寄付DXシステムのコングラント、サービス開始から7周年を迎えました

導入事例
公益財団法人原爆の図丸木美術館


原爆の図丸木美術館は、画家の丸木夫妻が描いた絵画を通して、原爆の恐ろしさ、戦争の愚かさを多くの人に伝える美術館です。2019年のコングラント導入以降、絵画や美術館を未来へ残したいと願う多くの方々から支援を集めています。

今回は、寄付集めの伴走支援を行う認定ファンドレイザー浅井さまにお話を伺いました。



―丸木美術館はどのような美術館か教えてください。

 

丸木さんという画家のご夫妻が共同で書いた絵画を中心に所蔵・展示している美術館です。美術館の前に「原爆の図」とつけて、「原爆の図丸木美術館」となっているように、主に広島に原爆がおとされた後で駆けつけた丸木夫妻の体験や、人びとの記憶の聞き取りをしながら描いた絵画が中心的な作品です。

歴史を学ぶ学生や修学旅行生、平和活動に関心のある方々に長く通っていただいています。

               (出典:https://marukigallery.jp/
 

―開館50周年にあたる2017年に、老朽化した建物の改修や絵画の保全のために「原爆の図保存基金」を立ち上げられましたが、2019年のコングラント導入以前もオンラインでの寄付募集はされていましたか?

 

コングラントの導入以前は、ずっと郵便振り込みと銀行振り込みのみでした。寄付者の多くが高齢の方だったので、郵便や銀行振り込みしかないことが不便であるという声はそれほどありませんでした。

 

しかし、そうしたこれまで丸木美術館を支えてくださった高齢の方たちのなかに、美術館や原爆の歴史、丸木夫妻が伝えようとしたことを残したい、守りたいという熱い想いがありました。次世代にこの美術館の価値を伝え、残すためには、若い人たちの応援が必要だと考え、若い人たちが寄付しやすいオンライン決済を導入しようと思いました。ちょうどWEBサイトのリニューアルもありましたので、それに合わせて導入となりました。

 

―コングラントの導入の決め手は何でしたか?

 

私がたまたま他の団体さんの伴走支援でコングラントさんを導入した経験があり、WEB担当者さんも「コングラントさんいいんじゃないですか」、ということでとんとん拍子に決まりました。コングラントの良い所は、初めてチャレンジする団体にとって導入のハードルが低いことです。システムも簡単にできていますし、寄付ページもすぐにつくることができます。

 

丸木美術館もそうですが、職員がインターネットにあまり詳しくないと、カード寄付をもらうのは大変そう、怖い、など不安な気持ちがあると思います。ですが、コングラントでトライしてみると、思ったほど難しくなかったと実感していただけると思います。私自身もWEB関連の業務は得意ではないのですが、すごく簡単に寄付ページをつくることができました。

―コングラントを導入して実際に若い方からのオンライン寄付は増えましたか?

はい。まだ正確な年齢別の分析はできていないですが、確実にこれまで中心であった高年層の寄付者と比較すれば、より若い中年層・若年層からの寄付が増えています。

  (出典:https://marukigallery.jp/

―先月まで募集していた、新型コロナウイルスによる臨時休館を支えるための募金は、とても大きな反響を呼んでいましたね。何か広報や支援者さんとのコミュニケーションで工夫した点はあるのでしょうか。

これは私にとっても予想以上の反響でした。

そもそも美術館は入場料がメインの収入源です。臨時休館となると、日々の運営自体がピンチになります。そこで、ちょうどコングラントの導入も済んでいたので「臨時休館中の丸木美術館を支えてください」という運営資金の寄付を募ったらどうかということで、このプロジェクトがスタートしました。

基本的にオンライン中心の広報にしようと思っていたので、FB、TwitterなどのSNSとホームページを中心に拡散しました。

丸木美術館の古くからのファンや、先生など教育関係者のなかに「若い人たちにこの歴史を伝えていかなければいけない」、「美術館を守りたい」という熱い想いをもった方が多くいらっしゃり、SNSでの拡散がうまくいったと思います。

さらに、5月5日の開館記念日に合わせてメッセージ動画を作り配信しました。これがかなり反響が良く、かつ字幕は日本語と英語にしたので、海外の方にも見ていただけました。最後にコングラントのURLを貼っているのでそこから飛んできた方も多くいらっしゃったと思います。

フォロワーのファン度の高さを、コングラントさんを使ってうまく寄付への導線につなげることができました。

                         (出典:https://marukigallery.jp/support/

―海外の方への広報やファンドレイジングはどのように行っていらっしゃいますか?

 

過去にアメリカで展示会をした際の協力者や、海外の美術関係者や歴史関係者の方たちとの繋がりがあり、今回も応援をいただいています。

また、ホームページをリニューアルしたときも、やはりこれからは日本語英語両方の発信が大事で、国内だけでなく海外にも積極的に発信していきたいという考えがありました。

WEBサイトでも日本語のニュースはなるべく英語に翻訳していますし、Facebookでも海外関係のものは英語で随時発信しています。

コングラントもちょうどgoogleの翻訳機能がついていますよね。海外からお問い合わせがあっても、翻訳の手間をかけずにすぐに寄付ページをお送りすることができ便利でした。韓国からのお問い合わせもあって、ちょうど韓国語の翻訳機能もついていたので、ご案内ができて良かったです。

―今後の活動の目標はありますか?

もともと2017年に立ち上げた「原爆の図保存基金」は、建物の老朽化改善や絵画の保全が目的です。建物自体を建て替えなくていけないのでかなりお金が必要で、目標は3億円です。こちらも既にコングラントのページを公開しており、寄付も徐々に増えてきているので、今後はそちらを頑張っていきたいです。

 

ー美術館を守り、次世代へつなごうという想いをお助けすることができ嬉しいです。

本日はありがとうございました!

 

原爆の図丸木美術館さまのホームページは下記リンクからご覧になれます。

https://marukigallery.jp/

コングラントで作成したファンドレイジングページは下記のリンクです。

https://congrant.com/project/marukigallery/1369

https://congrant.com/project/marukigallery/1587

 

インタビュー対象者:原爆の図丸木美術館 伴走支援者 浅井さま

インタビュー・執筆:荒木・奥田

 

 

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