「他の人は寄付をしてくれている」ことを伝える
こんな団体におすすめ
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クラウドファンディングで新たな支援者を増やしたい
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プロジェクトを支援してくれる人たちと一緒に取り組みを進めていきたい
行動経済学における「同調効果(一般的に人は他人と同じ行動をすることで安心する傾向がある)」という考え方を踏まえた寄付集めについて、寄付白書2017では以下のように説明されています。
“他人が寄付している場面に居合わせたとき、同調的な人は他人と同じように寄付をすることで彼ら自身の満足感を得る。他人の寄付情報は、寄付相手の信頼度を高める効果や、寄付すべきだという規範のようなものを感じさせる効果を持つと言われる。“(日本ファンドレイジング協会『寄付白書2017』 p66)
クラウドファンディングにおいて、団体への応援メッセージを紹介したり、目標金額の何パーセントを達成したかといった情報を発信したりするのも、この同調効果をねらった工夫と言えます。ぜひ団体にあった工夫を考えてみましょう。
コツのステップ
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プロジェクトのターゲットを明確にする
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そのターゲットに対して、「他の人は寄付をしてくれている」ということを伝えるにはどんな方法があるかを考え、実行する
「他の人は寄付をしてくれている」と伝える方法はさまざまあります。
・個別に支援のお願いをする際に直接伝える
・プロジェクトページで支援者の声を紹介する
・SNSで達成率を発信する
等、プロジェクトのターゲットを踏まえて、そのターゲットに合った方法を考えて実行してみてください。
しかし一方で、寄付者本人の許可なく、いただいたメッセージや寄付をもらった旨を広く発信することは当然NGです。寄付者への配慮は忘れないようにしましょう。
また、寄付は決して強制されて行うものではありません。同調効果を意識しすぎるあまり、寄付をしない選択をした人に対して、後ろめたさを感じさせてしまうような伝え方は避けましょう。
事例
難病の子どもとそのご家族を支援する団体
この団体では、難病の子どもを育てた経験のある人たちがピアサポーターとして相談を受ける事業を開始することになり、サポーター養成研修の開催費用をクラウドファンディングで募ることになった。
団体では以前にもクラウドファンディングを実施したことはあるが、そのときは目標金額に届かなかった。そこでその反省を踏まえ、今回団体では、このプロジェクトのターゲットを誰にするかと、同調効果をうまく取り入れて目標金額を達成する方法について、検討の機会を持つことにした。
検討の結果、ターゲットは医療関係者と教育関係者とし、団体メンバーの知り合いの医療・教育関係者数名に対して、プロジェクトへの応援メッセージをもらえないか依頼を行った。いただいた応援メッセージについては、プロジェクトページやSNSで紹介するとともに、医療・教育関係者への個別の支援のお願いの際にも併せて紹介したところ、支援をしてもらえる確率が高まった。
他にも同調効果を取り入れたアイデアとして、プロジェクト期間中に団体主催のトークイベントを開催し、プロジェクトへの支援のお願いとともに、会場内に応援メッセージボードを設置して、イベント参加者にメッセージを貼ってもらう取り組みも行った。参加者の多くがプロジェクトを応援していることが可視化・共有されたことにより、数名の参加者がその場でプロジェクトへの支援をしてくれた。そしてその後も団体への支援は順調に集まり、無事目標金額を達成することができた。
チェックリスト
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プロジェクトのターゲットに合わせた形で、他の人の寄付情報を伝えられていますか?
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ご本人の承諾を得ずに、その人が寄付をしてくれたことを他の人に伝えてしまっていませんか?
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