寄付DXシステムのコングラント、サービス開始から7周年を迎えました
認定NPOになるために必要だけど、わかりにくいPST(パブリックサポートテスト)要件。PST要件の概要から細かい部分まで、わかりやすくご説明します。PST要件をクリアして、認定を獲得し支援者の幅を広げていきませんか?
PST要件は、簡単にいうと公益法人・NPO法人に寄付した人が税控除を受けるための条件です。条件を満たしたNPO団体に寄付をした寄付者は、寄付額に係る税の控除が受けれるようになるということです。しかし、NPO法人と公益法人で目的が少し異なっており、NPO法人の場合のPST要件は認定NPOになるための要件の一つになっています。
認定NPO法人になるためには、他にも7つの要件がありますが、一番のポイントになるのがこのPST要件をクリアすることです。PST要件をクリアすることは、広く市民からの支援を受けているかどうかを判断するための基準になります。
この3つの基準のいずれかを満たすことで、要件をクリアできます。 それでは、この3つの基準について詳しく見ていきましょう。
-絶対値基準
はじめに、この実績判定期間の説明をします。
-実績判定期間とは、文字の通り、寄付者や寄付額を算定する時のことを指しています。通常は、直前5事業年度が実績判定期間となります。もし、事業年度を途中で変更した場合は、直近5年で最も古い事業年度の開始日から終了日に期間が変わります。また、初めて認定を受ける団体は通常2事業年度で、事業の変更があった場合などは直近2年で最も古い事業年度の開始日から終了時に期間が変わります。
【絶対値基準のモデルケース紹介】
①実績判定期間が2年だった場合に、1年目・2年目それぞれで3000円以上の寄付をした人が100人以上いればクリアできます。しかし、1年目だけ100人に達しなかったという場合でも、②を満たせば、要件がクリアできます。
②実績時判定期間2年で、3000円以上の寄付をした人の人数を1年目2年目合計した数×12を、実績判定期間の月数を割った数が100人以上であれば基準を通ります。 ②の方は言葉だけではわかりにくいため、図で見ていきましょう!
ある事業年度で、3000円以上の寄付者が100人に達しない場合でも他の年度で100人を超えた際は②に該当し要件をクリアすることができるかもしれません。 モデルケースを見ると1年目は80人で100人に達しませんでしたが2年目には150名になりました。上記の式に当てはめると、115人になるので絶対値基準を満たしたことになります。
分子に算定する、寄付者をカウントする際にはいくつかの注意事項があります。下記で注意事項をチェックしていきましょう。
<寄付者をカウントする際の注意事項>
-相対値基準
実績判定期間における経常収入金額のうち、寄付金等収入金額の占める割合が5分の1以上(20%以上)であることを求める基準です。
では、経常収支金額とは何をいうのでしょうか。
経常収支収入とは、総収入からいくつかの項目の金額を引いた収入のことです。
総収入から引くものには、
などがあります。
以上を踏まえて、モデルケースで説明します。
モデルケース注釈
モデルケースでは、経常収入金額に対する寄付金等の金額が30%を占めているので相対値基準をクリアしたことになります。
-条件個別指定
認定申請書の提出前日までに、法人の事務所のある都道府県または市区町村の条例により、個人住民税の寄附金税控除の対象となる法人として個別に指定を受けていることを求める基準です。認定申請書の提出日前日までに条例の効力が生じている必要があります。
また、条件個別指定基準をクリアすると、PST要件を満たしたことになる他、その地域で指定NPO法人と認定され、寄付者側の住民税の寄付控除が可能になります。図で表すとこのような感じになっています。
条例が地域ごとにより異なるため、ご自身が運営する団体が条件個別指定を満たすか調べる際は、事務所のある都道府県または市区町村の条例をご確認ください。
こちらは、内閣府NPOに記載されている資料です。条件個別指定につての大まかなパターンが紹介されています。参考にご覧ください。
