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導入事例
「やる」と決めてやり抜く!クラウドファンディングのベテランが大事にしていること|School Voice Project
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「学校で働く教職員の方々のエンパワーメント」を目的に、より良い学校づくりのために活動されているSchool Voice Project様は、2022年にGIVING100にてクラウドファンディングを実施されました。目標を達成した経緯とクラウドファンディングにかける想いを、School Voice Project代表の武田様に伺いました。

活動のきっかけは新型コロナウイルス

コングラント 濱田(以下濱田):本日は貴重なお時間いただきありがとうございます。コングラントを使用いただいている方を多くの方に知ってもらいたいという目的で、インタビューさせていただきます。よろしくお願いします。

 

はじめに、活動の概要を教えてください。

 

武田様教職員の方々のエンパワーメントを一番の目的に活動しております。具体的には、現場の声を見える化するプラットフォームとしてのwebアンケートサイト「フキダシと、このアンケート結果と独自取材したコンテンツをアップしているwebメディア「メガホンの運営をしています。

 

この2つを活用しながら、学校現場をよりよくするために、教育委員会や文部科学省に対するロビイング活動をしています。これまでは限られた現教職員と元教職員の方を中心としたオンラインコミュニティとして運営して来たのですが、今年の3月からは一般公開する予定です。

 

濱田:サイトを拝見しましたが、活動の幅が広く、活動量も多そうですね。School Voice Projectを始めた経緯を教えていただけますか?

 

武田様:実は学校は今大変で、「どうにかしないと」と思っている方は多いと思います。

 

私自身、10年間ほど教育関係でNPO活動をしていました。これまではフリースクールなど「制度外」の学び場で発信をしていましたが、コロナ禍以降「制度内の学校がやばい!」と感じ始め、活動の場を「制度内」の学校へと移しました。

 

以前から公教育の先生方との繋がりが多かったので、お声がけをして一緒に団体を作りました。

 

濱田:学校の教育現場は長年変わることがなかった印象ですが、コロナ禍でオンライン授業の導入など大きな変化を求められましたよね。

 

武田様:そうですね。まだまだ変化したほうが良いことはたくさんあると思います。ですが、学校をよりよく変えていこうと学校内で動いても内部で様々な圧力があったり、自分が思うように変えられず、メンタル的に苦しくなってしまうケースもあります。

 

課題に対して「自分たちで動いて変えていけるんだ」という成功体験を増やしていく必要があると思っており、取り組みの成功確率を上げていけるようなプラットフォームを創りたいと思っています。教職員の方が現場を変え用とする取り組みに伴走するだけでなく、教育制度の枠組み自体を変えていくような活動にも取り組んでいます。

 
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クラウドファンディングの経験者にとっても決済手数料0円は魅力的

濱田:今回、クラウドファンディングをGIVING100で実施いただきましたが、弊社やGIVING100について知った経緯を教えてください。

 

武田様:私は大阪出身なのですが、大阪を変える100人会議で佐藤さん(コングラント(株)代表取締役)を見かけたこともあり、コングラントのことは以前から知っていました。

 

団体ホームページの作成をリタワークス(※1)でお願いしたことをきっかけに、決済システムもコングラントに切り替えました。

 

GIVING100は、私たちSchool Voice Projectも採択いただいている、YogiboのTANZAQプロジェクト(※2)のサイトで知りました。

 

GIVING100の決め手はシンプルな理由に「成功したら決済手数料が0円になる」ことです。他にGIVING100を実施されたみなさんも恐らく同じ理由がメインではないでしょうか。

 

私自身クラウドファンディングの実施経験は何度かあり、School Voice Projectとしても2度目のクラウドファンディングでしたので、諸々の勝手がわかっていたこともあり、特に手数料が大きなポイントになりました。また「寄付型」で実施できるというのも私たちにとっては非常に魅力的でした。

 

ページ作成はとにかく「分かりやすさ」を追求

濱田:クラウドファンディングの経験が豊富とのことですが、いつも工夫されていること・意識されていることはありますか。

 

武田様:実は、今回のクラウドファンディングは急に決まり、今までのように準備にあまり時間をかけられず、自分としてはやりきれなかったという思いも正直あるのですが、、、なるべくビジュアルを挟んで文字ばかりにならないよう工夫しています。具体的にどのようなプロジェクトなのか、団体のコンセプトはなんなのか、ということがわかりやすいことを意識しました。

 

濱田:非常にわかりやすいページですよね!画像はどなたが作られているのですか。

武田様:画像はすべて私が作っています。ただ1からというわけではなく、ロゴやサイトに掲載しているイラストなど既にある素材を活用して作成しています。例えばフキダシとメガホンに掲載されている政策提言の画像などはホームページ作成時にリタワークスで作成いただいた画像を活用しています。

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濱田:他にも、コングラントのページ作成機能である「箇条書き」や「ボックス」も工夫して利用されていますね。


武田様:とにかくなるべくわかりやすくすることを意識しました。

組織の巻き込みに当初は苦心・・・

濱田:急遽実施が決まったクラウドファンディングだったとのことですが、組織内の空気作りや体制作りで工夫されたことはありますか?

