寄付DXシステムのコングラント、サービス開始から7周年を迎えました
ー EJAAD JAPANさまの団体概要と活動について教えていただけますか?
アフガニスタンからの留学生との出会いから始まりました。
彼が4年前の日本にいる時から、現地の人達のための教育や女性の支援をしたいという話をしており、有志でグループが結成され、彼の帰国後に首都のカブールで動き始めました。
現地の治安が改善せず、建物を建てたり、NGO登録をするなどといったことが思うように進まない中で、現地の女性たちが家の中でもできることはないかと模索していたところ、刺繍工芸の普及という目的に至り、今回のプロジェクトが始まりました。
△現地で刺繍作品を制作する女性たち
ー コングラントを利用しようと思ったきっかけを教えてください。
これまで、プロジェクトを立ち上げたことはありませんでした。
しかし、その当時、なんとか資金を集めて建物を建てたいというアフガニスタンの現地のスタッフの想いがあり、クラウドファンディングを行うことになりました。
ファンドレイジングツールの中には目標金額を達成しないと寄付金の全額をいただけないというところもあり、その大変さを実感しました。
ー なるほど、プロジェクトが目標達成された場合のみ資金調達され、目標達成に至らなかった場合には支援金は全額返金される、オール・オア・ナッシング型ですね。
このような条件がなく、もう少し敷居の低く簡単に寄付集めができるサービスがないかと探している中で、コングラントを見つけました。
コングラントのクラウドファンディングは「オールイン型」なので、目標金額に達しなくても寄付金を振込みしていただけるところが他社と比べて魅力的でした。
ー 目標金額を全額集められるかどうかという課題を、オールイン型を利用して、手軽に寄付集めを行うことで解決することができたのですね。
ーコングラントの導入の決め手になったところはなんですか?
私自身が寄付を行った際に、リワードとかプレゼントなどを寄付した後にいただいたりするのですが、団体側は大変そうだと思いました。
団体のメインのプロジェクトを行うだけでも大変であるのに、そういったことにあまり労力を割きたくない、という気持ちがありました。また、私たちがリターンをする場合、現地で準備をして、それから輸送するため作業的にも難しそうでした。
ー 確かに、物理的にリターンを設定するとなると、コストや工数、発送作業など様々な手間が発生しますね。
一方で、コングラントのクラウドファンディングはNPOの社会貢献に特化した寄付型で、お礼の手紙やお礼のメール・電話などで寄付者にお返しできるため、あまり負担なく活動の方に集中できると思いました。
また、この先、会員制度を利用していく際の道筋などが明確に示されていたので、サポートが充実していて長く利用できるという安心感もありました。
ー コングラントは、NPOの社会貢献活動に特化した寄付型で、寄付集めを手軽に始められるので、団体の活動により集中していただけたのですね。
ーコングラントを利用してよかったと思った点を教えてください。
クラウドファンディング実施中でも、1ヶ月ごとに集まった寄付を入金くださることがとても魅力的でした。
最初に施設を建てる目的で、1回目のクラウドファンディングをコングラントで実施しました。
プロジェクトを始めた際、既に現地で工事を始めていたため、それを追いかけるようにこちらから資金を送る必要がありました。
タリバン政権になってからは、寄付金の現地への送金自体も四苦八苦の中で、さまざまな手を使いながら定期的に資金を送っていますので、そういう意味で月々寄付金を振り込んでくださるのは大変助かっています。
△現地で建設中の施設(https://youtu.be/B5eYFffMgDo)
ー コングラントを導入してから寄付募集への取り組み方に変化がありましたか?
周りの寄付してくださるサポーターの方たちは、元々オンライン寄付という制度になかなか慣れないようで、現金で渡した方が早いでしょ、という方も多くいました。
その一方、遠方にお住まいの方から寄付をいただくと、オンライン寄付のメリットを感じます。
大学の同窓会のメーリングリストを使って寄付募集を呼びかけた際には、東京や地方から何人か寄付してくださったりして、寄付募集の範囲が広がるのでとても助かりました。
ー 今回のクラファン目標達成に至る過程で、特に意識したこと・工夫した点を教えてください。
今までの日本と現地で繋がった活動に共感してくださる方々がたくさんいらっしゃったので、スムーズに支援者を集めることができました。
また、メールでこちらからこまめに連絡を行うことがとても重要でしたね。
それと、現地のスタッフがすごく頑張っていて、毎週現地の様子を報告してくれています。
食料支援を手渡したスタッフと現地の人たちの写真や、お医者さんが現地で診察してる写真などを送ってくれて、クラファンページに載せることができたので、それをご覧になって寄付してくださる方も増えました。
△クラウドファンディングの寄付募集ページに掲載された活動報告
ー SNSも運用されているんですか?
海外のメンバーがEJAAD JAPANのFacebookアカウントを作って、団体の日々の活動などをみなさんとシェアしています。
あと、自分のFacebook投稿に寄付募集ページをリンクして、今日はこんな事してます、みたいな投稿をしています。
△代表筒井さまの現地の日々の様子を掲載した投稿
△緊急支援を呼びかけるためのYouTube動画
ー 今回のクラファンで苦労したことありますか?
特に大きな苦労はなかったです。
手数料0%で寄付を全額いただけるという、GIVING100のキャンペーンを知っていたので、今回のクラファンに挑戦してみようと思いました。
ー EJAAD JAPAN様の今後の目標を教えてください。
アフガニスタンでは、事務所でより高品質なミシン等の備品を揃えて、日本でチャリティーでなくても買ってもらえるような作品を作っていきたいです。
同時に刺繍がしっかりと届くようになれば、それを販売することで自立したソーシャルビジネスとして軌道に乗せるというのが大きな目標ではあります。
現在は男性がメインで動いていますが、私たちは女性のエンパワーメントが1つの目標なので、女性たちが自分たちで運営していける環境づくりを目指していきたいです。
現地でNGO登録をして、現地の人々がもつ希望や夢を支えていきたい、それが今後の目標です。
将来的には、アフガニスタンの国全体がそういう風になっていってほしいなと。 そこからが新たなスタートだと思っています。
ー 本日はお忙しいところ、ありがとうございました!
また、コングラントで作成したファンドレイジングページは下記のリンクです。
▷アフガニスタンへの食料・医療支援:https://congrant.com/project/ejaad/4185
インタビュー対象者:EJAAD JAPAN 筒井 様
インタビュー・執筆・編集:神野・森澤・佐野