条例指定の基準のおおまかなパターン (PDF形式:292KB)
ここまで、認定NPO法人になるための要件の一つであるPST要件の条件について説明してきました。 PST要件を満たすには、寄付者・寄付金が必要になりますし、認定を受ける際と受けた後には書類の提出が必須になります。 そこで、寄付金・寄付者集めから事務作業まで行えるファンドレイジングツール「コングラント」をご紹介します。
コングラントは、寄付者・寄付金の管理機能が充実したファンドレイジングツールです。2020年11月現在、700近いNPO団体や企業にご利用いただいています。できることは、大きく二つあります。
-オンライン上でのクレジットカード決済寄付募集
【PST要件をクリアするために】
PST要件の条件には寄付金額や寄付者数の指定があります。寄付者、寄付金を増やそう…これはどの団体も思っていることだと思います。オンライン寄付とは、団体HPに寄付募集専用のページを設けて、そのページから寄付をできるようにすることです。寄付したい人は、寄付ページで表示されるフォームに個人情報とカード情報を入力するだけで寄付ができます。つまり、寄付をしようとお思いたったらすぐに寄付を出ることがオンライン寄付で実現できるのです。
HPや団体活動から寄付をしたいと思った人はすぐに寄付ができることで、寄付者・寄付金ともに増えやすくなります。イベントや集会か憚られてしまう今こそ、クレジット決済のできるオンライン寄付の窓口をつくっておくことをオススメします。
団体HPを持っているなどいくつかの条件をクリアすれば、簡単に寄付募集のページを作ることができます。実際にコングラントを使用した団体さんからも、いつでもどこでも寄付ができることが寄付へのハードルを下げ、結果、寄付金・寄付者ともに増えたとのお声をいただいています。
-寄付者の情報と寄付金の一括管理
【認定を受ける時・なった後の活用方法】
認定を受ける際、書類審査がかなり厳しくされるので、寄付金や寄付者数から寄付者情報まで管理しておく必要があります。しかし、寄付金も寄付者も増えていくと、手作業での管理だと事務作業に追われることとなります。 コングラントを使えば、寄付募集はもちろんのこと、寄付する際に入力された個人情報と寄付金額の一括管理が行えます。 認定に必要な資料を提出する際の寄付額・寄付者集計の手間が省ける他、日々の事務作業が大幅にカットされ本来の活動に専念できます。
【認定NPOになった後】
認定NPO法人になった後は、毎事業年度1回、役員報酬規程等や事業報告書のほか計算書類等を所轄の市区町村にに提出することになっています。また、これらの書類について閲覧の請求があった場合には、所轄の市区町村に資料を見せる必要があります。 そんな時も、寄付金が一括管理されていれば、計算書類の記入の際の手間が省けます。
併せて認定NPOになるということは、広く市民から支持されている証拠になりますから、さらに寄付額や寄付者も増える…そう考えると事務作業が追いつかなくなるかもしれません。
コングラントは、登録されている情報をエクセルにダウンロードする機能・ワンクリック領収書発行機能など多数の機能を備えているため、データの提出・寄付者からの領収書の請求にも即時対応ができます。
今回のブログでは、NPOにとっては認定を受けるための最大の要件であり、公益法人にとっては税控除の幅を広げるためのPST要件についてご紹介し、併せてファンドレイジングツールのコングラントの説明をしました。
認定を受ける準備・受けた後の事務処理をスムーズにして、本来の活動に力を入れられるよう、コングラントがお助けします。
コングラントは、この度、全国の認定NPO法人が情報公開している活動計算書、貸借対照表をもとに財務情報を一覧化した本サイトを公開致しました。
データベースでは、項目ごとの収入がひと目で確認することができます。また、もとになった活動計画書・貸借対照表・団体のHPも全て、データベースより、閲覧可能です。
{% BLOCK NAME=column_kusumoto %}
メールマガジン登録非営利活動・寄付集めに役立つ情報を受け取る