理事にファンドレイジングを「自分事」と考えてもらう
こんな団体におすすめ
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団体内のファンドレイジングの意識をあげたい
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理事の影響力をもっとファンドレイジングに生かしたい
ほとんどのNPO法人は定款で理事会を設置し、「最高経営管理機関」として法人の意思決定や業務執行を行っています。
NPOの理事はNPOの経営に対して責任をもちますが、一般には非常勤の外部専門家で構成されており、ご意見番的な役割に留まっているケースや、意思決定の場にしか関与しないケースもあります。しかし、理事個人がもつ専門性や影響力をファンドレイジングで発揮すれば団体にとって大きなメリットが期待できます。
「資金調達は理事の役割の一つ」として捉えてもらい、いかに理事を巻き込んでいくかがファンドレイジングをステップアップさせるのに大切です。
コツのステップ
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理事の構成バランスの改善
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理事に協力してほしいことをお願いする
1.理事の構成バランスの改善
理事の属性(専門性、経済力、知名度、時間的余裕、所属セクター等)が様々で、多様な立場の人が理事になっていると、その人たちのもつ能力や人脈を活用することにつながります。
団体の創設時は同じ志をもつ仲間が理事に就任することが多いですが、新しい理事を選出する際には、既存のメンバーの属性を考慮し、足りないところを埋めていくイメージで少しずつ改善していけると良いでしょう。
2.理事に協力してほしいことをお願いする
具体的に何に協力してほしいかを伝えなければ理事も動いてくれません。潜在的寄付者を紹介してもらう、協力団体を紹介してもらう、依頼状・感謝状に署名してもらう、SNSで発信する用のメッセージをもらうなど具体的にお願いをしていきましょう。
事例
外国にルーツがある子どもの支援を行っている団体
団体の理事は、ここ数年学識経験者や古くからの知り合いである弁護士や同じ活動領域のNPOの代表といったメンバーで構成されていた。学識経験者やNPOの代表は主に団体スタッフの専門性向上、弁護士は組織のガバナンスに関するところで知見を発揮してもらっていたが、資金調達について担ってもらえる理事がいなかった。
そこで、代表は古くからの知り合いだけで理事を構成することを改め、次の理事改選の際には、資金調達についての役割をお願いできる人に加わってもらおうと考えた。代表は知人からマーケティングに詳しい経営者を紹介してもらい、団体の資金調達を担当する理事として新たに参画してもらうことになったが、この理事は自身で年間の寄付金収入の目標額を定めると、人脈を生かした法人寄付の獲得や個人寄付のターゲットの見直し等、強みを生かした取り組みを精力的に進めていった。
チェックリスト
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理事の構成バランスは適切ですか?
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理事に具体的な業務をお願いしていますか?
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理事に期待している役割を明確にし伝えていますか?
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理事同士の交流の場は設けていますか?
・認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会.『認定ファンドレイザー®必修研修テキスト』.2017 p75、76
・https://jfra.jp/fundraisingjournal/1557/
・NPOマネジメント入門p75
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