 

武田様:実は、今回のクラウドファンディングでは準備期間が2週間ほどしかなく、空気作りなども最初は苦労をしました。

 

団体の立ち上げのためにクラウドファンディングでは、半年前くらいから「一緒に団体を立ち上げましょう!」と、全国の先生方に個別に呼びかけ、団体立ち上げに関する説明会も何度も開催し、丁寧に準備をすすめました。企画に参加してくれる方にFacebookのグループに参加してもらい、みんなで何度も作戦会議を行い、かなり準備をした結果、1,000万円の目標を達成することができました。

 

しかし、今回は、準備期間が2週間しかなく、丁寧なプロセスを全く踏めなかったこともあってか、スタートダッシュも伸び悩みました。「去年もクラウドファンディングをしたのに、今年もする必要があるのか?」という空気感も一部では多少なりともあったと思います。

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「助けて」と言える環境作りへのこだわり

濱田短い準備期間での実施で難しさもある中、達成できた要因はなんでしょうか?

 

武田様私の団体は理事が多く、22人いるんです。理事たちに「助けて」と言いながらなんとか達成しました。

 

濱田組織内できちんと助けを求められるというのは非常に大切ですよね。

 

武田様今回のクラウドファンディングでは序盤から苦しみ、ファーストゴールも達成できるかどうか結構不安が強まる中、中盤くらいで私自身かなりしんどくなってしまったんです。

 

そんな時に、事務局や理事のみんなに「助けてくれ」「今つらいです」ってSOSを出したんですね。そうすると、みんながちゃんと反応してくれたんです。

 

これまでクラウドファンディングの経験があるので、「武田に任せておけば大丈夫」といった空気感があったのですが、「辛い」ということを伝え、みんなが考えて動いてくれたのは非常に嬉しかったです。その結果、無事にファーストゴールを達成することができました。

 

濱田:組織内で辛くても1人で抱え込んでしまうファンドレジングの担当者も多くいるような気がします。助けを求められる組織づくりもファンドレイジングの成功に繋がっていそうですね。

 

武田様:そうですね。弱音が吐けるというか「助けて」と言えるコミュニティでありたいと思っています。温かい雰囲気づくり、安心安全な場作りは「教育現場を支え、教職員をエンパワーメントしていく活動」をしていく上で必須で、普段から意識しています。

 

また、私たちの活動自体が、ムーブメント作りに近く、仲間を増やして、コミットメントを増やして、一緒に学校をより良くしていく場を広げて、ソーシャルインパクトを起こすといった団体なので、クラウドファンディングとの親和性も高いと思います。「みんなで目標達成しよう!」などと定期的にみんなで盛り上げるピークを作ったりすることも大事にしています。

 

濱田:「社会をよくする」「エンパワーメントを高める」ということを目的に活動されているSchool Voice Project様の思いが組織内の環境にも反映されているんですね。

 

武田様:まだまだな部分もありますが、学校教育において実現したいことを団体内で実現し、実感できることは、めちゃくちゃ重要だと思っています。私たちが取り組んでいる活動を届ける先と、私たちの在り方が矛盾しないことを意識しています。

 
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大事なことは「やる!」と決めてしまうこと。お金集めだけではないクラウドファンディング実施の意義。

濱田:最後に、これからクラウドファンディングに取り組もうしている方へメッセージをお願いします。

 

武田様:クラウドファンディングはお金を集める手段でもあるんですけど、他にも意義はあると思っています。

 

1つ目は、自分自身や自団体の中で「何のために、何がしたいのか」が明確になることです。ミッションやビジョン、実現したいことを言語化したり、アウトプットしたりすること。それも中途半端にではなく、研ぎ澄まされた形で行う機会になるので、そこに意義があると感じています。

 

2つ目は、仲間を増やすブースターになることです。「寄付してください」とお願いすることもそうですが、「こんな活動しているから応援してほしい、知ってほしい」と伝えることは勇気がいることだと思うんです。しかし、クラウドファンディングであれば「とにかくこのページを見て!」と伝えればいいし、目標金額等も設定することで自分自身にも火がつくことで、後押しになります。

 

3つ目は、広報です。団体の概要や活動内容を知ってもらえる機会なります。これで、腹をくくって活動することになります。ある種の追い込みです。

私自身、意識していないと手を抜いてしまうことがありますが、クラウドファンディングを活用することで本気で活動することになります。自分自身や団体のアクションを強化してくれる部分があります。

 

「できるかな…」と不安になることもありますが、最も大事なことは「やる!」と決めることで、決めてしまうと行動するしかなくなりますそういう意味では、踏み出したいけど踏み出せない方々にとっては、「やる!」と決めて行動することをおすすめします。

 

濱田:本日は貴重なお時間いただき、ありがとうございました!

 

(※1)主にNPO業界や医療業界に特化したWEB制作・CMS提供に加え、社会課題をビジネスで解決していくITサービス事業を複数提供する。コングラントは2018年にリタワークスの出資を受けて同社より独立。


(※2) TANZAQは、yogiboがスポンサーとして社会課題に取り組む団体に広告を出稿することで、持続的な社会課題の解決を共に目指すプロジェクト。GIVING100もTANZAQプロジェクトの一つ。

 

<参考リンク>


コングラントで作成されたクラウドファンディングページは下記のリンクです。

活動への想いがこもったページをぜひご覧ください。

https://congrant.com/project/schoolvoicepj/5418


School Voice Project様のホームページは下記のリンクからご覧になれます。

https://hofu-saponet.sakura.ne.jp/



コングラントでは、ファンドレイジングの知識をわかりやすくまとめ、「寄付の集め方がわからない」を解決する、「ファンドレイジング コツ100選」を提供しています。

https://congrant.com/jp/fundraisingtips/index.html

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