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NPOとコンテンツマーケティングは相性がいい⁈その理由を説明します

NPOの収入源について、事業収入の次に多いのは寄付金収入ということを知っていますか?そして、この寄付をしてくれる寄付者の中でも、マンスリーサポーターといったような人たちをご存知ですか? マンスリーサポーターとは、毎月寄付をしてくれる人のことです。一回の寄付でなく、こういった長期の寄付をしてくれる寄付者が増えると、NPO団体は安定した収入を得ることができ、より活発に活動ができるようになります。

でも、団体を長く支援してくれるような人をどうやって得ていくのでしょうか。今回は、NPO団体を長く支援してくれるような人を集める方法として、コンテンツマーケティングを紹介します。

▼目次

    • ┗ファンドレイジングって?
    • ┗マーケティングって?

NPOのファンドレイジングとマーケティング

ファンドレイジングって?

NPO団体には、長期的な寄付が重要だということは冒頭でも説明しました。その仕組みを説明するのに紹介したいのが、このドナーピラミッドです。

非営利活動の資金調達を「ファンドレイジング」といいますが、ドナーピラミッドはファンドレイジングの基本的な考え方で、団体の関係者を支援度合いで分類したものです。

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三角形の面積は人数を表しており、上から「大口寄付・遺贈寄付」「継続寄付」「単発寄付」「ボランティア」「イベント参加者・サービスや商品の購入者」「SNSのフォロワー、メルマガの受信者、団体が取り組む社会課題に関心がある人」などを当てはめて考えます。

そして、ファンドレイジングを成功させるには、三角形の底辺から頂点に向けて、支援者をいかにステップアップさせていくかが大切です。

団体の考えや活動に共感してくれる人が支援者だと考えると、ファンドレイジングを成功させるコツは、“ファンをつくること”と言ってもいいのではないでしょうか。


マーケティングって?

コンテンツマーケティングの話に入る前に、マーケティングとは何かを簡単に説明します。

マーケティングとは、一つの作業のことではなく、現状の分析・広告宣伝・宣伝への反応のリサーチなどの一連の流れのことを言います。
”もしドラ”で有名な経営学者のピーター・ドラッカーはマーケティングの理想は、「販売を不要にするもの」だと言っています。 NPOのファンドレイジングにに置き換えると、寄付してね!と声をかけずとも、寄付が集まってくる…といった感じでしょうか。

マーケティングは一連の流れだと言いましたが、それだけではあまりイメージがつきませんよね。なので、子育て支援をしている団体をイメージしてマーケティングの流れを3段回に分けて、説明しようと思います。

  • ⑴市場調査
  • ⑵広告宣伝
  • ⑶効果検証


    ⑴市場調査

  • 商品を売る場合には、ここで「お客様が求めているもの」を調査していきます。モデルケースの場合は、お客様となるのは、子育てをしている人・子どもですね。団体の問題意識に対応する案を揚げ、それを他の団体が着手していない方法などを探ったり、実際に支援する人たちの声を聞いたりすることが調査の一つになります。 (NPO団体である場合は、ある社会課題を解決したいという思いがあると思うので、それがこのプロセスに当てはまることもあります)



    ⑵広告宣伝

  • 商品の宣伝であれば、広告を出したりチラシの配布をしたりして商品の周知を行います。モデルケースでは、支援する人・協力してもらう人をともに集めていく必要があります。地域イベントへでの広報活動、学校など教育機関での活動が広告宣伝になります。NPOの場合は、商品でなく、活動をしていくことが中心なので、活動自体が宣伝効果を持つこともあります。この活動で、課題を抱える人が集まり、また課題解決をしたいと思う人は寄付をして活動を支援してくれるという形が出来上がります。



    ⑶効果検証

  • 商品であれば、商品が売れた時に効果があったといえます。モデルケースの場合は、活動が商品になるので、活動の効果があったのかの振り返りをします。長期的なものであれば、活動地域における学校へ行けない子どもの数の増減・親の負担の増減(アンケート結果など)があげられるかと思います。短期的なものであれば、寄付の増加率・支援者の増加率などで効果を図ることがあげられます。

  • 効果検証を元に、これからの試作を考えていきます。これが、大まかなNPOマーケティングの流れです。これを繰り返し行い、さらに新しい活動を初め、だんだんと活動をさらに大きくしていくのです。そして、活動が大きくなっていくことで、団体も自然と成長していきます。団体の活動が知れ渡るようになると、支援者の数も増えていき、寄付金の増加につながります。

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コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティング概要
一言でいうと、広告(先ほどの例の広告宣伝)ではなくコンテンツを使ったマーケティング手法のことです。

例えば、インスタグラム・Facebook・ブログなど(コンテンツ)を使って、化粧品の使い方や日々のお役立ち情報のような、情報の提供をすることをいいます。既存のコンテンツでできるので、費用をかけずに始められることが特徴です。

今までは広告での集客が主流でしたが、インターネットの普及により、情報が増え、情報の見極めが激しい時代となりました。みなさんも、広告が鬱陶しく思えてくることがありませんか?このような背景から、コンテンツマーケティングは生まれました。コンテンツマーケティングは商品の宣伝ではなく、(店→客)情報の提供にとどまるので、情報が欲しければお客さんの方から見つけてくれるのです。そして、そこを接触点として、お客さんに興味を持ってもらいます。(客→店)

今のご時世を考えると、モデルケースで紹介したような対面での活動がはばかられる一方で、いつでもどこでもできるのがこのマーケティングです。時世にあったマーケティング手法だということも、注目ポイントです。

