Twitter
続いて紹介するのは、「いかしあうつながりがあふれる幸せな社会」を目指し、WEBマガジン「greenz.jp」や「green drinks」というエコでソーシャルなイベントの開催などをしているNPO法人グリーンズさんです。
“どんな未来を描いていて、それにむけて何をしてる人なのか”
— しばたはるな (@harunacco126) June 3, 2020
「うんうん」うなずき、共感しながら読みました。確実に時代は変わってきている。
オンライン化が進む今。未来の、都市と地域の暮らしかた・働きかたを妄想してみた。 #学習するコミュニティに夢を見て https://t.co/XlVHI1ddrB
2020年5月時点で3万人を超えるフォロワーを獲得し、成果をあげています。
グリーンズさんの特徴はリツイートで多くの生の声を紹介し、ユーザーさんとコミュニケーションを図っている点です。「Twitterは質より量」とも言われているので、リツイートやリプライを積極的に活用し、さまざまなユーザーさんと直接交流することは、フォロワーやファンを獲得する秘訣であると言えるでしょう。
③認定NPO法人ノーベル/instagram
最後に紹介するのは、仕事と育児を両立する親御さんをサポートするために、風邪や病気にかかってしまったお子さんの保育を受け持つ認定NPO法人ノーベルさんです。instagramらしく、可愛いイラストやおしゃれな写真での投稿が多く、子育て中の親御さんが思わず共感してしまうものが多いです。投稿の統一感も見ている人を惹きつけますね。
これまで、SNSのメリットと運用手順、実際の導入事例を見てきましたが、いかがでしたか?
広報にあまり労力や費用をかけることのできないNPOにとって、費用対効果が大きいSNSの活用はおすすめです。
ぜひこの機会に運用を始めて、団体の認知アップ・ファン獲得につなげてみてはいかがでしょうか。
コングラントでは、全国の認定NPO法人が情報公開している活動計算書、貸借対照表をもとに財務情報を一覧化した「認定NPOデータベース」を公開しています。皆様には、他団体の財政状況を参考にしていただき、自団体の資金の使い方の修正・改善に役立ててもらうことを想定しております。
今後も1年に1回公開される財務情報を独自に収集し、年度ごとにデータを公開する予定ですので、認定NPO団体の皆様には、SNS運用とともに、データベースをご活用いただければと思います。
認定NPOデータベースはコチラ▶https://data.congrant.jp/
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