寄付DXシステムのコングラント、サービス開始から7周年を迎えました
障がい児の保護者支援を岡山県倉敷市で行っているペアレント・サポートすてっぷさま。その活動は、保護者向けの居場所づくりや、幼児期~成人期までの子どもの年齢に応じた子育てハンドブックの発行、支援者養成など多岐にわたります。任意団体として活動を開始し、NPO法人化を経て昨年倉敷市初の認定NPO法人へと、規模拡大の途中にコングラントを導入しました。
今回は代表の安藤さまに、コングラントを使った広報のポイントや活動への思いを伺いました。
ーペアレント・サポートすてっぷさまの団体の概要を教えてください。
障がい児の保護者の支援に取り組む団体です。2012年に任意団体として設立し、2014年にNPO法人、2019年に認定NPO法人となりました。
「どんな状況の保護者にも支援を届けること」を信条としているので、支援方法はいろいろな形を取っています。対面での相談以外にも、手作りのランチやスイーツをとりながら話ができる保護者の居場所「うさぎカフェ」や、なかなか子どもから手を離せず家から出られない方のために、育児に役立つハンドブックの発行、LINEや電話の相談、YouTubeでの動画配信など様々に行っています。
また、学校に出向いてグループ相談会を行なったり、保護者の気持ちに寄り添える支援者を増やすための研修も実施しています。
△保護者の居場所「うさぎカフェ」の様子
ー寄付集めのきっかけは何でしたか?
公益財団法人みんなでつくる財団おかやまの「事業指定助成プログラム」に応募・採択されたことがきっかけです。このプログラムは、財団が団体のクラウドファンディングに伴走支援をしてくれるというものです。最初は寄付集めがどういうものかわからず自分たちには無理ではないかと思いましたが、周囲の助言や説明会での話を聞いて、寄付集めに挑戦してみようと思うようになりました。
ー2019年からコングラントを導入されましたが、導入したきっかけは何でしたか?
2014年に寄付集めに挑戦し、中間組織支援の力を借りて、ノウハウは一通り学んだのですが、団体内で体系的に寄付集めをしようとはなりませんでした。目の前の活動をこなすので精一杯だったんです。
そんな中、知り合いのファンドレイザーに誘ってもらい、2018年のFRJ(ファンドレイジングジャパン)に私が参加しました。いろいろ見聞きし、初めてファンドレイジングに触れました。その時リタワークスさんのブースでもコングラントの資料をいただきましたね。
これまでの寄付は、銀行振り込みや現金手渡しが多かったのですが、ちょうど去年、ホームページのリニューアルをするタイミングで、オンラインでも寄付を受け付けられるようにしようと決めました。
それまでやってきたクラウドファンディング成功の経験から、支援者の方々にイベントや広報で働きかければ寄付は集まるとわかっていましたので、このタイミングでオンライン化しようと決断できました。
ー実際にコングラントを導入されてどうでしたか?
以前よりも積極的に寄付に取り組めるようになりました。「クレジットカードで寄付ができます」とページを用意しただけでは寄付は集まりません。いつでも寄付できるようになりましたが、寄付までのラインを作り、強い動機づけをこちらから提示しないと寄付は集まらない。
「災害の対応のため」「引っ越しのため」「書籍発行のため」に寄付がいくら必要ですと、強くアピールすることが大事なのですが、その際にページの自由度が高いのがとてもありがたいです。
複数のファンドレイジングページを作ることができるので、年間を通して都度寄付で寄付を集めつつも、使途を限定した寄付が短期間で必要な場合は、クラウドファンディングで寄付を募るといった使い分けが簡単にできます。
実際、昨年は事務所の引っ越しをしたのですが、その際もクラウドファンディングを立ち上げ、初期設備投資費用として20万円を集めることができました。
ー呼びかけることがやはり大事なんですね。
そうですね。さらに、ホームページの寄付への導線が大事だと思います。メッセージ性を打ち出したホームページにしたことで、活動内容や団体の想いが見ている方に伝わりやすくなりました。そこで「寄付ボタン」をトップページに大きく配置し、寄付への誘導を明確にしたことで、ホームページからの寄付も増えました。
ホームページをリニューアルする際に、ホームページと寄付決済システムを同じ制作会社で導入しとうと検討していましたが予算が合わず、リンクでコングラントのページに飛ぶようにしました。ホームページリニューアルとコングラント導入はセットで考えていましたね。
ー広報ではどんな媒体で呼びかけましたか?
一番使ったのはFacebookです。その他公式LINE、Twitter、instagramなど色々なSNSを使って、しつこくない程度にしています。
寄付集めに限らず、受益者の方に必要な支援情報が届くよう日頃から広報には力を入れています。来てくださる保護者の方は若いお母さんが多いですから、来てほしい人に届くツールを使うようにしています。
△うさぎカフェのinstagram。活動スケジュールやカフェメニューを発信している。
ーこれから活動に取り組もうとしている団体さんへメッセージをお願いします。
活動を始めたばかりの人やこれから活動を始める人は、今ある団体をどんどん真似したらいいと思います。この業界は真似してなんぼですから。
うちも居場所づくりに取り組む団体に向けて、うちのノウハウを提供する連続講座を始めました。その感触としても、団体づくり、居場所づくりがしたいけど、どこからやったらいいのか、何を大事にしたらいいか分からず、最初の一歩を踏み出せない方が多い印象です。
ごく普通の市民活動団体でも、やりたいことがはっきりしていて、支えたい人が明確にいるのなら、誰かを支えることはできます。
やりたい気持ちを大事にして、分からないことは教えてほしいと周りに発信すると、案外周りの人がアドバイスや手助けをしてくれます。
みなさんが作りたいような居場所や、サポートの場所はきっと作っていけます。
ー最後に、団体のさらなる目標を聞かせてください。
こんな状況で対面での活動が制限されていますが、そのおかげで、オンラインでの支援にここ数ヶ月で転換しました。今までつながることができなかった方にもリーチできるようになりました。
自分たちでできることはどうしても限られているので、前までは「狭い範囲でもあってもこの地域を変えていけたら良い」と思って活動していました。でもこれからは、同じような志の方々とつながり、もっともっと広げていける、という気がしています。
ーペアレント・サポートすてっぷさんが活動を大きくする過程で、寄付集めのお手伝いができて嬉しく思います。引き続き、サポートさせていただきます!
認定NPO法人ペアレント・サポートすてっぷさまのホームページは下記のリンクからご覧になれます。
https://parent-support-step.jp/
また、コングラントで作成したファンドレイジングページは下記のリンクです。
▷都度寄付:https://congrant.com/project/parentsupport0322/936
▷継続寄付:https://congrant.com/project/parentsupport0322/2144
▷クラウドファンディング:https://congrant.com/project/parentsupport0322/1534?test_mode=1
インタビュー・編集者:奥田