事業報告書には、活動の結果だけでなく成果を書く
こんな団体におすすめ
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団体の目指す社会的価値をしっかり発信していきたい
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支援者とのコミュニケーションを深め、人材や資金を集めたい
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進捗や課題を把握し、活動内容や目標を見直したい
支援者や関係者へ事業報告をする際、どのようなことを伝えていますか?
「イベントに何人参加したか」など事業活動の「結果」である「アウ卜プット」を報告するだけでは、社会にどのくらい貢献できているのか伝わりません。
「イベントを行った結果、参加者の意識や行動がどのように変化したのか」など、事業の結果が生み出した受益者や社会の「変化」や「便益」 等の「アウト力ム(成果)」を伝えることが支援者への報告では重要です。
コツのステップ
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活動実施後の受益者や社会に現れる変化(アウトカム)を考え、計画を立てる
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活動を行う
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想定した成果を実現できているか、実現できなかった場合、できなかった理由を分析する
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結果・成果を報告する
① 活動実施後に、受益者や社会に現れる変化(アウトカム)を考え、計画を立てる
アウトカムとは、活動後の受益者や社会に現れる変化を指し、活動によって得られる直接的な結果(アウトプット)とは分けて考えられます。アウトカムを考え、事業の計画を立てるためにはロジックモデルの作成がおすすめです。ロジックモデルとは、事業が成果を上げるために必要な要素を図にしたもので事業の設計図に例えられます。
作成の際には、「活動・アウトプット」と「アウトカム」の間に、乖離が生じていないか、も注意しておきましょう。
ロジックモデルの図(主な構成要素):
例)事業の流れ(子ども食堂)に沿ったロジックモデル
※ロジックモデルに関する参考サイト:社会的インパクト・マネジメント・イニシアチブ「ロジックモデル解説」
②活動をする
計画通りに実施できているか、事業による結果は出ているか随時確認をしましょう。
③想定した成果が実現できているか、実現できなかった場合、できなかった理由を分析する。
活動後には、ロジックモデルで想定していたアウトプットやアウトカムが出ているかをきちんと分析します。実現できたことは何か、実現できなかったことは何かを把握し、分析することで、更なる事業改善につなげていきます。
④結果・成果を報告する
どのような活動に取り組み、どのような結果(アウトプット)を生み出したかに加えて、社会にどのような変化をもたらしたか(アウトカム)も報告しましょう。活動の透明性や信頼性が高まるだけでなく、支援者の支援の実感にもつながります。
事例
若者の就労支援に取り組む団体
就職を目指す若者向けに就活対策講座を定期的に行ってきている。毎年の事業報告ではその講座の実施回数と参加人数のみを報告していた。
しかし、団体の事業がどういった成果につながっているのかを報告するため、講座の参加者の就職に向けた意欲や就職者数、その後の経済自立性などをアウトカムとし、その報告をするようにしたところ、支援者の方から好意的な反応があっただけでなく、自団体としての活動の改善にもつながった
チェックリスト
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報告内容が活動やアウトプットばかりになっていませんか?
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事業を通じて得たい受益者や社会の変化(アウトカム)は考えられていますか?
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目標から逆算した事業設計(ロジックモデル)はできていますか?
■参考資料
・認定ファンドレイザー®必修研修テキスト(日本ファンドレイジング協会)PART2 第7章 評価とリスク管理
・社会的インパクト・マネジメント・イニシアチブhttps://simi.or.jp/social_impact/about
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