支援先団体紹介
公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」という一文で始まるUNESCO(国際連合教育科学文化機関)憲章の理念に賛同し、1948年から活動を始めた民間団体です。
教育や文化を通じた平和の実現を目指し、多岐にわたる草の根の活動を国内外で展開しています。
世界で初めて識字問題がテーマとなった国際識字年(1990年)の前年・1989年から、当連盟は海外の教育支援「世界寺子屋運動」を行っています。
戦争や貧困、女性であるという理由などで教育機会を奪われた人びとが、年齢・性別・民族・宗教などに関係なく、文字の読み書きから学べる場「寺子屋」をこれまでに44か国1地域に作り、様ざまな教育活動を支援してきました。
アフガニスタンでは1970年代のソ連軍の侵攻やその後の内戦、タリバン政権による抑圧の時代、米軍による空爆など、度重なる国難に見舞われ、学校などの教育システムが破壊されてきました。
そして今はタリバンの復権により、再び女子教育が中止されるなど、教育を取り巻く状況は厳しさを増しています。
コロナ禍や世界的な物価高、厳しい経済制裁、継続する不安定な治安状況も、人びとの生活を危機に陥れています。
和平プロセスが進められた過去20年で、就学者数(初等・中等教育)は2001年に約100万人だったのが2018年には約1,000万人と10倍に増えました。
同じ期間で、小学校に通う女子の数は、当初ほぼいなかった状態から約250万人へと、目覚ましい進歩がありました。
成人識字率(15歳以上)も大きく前進はしましたが、2021年の全国平均で37.3%、特に「農村部女性」というカテゴリーでは15.7%と、世界の中でもまだ非常に低い水準です。(UNESCO)
今もテロなど様ざまな社会不安が影を落とすアフガニスタンで、これまでの教育分野の成果を途絶えさせないためには、私たち国際社会が高い関心を持ち、できる支援を続けることが不可欠です。
世界寺子屋運動はアフガニスタンのほか、カンボジア、ネパール、ミャンマーの4か国を対象としています。
寺子屋では、各国の学校教育の仕組みではカバーされない成人や、学校に通うことができない子どもや若者を対象に、国や地域のニーズに合わせたプログラムを実施しています。
<教育プログラム>
・識字クラス (15歳以上対象)
・幼稚園クラス(就学前教育の場のない、または不足する地域の3~5歳の子ども)
・小学校クラス、中学校クラス(学校を中途退学した子ども)
・中学校進学支援(寺子屋の小学校クラス卒業生の公立中学校への橋渡し)
・意識啓発(早婚防止、出産・子育てなど女性の権利や保健に関わる研修)
・コミュニティ図書館
<収入向上活動>
・職業訓練(手工芸品づくり、農業・畜産技術、裁縫・刺繡)
・収入向上、生活支援(小口融資、米の貸付)
<人材育成>
・教員研修(各クラス教員向け)
・寺子屋運営委員研修(寺子屋の運営を担う地域住民へのリーダーシップ研修など)
今回PEACE WALKでお寄せいただいたご寄付は、アフガニスタンの世界寺子屋運動に大切に活用させていただきます。
最も教育から遠ざけられてきた女性や農村部の人びとに、識字教育や収入向上活動を通じて、人びとが生き抜く力となる学びの支援を目指しています。
たくさんの応援、よろしくお願いします!
世界寺子屋運動の活動資金はすべて、皆さまからの募金や書きそんじハガキ・未使用切手などのご寄付に支えられています。
一人ひとりにできることには限りがあっても、それが集まることで大きな力となっています。
PEACE WALKを機に一人でも多くの方に、教育に託した平和への願いが共有されますように。
皆さまのご参加で、協力の輪が広がることを願っています。
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