コチラでは、コンテンツマーケティングについてわかりやすく解説してあります。この記事では足りないなと感じた場合は、この記事をご一読ください。
簡単に言うと…コンテンツマーケティングとは何か?これから始める方へ


従来の広告マーケティングとコンテンツマーケティングの違い

従来のマーケティングとの違いを、先に簡単に説明しましたが、もう少し深掘りしてみましょう。

従来の広告を使ったマーケティングでは、顧客に対して企業の伝えたいことだけを伝えていました。 コンテンツマーケティングでは、企業が伝えたいことと顧客の知りたいことをコンテンツを使ってつなぎます。情報を必要とする人に方法が渡るようにするのです。例えば、動物愛護活動をしている団体ならブログやSNSを使い、ペットの世話の方法など、団体自体に興味を持ってくれるであろう人が興味のあることの知識の発信をすることが挙げられます。



コンテンツで興味を持ってもらった後は、NPOなら寄付や活動への参加・企業なら購入をしてもらうところまで連れていくところまでがマーケティングです。コンテンツマーケティングでは、ファンをつくり、そのファンを寄付・購入してくれるところまで育て、その後も関係を続けていくところがミソです。この点でも、一回きりの関係でも成り立つ、従来のマーケティングと異なります。

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コンテンツマーケティングの注意点

コンテンツマーケティングも、良い面ばかりではありません。始める前には、注意点を理解した上で、戦略をしっかりと練ることが大切です。


・潜在顧客がいること
 潜在顧客というのは、コチラが提供する情報を求めている人のことです。情報を求めている人がいなければ、成り立ちません。


・適切なコンテンツであること(SEO対策)
 情報を求めている人がいる上で、情報自体もしっかりしたものでなければなりません。インターネットには、似たような情報が溢れかえっていますが、信頼のある情報が検索順位に上がってきます。マーケティング会社がコンテンツ発信を請け負っているケースもありますが、活動に関わっているNPOは信頼性があります。この項目は、専門的に活動をしているNPO団体だからこそ、穴埋めが効くかもしれません。 


・すぐに成果が出ないこと
これが、従来の広告と比較したデメリットです。発信することは情報なので、すぐに寄付・商品の購入に直結しないマーケティング手法です。時間をかけて信頼を構築していくので、一朝一夕で結果が出るものではないことに注意が必要です。裏を返せば、一度信頼を獲得すれば、安定した関係を築くことができ、これはコンテンツマーケティングの魅力になります。


信頼を獲得した後での寄付の打診は、いきなり寄付を募集するよりもハードルがかなり低くなりますし、寄付者側の寄付ハードルもまた下がることになるでしょう。

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NPOとコンテンツマーケティングは相性が良い理由

マーケティング費用がかかりにくい
非営利活動をするNPOにとって、インターネットでの広告でも、チラシでの宣伝でも、宣伝費というものは重くのしかかってきます。
コンテンツマーケティングは、説明の通り、既存のコンテンツでできることが大半になります。広告・宣伝費がかかるとしても、最小限に抑えることができ、万が一うまくいかなかった場合のことを考えてもチャレンジしやすいと言えます。

もし始めるのなら、コンテンツの作成と運用をする人材は必要になりますので、その点はご留意ください!



NPOもコンテンツマーケティングもファンをつくる
ドナーピラミッドのご紹介をしましたが、継続的に寄付や会費を集めるには、NPO団体の活動に共感してもらい、団体のファンになってもらうことが重要になります。
そして、コンテンツマーケティングも同様に、信頼関係を構築して商品の購入へと進んでいってもらう、つまりファンになってもらうマーケティング手法になります。

この点で見ると、NPO団体のファンドレイジングとコンテンツマーケティングというのはとても相性が良いのではないでしょうか。筆者の個人の見解では、この考え方がピッタリ合うと思っています。

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有益なコンテンツを発信できる

注意点としてあげた、適切なコンテンツであることもNPO団体であればカバーができます。というのも、コンテンツ発信を請け負っている企業も多くある中で、NPO団体は専門分野に対し、自らが活動してNPO団体と知見を得ています。そのため、発信するコンテンツの内容も、情報を必要としている顧客に満足してもらえる可能性が高いのです。

ネットで情報が得ることが主流になっている今だからこそ、誰かの目に留まるような情報を発信できるチャンスです。もし、団体内のノウハウ・伝えたい社会課題があれば、積極的に発信していくことが何かにつながるのではないでしょうか。

NPOのコンテンツマーケティング実例

最後に、コンテンツマーケティングを行っているNPO団体を紹介します。

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DRIVE | ツクルゼ、ミライ!行動系ウェブマガジン

社会の未来をつくる人を育むことを目的に、インターンシップや起業家支援プログラムなどを開催しているNPO法人ETIC(エティック)のウェブマガジンです。 就活生や起業家のための記事、働き方に関する記事などキャリアに関連するのあらゆる情報を発信しています。



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育て上げリサーチ

若者の就労支援を行う、認定NPO法人育て上げネットが運営する調査研究です。若者の就労支援に関する調査や活動を取り上げて、若者の就労における実態をわかりやすく紹介しています。

まとめ

今回は、マーケティングとは何か?というところから、NPOとコンテンツマーケティングの相性がいいということを紹介しました。コンテンツマーケティングを始めるには、ただ有益なコンテンツを発信するだけでなく、戦略を立てることも重要です。次回は、コンテンツマーケティングの戦略の立て方についてわかりやすく説明します。

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