寄付DXシステムのコングラント、サービス開始から7周年を迎えました
子どもの貧困問題の解決を目指すおてらおやつクラブ様。寄付募集におけるクレジットカードブランドの制限や、寄付管理の課題をコングラントで解決されました。さらに海外からの寄付にも対応できるように。今回は、そんなおてらおやつクラブ様にコングラント導入のきっかけや、寄付募集のポイントを伺いました。
ーはじめに、団体の概要を教えてください。
おてらおやつクラブは、2014年1月に設立しました。代表の松島が「お寺のお供え物を、困窮する家庭にお送りできないか」と考えたのがきっかけです。 現在は、事業に賛同する寺院から地域の支援団体にお供え物を届け、団体を通じて困窮する家庭にお渡しする仕組みで活動しています。
(出典:https://otera-oyatsu.club/about/)
他にも、直接おてらおやつクラブに「助けて」と声を挙げてくださった方に対しても、事務局から直接お供え物や物資を届けています。
ーコングラント導入前から、寄付金の募集は行っていましたか?
寄付の募集は行っていました。銀行振込や郵便振替、現金での募集はもちろん、他社のシステムを使用してクレジット決済での受付も行っていました。
ーコングラント導入のきっかけを教えてください。
クリエイティブ助成プログラムのSOCIALSHIPに参加して、コングラントのことを知りました。寄付募集についてはその時から課題があったので、導入を検討し始めました。
※SOCIALSHIPは、コングラントを提供するリタワークス株式会社によるクリエイティブ助成プログラムです。
ー以前はどのような課題がありましたか?
大きな問題が3つありました。
1つ目は、その時に使用していたクレジット決済システムでJCBカードが利用できなかったこと。当団体の支援者にはJCBカードの利用者も多く、たくさんの方からJCBでの決済について要望をいただいていたんです。
2つ目は、銀行振込であった場合には寄付者が特定しづらかったこと。事前にご連絡がなくお振込みのあった場合には、連絡が取りづらく、御礼も伝えることができず、大変心苦しく感じていました。
3つ目は、クレジットカード寄付者の情報管理ができなかったこと。あとで月別などの寄付者の入金状況を確認する際、大変手間がかかりました。 コングラント導入を決めたのは、この3つの問題を解決するためです。
コングラント導入を決めたのは、この3つの問題を解決するためです。
コングラントを導入したことで、VISA、Mastercardだけでなく、JCB、AmericanExpress、ダイナースクラブでの決済もできるようになり、カードブランドによる制限がなくなり、より多くの方からクレジットカードで寄付していただけるようになりました。
また、コングラントには銀行振込申し込みフォームもついているので、寄付者から事前に連絡をいただけるようになり、寄付者の特定ができない問題も今ではほとんどなくなりました。
さらには、寄付者情報及び入金情報がCSVダウンロードできることにより、より正確な情報管理ができるようになりました。
ーその他、コングラントを導入して良かったことはありましたか?
寄付をしやすい・共感してもらいやすい寄付募集ページを作成できるのが良かったです。決済フォームだけでなく、活動内容や意義を記載できるページを作れることで、より活動に納得していただけるようになりました。 実際、コングラント導入以降は、継続寄付が順調に増えてきています。
おてらおやつクラブ様の寄付募集ページ (出典:https://congrant.com/project/ooc/939)
ー寄付を集めるうえで、工夫されている点はありますか?
通常の日本語のページに加え、英語、中国語のページも作成しました。これは、海外の方からの問い合わせが増えたのがきっかけです。 コングラントでは、寄付募集ページを複数用意できるので、日本語以外のページも作成でき、とても助かりました。また、Googleサイト翻訳機能が実装されていて、自動翻訳ができるので、海外からの寄付にもスムーズに対応できるようになりました。
ー海外の方というのは、海外在住の日本人の方ですか?
海外在住の日本人の方もいらっしゃると思うのですが、最近多いのは、アジア圏の現地の方です。コングラントから自動で送信される支援者情報を見ると、月に2〜3件は海外の方からの寄付があります。
ー海外の方はどのようにして おてらおやつクラブ様の活動を知ったのでしょうか?
昨年に、中国で講演をする機会があったので、そこで知っていただいたのだと思います。中国の方からは、寄付だけでなく品物の寄贈、子ども向けのおもちゃなども送っていただいています。 他にも、シンガポールのテレビ局からの取材もありました。こういったメディアを通して知っていただいた方が寄付してくださっているのだと思います。
中国北京・清華大学「D×CC Conference」に登壇
(出典:https://otera-oyatsu.club/2020/01/conference_in_beijing/)
英語・中国語での寄付募集ページ
(出典:https://congrant.com/project/ooc/1076 https://congrant.com/project/ooc/1075?lang=en)
ーコングラントを使って、本格的に寄付募集を始めようと考えている方に何かアドバイスをお願いします。
寄付を集める上で、寄付募集ページにおける活動内容の分かりやすさや、メッセージの強さが重要だと考えています。 メディアや講演ももちろん大切ですが、寄付をするかどうかの最終的な判断は、寄付募集ページにあります。「ここだったら支援しよう」と最終的に決断していただくための工夫が必要です。 また、海外のほうが寄付文化が進んでいるので、海外の方へ向けた発信ができれば、おのずと寄付者も増えていくのではないかと思います。
ー今後の活動の目標を教えてください。
私たちは、子どもの貧困解決を目的に活動していますが、これは一朝一夕に解決できるものではありません。ですから、活動を安定的に継続していかないといけないと思っております。そのためには、安定的な財源が必要ですので、私たちの活動を知って応援をいただく方の「支援の輪」を広げていきたいです。
ーコングラントも引き続き、おてらおやつクラブ様と支援者の方々の架け橋となれるように努めてまいります!本日は、ありがとうございました!
(出典:https://www.facebook.com/oteraoyatsu/posts/2730983650487625)
インタビュー対象者:
特定非営利活動法人おてらおやつクラブ 齋藤様
インタビュー・執筆・編集:荒木・畑山