苦情への対応を丁寧に行い、信頼を高める
こんな団体におすすめ
-
支援者との関係を深めていきたい
-
支援者と一緒に団体の取り組みを改善していきたい
団体の活動や対応への苦情があったとき、対応を誤ると団体に対する信頼の低下を招いてしまいます。中には理不尽と思えるような言われ方をされたりすることもあるかもしれませんが、団体がどう対応したかについては、苦情の当事者以外の多くの人にも見られているという意識を持って臨みましょう。
逆にここで適切な対応ができれば、団体に対する信頼を高めることもできます。「雨降って地固まる」となるよう、体制を整えておきましょう。
コツのステップ
-
苦情があったときの対応フローを作成する
-
苦情の内容を団体内で共有し、改善につなげる
-
改善までの経過を報告する
1 苦情があったときの対応フローを作成する
まずは自団体に寄せられる可能性がある苦情をあらかじめ予測し、苦情があった場合は、誰が、いつまでに、どう対応するかといったフローを作成しておくといいでしょう。苦情を予測する際は、受益者や支援者のように対象者別で考えたり、他団体の事例等も参考にしながら考えてみてください。
2 苦情の内容を団体内で共有し、改善につなげる
対応フローの作成にあたっては、アドバイザーの協力を得ることがおすすめです。団体の現メンバーだけでは見落としてしまったり、判断に迷うようなことに対してアドバイスがもらえると、団体としてもきっと心強いことと思います。
アドバイザーの候補としては、活動領域が同じ団体の方や士業の方などが挙げられますが、そうした方に理事になってもらっている団体も多くあります。ぜひそうした方の協力を得ながら、苦情に対する対応や再発防止に向けた改善を進めることを検討してみてください。
3 改善までの経過を報告する
さらにそうした一連の対応についてしかるべき形で関係者に報告し、納得してもらうことではじめて団体への信頼につながります。どういった形で報告すべきかは苦情の内容によるため、必要であれば報告の方法についてもアドバイスを得ながら進めるといいでしょう。
最後に、団体への苦情はできれば避けたいと思ってしまいますが、かといって苦情や意見がまったく寄せられないという状態が本当に望ましい状態と言えるのか、という点は検討が必要です。
団体に対して意見をあげにくい状態になってしまっていないか、団体に対する意見を聴く機会を作れていないのではないか、というように、団体にとって耳の痛いことも含めて意見をあげてもらえる状態であるということは、団体の活動を改善していくためにとても重要なことです。苦情への対応と併せて、団体に対する意見をしっかり聴くためのしくみ作りにもぜひ取り組んでみてください。
事例
障害のある方の家族を支援する団体
この団体では、日々の活動について団体のブログで報告をしているが、先日開催したイベントの開催報告のブログ記事の中で、当日参加した障害のあるご家族数名の声を紹介したところ、ある参加者から掲載内容について苦情の連絡を受けた。苦情の内容としては、「自身の感想をブログ記事に掲載することについての説明は受け、それについて了承をしたが、内容を見たところ、個人の特定につながるような記載があり、そうした内容であれば了承はしなかった。すぐに削除してほしい」というものだった。
団体では苦情が寄せられた際のフローに沿って、苦情を受け付けたスタッフが速やかに苦情報告書を作成して代表と苦情解決責任者に共有し、当日中に苦情解決責任者から謝罪の連絡と記事内容の削除を行った。さらに、団体の理事で、企業で管理部門の責任者をしている方にも本件を共有し、ブログ記事を作成する際のルールの見直しに向けたアドバイスをいただき、改善を図った。そして改善を図った旨を苦情の当事者の方にも後日報告し、納得をしていただけた。
チェックリスト
-
団体に寄せられる可能性がある苦情を挙げたうえで、対応のフローを作成できていますか?
-
苦情対応にあたり、アドバイスをもらえる方はいますか?
-
苦情に対する改善の経過を報告できていますか?
【PR】Yogiboから社会貢献団体に売上の5%が届くプロジェクト
社会貢献団体に発行する専用コードを使用して、支援者がYogibo商品を購入すると、
売上の5%が団体の支援につながります。